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Channel: 碓井広義ブログ
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鎌倉学園高校で「出張講義」

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出張講義
『テレビをつくる テレビをまなぶ』 
日本でテレビ放送が始まったのは1953年のことで、今年は60周年に当たります。テレビは最も身近なメディアとして、様々なことを伝えてきました。そして今、デジタルメディア社会の中で、あらためてテレビの在り方が問われています。

テレビには、本来二つの側面があります。一つは「ものづくり」、つまり「創造」の場であること。もう一つは「ビジネス」、すなわち「産業」の場であることです。

テレビの世界において、この二つが、それぞれどのように行われているのか。そのことが、テレビの受け取り手である皆さんに、どんな影響を与えているのか。また、テレビをはじめとするメディアを学ぶことの意味とは何なのか。一緒に考えてみたいと思います。

●テレビとはどんなメディアか

●テレビ番組を作る

●メディアについて学ぶということ

●高校生の皆さんへ

●質疑応答

「出張講義」の帰り道 (鎌倉ミニ散策)

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神奈川県立近代美術館 鎌倉別館



川喜多映画記念館 



和辻哲郎旧居



鏑木清方記念美術館



多くの映画人が通った、鰻の「つるや」


【気まぐれ写真館】 アイスコーヒーの季節 (歐林洞)

週刊現代で、「パナソニック」CM拒否問題についてコメント

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『パナ』のCM拒否
テレビ業界の旧すぎる「体質」
「民放が横並びで特定の製品を拒否するというのは、前代未聞です。テレビ局にはユーザー・ファーストという概念がないのでしょうか」(メディア業界に詳しい上智大学の碓井広義教授)

パナソニックが発売した「スマートビエラ」シリーズのCM放映を民放各局が拒否したことが明らかになった。

同製品は電源を入れると放送番組と一緒にウエブサイトなどが画面に表示される新型テレビだが、これが「テレビの起動時にはテレビ映像を画面全体に表示するのが望ましい」という業界のガイドラインに反するというのが民放側の言い分だ。

この点についてスマートテレビに詳しいジャーナリストの西田宗千佳氏が解説する。

「放送局側としては、『テレビ番組とインターネットの情報が同時に流れれば視聴者が混同する』というわけですが、実際に混同するかと言えば、しないですよね。これでは一般の視聴者からの理解は得られないのではないかと思います。また、パナソニックにとっては寝耳に水でしょう」

実際、当のパナソニック側も困惑を隠せずにいる。同社関係者はこう嘆息してみせた。

「発売直後の大事な時期にCMを流せないのは痛いですよ。ガイドラインにあるのは、”望ましい”という曖昧な表現で解釈も分かれます。仮に『スマートビエラ』が”望ましくないことができる商品”だとしても、違反しているというのはちょっと厳しいというのが正直なところです・・・・」

大広告主に対して与えられた前代未聞の対応。この背景に、テレビ局側が持つ驕りとネットへの危機感を指摘するのは、前出の碓井教授だ。

「テレビが『娯楽の王様』だった昔とは状況が全く違います。いまやネットを含むメディア全体の?ワン・オブ・ゼム?に過ぎないわけで、テレビ局は自らの立ち位置についての自覚がない。

同時に、スマートテレビの登場で同じ土俵(画面)に並んだ際、ネットに視聴者を奪われないかという不安があるのだと思います。

でもスマートテレビの台頭は、家電であるテレビにとって必然の流れなんです。それをテレビ局がメーカーと一緒に後押ししないで、どうやって今後生き残っていくのか。このままでは、自分で自分の首を絞めることになりかねません」

旧い体質を引きずったままのテレビ局。かつての娯楽の王様は、どうやら「老害」になりつつある。

(週刊現代 2013.07.27/8.03号)

「視聴覚教育」、おつかれさま!

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教員や学芸員の資格を取得するために必要な科目の一つが
「視聴覚教育」。

今期、この実習科目では、「架空の新商品の3分CM」という全体テーマで、映像制作を行ってきました。

「タイムトラベルのパックツアー」「動物と話せるクスリ」など、楽しい
“新商品”が並びました。

各グループが完成した映像作品を発表し、講評を行って、今学期の終了です。

おつかれさまでした!

「テレビ制作?」、おつかれさま!

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「テレビ制作?」を履修した人たちが参加できる、いわば上級者向けの実習科目「「テレビ制作?」。

オリジナルシナリオによる、ショートムービーの制作という、なかなか高いハードルを設定しています。

今回、全員で取り組んだ作品が、「就活の国のアリス」。







約20分の“力作”です。

まだ完全版とはいえませんが、最終日なのでプレビューを行いました。

授業は終了しますが、引き続き作品の完成を目指し、8月1日、2日のオープンキャンパスで公開する予定です。

「3年生ゼミ」、おつかれさま!

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「3年生ゼミ」も、オフィシャルには今学期のラスト。

この後、みんなは期末試験やら期末レポートやらに突入します。

それにオープンキャンパスや、夏休み中の合宿での研究発表などもあるし(笑)。

とはいえ、まずは、春学期おつかれさま!



今夜の「金曜オトナイト」、ゲストはダイアモンド☆ユカイさん

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7月19日(金)夜10時54分

BSジャパン
「大竹まことの金曜オトナイト」

ボーカロイド・初音ミクの活躍に、
ダイアモンド☆ユカイも思わず…
毎週金曜22時54分からBSジャパンで放送中の『大竹まことの金曜オトナイト』は、大竹まことが司会をつとめ、政治から最新エンタメ、男女のあれこれまで……忙しくて欲張りな大人たちの好奇心を刺激する情報を金曜の夜にギュッと凝縮してお届け。「あらゆるキャッチ」をつまみに自由に熱く激論(?)を交わす、深夜ならではのドキッとするテーマ満載の情報バラエティー!

7月19日(金)の放送は、ゲストにダイアモンド☆ユカイを迎えてお届け。今知っておきたい、押さえておきたいコトをピックアップするコーナー『流出ワイドBEST4』では、テレビ番組で理解できない外国語が多いので精神的苦痛を負ったとして、70代の男性がテレビ局に対して慰謝料を求める訴えを起こした記事を紹介する。他にも、雨男・雨女の徹底調査についての記事を取り上げると、スタジオでは「ダイアモンド☆ユカイは晴れ男だが、山口もえは○○女!?」といった雨男や雨女と自覚するような出演者のエピソードが飛び出して……。

『特捜!オトナイト最前線!』では、現在音楽業界を熱狂の渦に巻き込んでいるボーカロイドブームにせまる! 初音ミクの世界的な展開に、ミュージシャン・ダイアモンド☆ユカイも思わずため息。『文化情報コーナー』では、ダイアモンド☆ユカイがオススメする“究極の愛というものを考えさせられる”本を紹介する。

■『大竹まことの金曜オトナイト』
2013年7月19日(金)22:54〜23:54(BSジャパン)

【レギュラー】大竹まこと、山口もえ、碓井広義教授(上智大学)
【ゲスト】ダイアモンド☆ユカイ
【進行】繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)

(テレビドガッチ 2013/07/18)




【気まぐれ写真館】 今週の「繁田美貴アナウンサー」

準備完了 「風立ちぬ」明日(土)から公開

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東京新聞 2013.07.19

ダイアモンド☆ユカイさんに拍手

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「金曜オトナイト」で、ゲストのダイアモンド☆ユカイさんが「弾き語り」を披露。

しかも曲は、あの“ちあきなおみ”さんの名曲「紅い花」だ。

いやあ、スタジオで聴いていて、泣きそうでした。


また文化情報コーナーで、百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」を紹介する時も、本当に真摯に、この本のことを語って下さいました。














双子のお子さんのことも大好きで、しっかり「父親」をやって、「育爺(いくじい)」なんていう本まで出版。

ユカイさんにお会いしたのは、もちろん今回が初めてですが、感想としては、「なんていい人なんだ」の一語です(笑)。

今週の「読んで、書評を書いた本」 2013.07.21

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文春文庫、今月の新刊の中に、小林信彦さんの『森繁さんの長い影 本音を申せば?』を発見。

週刊文春の連載エッセイ「本音を申せば」の2009年分だ。

毎年、1年が過ぎると単行本になり、やがて文庫になる。

連載時に読み、単行本で読み、こうしてまた文庫本でも読む。

私にとって小林さんのエッセイは「社会の窓」であり、「教科書」であり、一つの「指標」であったりする。

それに、時間を置いて読むことで、以前は気づかなかった“再発見”があったりして、面白いのだ。

たとえば、09年7月2日の<「おれがラジオだ!」と叫んだ男>。

実はこれ、大竹まことさんの話だ。

文化放送の自分の番組「大竹まことゴールデンラジオ!」で、何かにかっとなった大竹さんが、そう叫んだらしい。

小林さんは、テレビを見ない。そしてラジオを聴く人だ。

そんな小林さんが書く。

「そうだ、いま<ミスター・ラジオ>といえるのは、大竹さん以外に何人もいないのだ、とぼくは思った」

その大竹さんと今、BSジャパンの番組「大竹まことの金曜オトナイト」でご一緒している。

小林さんがこの文章を書き、私がそれを読んでいた2009年当時は思いもしなかったことだ。

だから人生は面白い。

ってのは少しオーバーですが(笑)。




今週の「読んで、書評を書いた本」は、以下の通りです。

薬丸 岳 『友罪』 集英社

藤野眞功 『アムステルダムの笛吹き』 中央公論新社

関川夏央 『昭和三十年代演習』 岩波書店

ミシマ社:編 『自由が丘の贈り物』 ミシマ社

金平茂紀 『沖縄ワジワジー通信』 七つ森書館

柳田邦男 『言葉が立ち上がる時』 平凡社

和合亮一 『廃炉詩篇』 思潮社

* 書いた書評は、
  発売中の『週刊新潮』(7月25日号特大号)
  読書欄に掲載されています。


選挙に行ってきます

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憲法は、司馬遼太郎さんのエッセイのタイトルを借りて言えば、「この国のかたち」だと思います。

小学校でも教わった「この国のかたち」の基本は3つで、「国民主権」「基本的人権の尊重」、そして「永久平和」。

現政権が進めようとしているのは、憲法に限らず、この国のまさに「国のかたち」を大きく変えることでしょう。

それも、いい方向にではなく、危うい方向への進路変更です・・・・


憲法96条改正の先にあるもの。

原発再稼働・推進の先にあるもの。

TPP参加の先にあるもの。


・・・・これからの「この国のかたち」として、あらまほしきものとは、
どうしても思えません。

で、今から、選挙に行ってきます。

選挙特番のこと

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選挙は、事前に言われていた予想通りの結果でしたが、ずっと選挙特番を見ていました。

各局を行ったり来たりしながら、番組内容をチェックしていたのですが、一番“滞在時間”が長かったのは、池上彰さんが出ていたテレビ東京でした。



番組としては、「池上教授の政治・選挙講座」と「選挙報道」を合体したような雰囲気(笑)。

それは、もしかしたら政治や選挙に関心が薄いといわれる若者層を意識した作りだったのかもしれません。

上智大学文学部新聞学科の学生(休学中?)である、春香クリスティーンも出ていたし(笑)。



他局が、いつもの報道番組の面々だったことも含め、あまりカラーを感じなかったのに比べ、やはり「池上選挙特番」は見ごたえがありました。


そうそう、フジテレビが途中から「サッカー中継」になったのにはびっくり(笑)。



まあ、横並びの選挙特番を避けてサッカーを見た人は、結構いたかもしれません。

ただ、テレ朝が「世界水泳」の生中継をBS朝日で流していたこともあり、さすがに「フジテレビ、いかがなものか」という感じです。

あとは、守本奈実アナウンサーが、スタジオの大画面をまるでタブレットかスマホみたいに扱いながら(笑)、次々と情報を見せていたNHKが印象に残りました。









とらえどころのなさに戸惑う、宮崎駿監督作品「風立ちぬ」

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楽しみにしていた、宮崎駿監督最新作「風立ちぬ」を観てきました。

で、先に言っちゃうとですねえ・・・・

何だか割り切れない気持ちで、映画館を出ました。

いや、宮崎作品としての見どころはいくつもあります。

「堀越二郎」という実在の人物。

飛行機、そして「飛翔感」。

「ものづくり」という生き方。

「堀辰雄」的世界。

初の「恋愛」映画(ラブシーンだってある)。

関東大震災を通じて描いた「震災」(このシーンの映像がすごい)。

そして、この国が経験した「戦争」・・・・。


しかし、それでも、もやもやした感じは消えません。

私も、子どもの頃からの飛行機好きです。

九式やゼロ戦などの戦闘機も嫌いではありません。

でも、それが飛行機であると同時に兵器であることは、ずっとどこかで引っ掛かっていました。

宮崎監督も、「美しくも呪われた夢」と表現しています。

映画の中の堀越二郎が「自分は美しい飛行機を作っているんだ」と言っても、やはりそれだけでは割り切れないはずで、その辺りを二郎はどう思っていたのか。

戦後、堀越二郎は「自分にも戦争責任があると言われているようだが、私はないと思う」と言ったそうだが、葛藤は本当になかったのか。

また、描かれている“時代”について、宮崎監督はパンフレット巻頭のメッセージで「まことに生きるのに辛い時代だった」と書いています。

そう、震災や戦争ですから、そうかもしれません。

しかし、この映画の中の二郎も菜穂子も、「避暑地の恋」が可能な、堂々の富裕層であり、震災や戦争の厳しさも、いわゆる庶民が味わったそれとはレベルが違うように思います。

それがいけない、と言うわけではないのですが。

まあ、そんなこんなで(端折って言えば)、二郎や菜穂子をはじめとする登場人物たちに、あまり感情移入することが出来ませんでした。

そして、全体の印象が、何とも、とらえどころがないのです。

宮崎監督が伝えたかったことも、私には、いまいちよく分かりませんでした。

残念ですが、これが見終わった直後の正直な感想です。


それにしても、自分の「好きなこと」「好きなもの」を、作品という形で思い切り表現できるなんて、監督冥利に尽きるでしょう。

しかもそれをたくさんの人が、お金を払って観てくれる。

さらに専門家たちも含め、「巨匠の新作」に多くの賛辞が寄せられるのです。

ふと、晩年の頃の黒澤明監督を思い浮かべました。

結果的に最後の作品となった『まあだだよ』(1993年)は、今回と同様、何だか割り切れない気持ちで映画館を出た記憶があります。

「巨匠であり続けることはシンドイことなんだなあ」と、その時も思いました。

とは言いながら、いつも宮崎アニメの新作を待っているし、新作が登場すれば、きっと勇んで観に行く私であります。


週刊新潮で、「夏ドラマ」についてコメント

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発売中の週刊新潮で、今期のドラマについてコメントしていました。

特集のタイトルは、
『出来不出来が分かれた「夏ドラマ」辛口採点表』。

いわば総当たりみたいな感じで、各ドラマを俎上に載せています。

「辛口採点」を行っているのは、以下のようなメンバー(登場順)。

・コラムニストの丸山タケシさん
・上智大学教授の碓井広義さん
・ライター&イラストレーターの吉田潮さん
・作家の麻生千晶さん
・コラムニストの林操さん

いやあ、「よくぞ集めた」っていうくらい、ドラマには一家言ある辛口の皆さんで、私などずいぶん甘口のほうです(笑)。

私のコメント部分だけピックアップしておきます・・・・



「Woman」日本テレビ
・このドラマは彼女(満島ひかり)の代表作になるでしょう。
・1時間観たらぐったりと疲れてしまう。10人が10人ともこの重さに
 ついていけるとは思わない。
・満島がいい演技をすればするほど内容は重くなりますが、こういう
 本格派のドラマもあっていい。

「ショムニ2013」フジテレビ
・江角以外のメンバーが総入れ替え。前回の方がパワーに満ちていて魅力的だった。

「半沢直樹」TBS
・あまりよく言われないバブル世代に焦点を当てているのも新鮮。

「DOCTORS2 最強の名医」テレビ朝日
・堺(雅人)と違い、沢村(一樹)見たさにチャンネルを合わせたわけではないでしょう。それより、主人公のライバルであるエキセントリックな外科医を演じる高島政伸(46)の怪演ぶりがお見事。医療ドラマといえばフジという印象がありましたが、テレ朝は米倉涼子主演「ドクターX」もヒットさせましたし、いい鉱脈を見つけました。

フジテレビのドラマについて
・今のフジは“広末を出しておけば観るだろう”“織田を出しておけば大丈夫だろう”という感じ。「ショムニ」も「救命病棟」も焼き直しで、他局と比べても企画力に欠ける。役者を並べるのは得意なようですが、中身が伴っていませんね。

(週刊新潮 2013.07.25特大号)


・・・・この特集記事で、辛口の皆さんの評価を読めば、夏ドラマの
実相がよ〜くわかるので、興味のある方は、ぜひ本誌をお読みください。

日刊ゲンダイで、テレ東「池上彰 選挙特番」についてコメント

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参院選の当日深夜、選挙特番が終わった時点で取材を受けました。


テレビ東京参院選特番  
池上彰「攻めダルマ」
慎太郎も丸川も尻尾を巻いた

<「宗教と政治」タブーも容赦なし>

“攻めすぎるキャスター”の前では、当選者ですら顔色をなくすしかなかった。

21日に放送された「TXN選挙SP 池上彰の参院選ライブ」(テレビ東京)。ジャーナリストの池上彰(62)が八面六臂(ろつぴ)の活躍を見せた。

昨年末の衆院選開票特番に続いてテレビ東京の選挙特番のメーンキャスターを担当した池上はのっけから絶好調。当選の報に白い歯を見せるアントニオ猪木に対して「維新の会は猪木さんの人気頼みということですね」「前回出馬したときは“消費税に延髄蹴り”と言っていたが変わったんですか」と切り込むと「まだ(政策は)打ち合わせしていない。選挙に風を吹かせろと言われただけ。へへへ」と、出馬要請に際して政策の共通理念も何もなかった“場当たりぶり”を本人の口から引き出すことに成功。

「政治と宗教」という他のテレビ局では触れない問題にも遠慮なく踏み込んでいて、公明党が創価学会信者の通称「F票」(Friend票)と呼ばれる組織票に支えられていることもわかりやすく説明。公明党神奈川選挙区の美人候補、佐々木さやかに対しては「学会の信者が公明党を応援することが功徳を積むことになると言っていたがそうなんですか?」「公明党と創価学会の政教分離についてはどう考えますか?」「あなたは創価学会の信者ですか?」と直球勝負。弁護士でもある佐々木を顔面蒼白にさせていた。

<暴走老人は敵前逃亡>

そんな“攻めダルマ”と化した池上に恐れをなしたのか、前回の選挙特番で「暴走老人」と呼ばれた石原慎太郎元都知事は番組に出演せず。東京選挙区でトップ当選した自民党の丸川珠代も姿を現さなかった。

丸川と直接対決できなかったことは池上も残念だったようで、「丸川さんにはぜひ、6年前の出馬の時に選挙人名簿に自分の名前がなかった件について聞きたかった」とコメント。これは丸川がテレビ朝日時代に、ニューヨーク勤務から帰国後約3年間転入届を提出しておらず、投票権が消滅した状態だったことを指す。このことにより、05年9月の衆院選も07年4月の都知事選も投票に行っていないことが判明したのだった。

「これは政治家丸川にとって痛恨の失態。池上氏にテレビで追及されたら大恥をかくと思い、陣営サイドが個別出演を避けた。石原氏は挑発されたら何を口走るかわからないため合同記者会見だけにとどめたそうです」(テレビ関係者)

暴走老人も元女子アナも尻尾を巻いて逃げ出したのである。

上智大教授の碓井広義氏(メディア論)はこう言う。

「他局は通常のニュース番組の拡大版というべき内容で、プラスアルファは感じられませんでしたが、テレビ東京は池上さんの“政治教室”と呼ぶべき素晴らしい内容でした。政治に無関心な若い世代を意識して、一種の啓蒙活動を行っているようにも感じました。それはNHKの記者出身でテレビの特性をよく知り、長年の取材で獲得した経験や知識という裏打ちがある池上さんだからこそ可能なワザ。ぜひ、このスタンスを貫いてほしい」

他局のキャスターは池上の爪の垢を煎じて飲むべきだろう。

(日刊ゲンダイ 2013.07.22)


・・・・ちなみに池上さんの番組は、民放の選挙特番の中で、トップの視聴率だったようです。

テレ東・池上彰の選挙特番視聴率10%超え 
民放特番で圧勝
『第23回参議院選挙』の投開票が行われた21日、最も数字が取れるジャーナリスト・池上彰氏がテレビ東京で4時間生放送した『TXN選挙SP 池上彰の参院選ライブ』の番組視聴率が午後8時台(後7:50〜9:00)10.2%、午後9〜10時台(後9:00〜10:30)10.3%、午後10〜11時台(後10:30〜11:54)8.7%だったことが22日、わかった(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。在京民放各局の選挙特番で唯一テレ東だけが10%を超える圧勝となった。

(オリコン 2013.07.22)

実習授業「テレビ制作?」、おつかれさま!

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Aクラス

四字熟語をテーマに映像制作を行ってきた、今期の「テレビ制作?」。

初めてのカメラ、初めての編集作業というメンバーが多かったわけですが、発表会は、ユニークな解釈、ユーモラスな映像のオンパレードでした。

おつかれさま!



Bクラス

超人vs.怪人 「DOCTORS2〜最強の名医〜」

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日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、テレビ朝日「DOCTORS2〜最強の名医〜」について書きました。


ドラマ「DOCTORS2〜最強の名医〜」テレビ朝日
沢村の超人化と高嶋の怪人化が強み!
昨年秋、米倉涼子主演の「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」で、それまでフジテレビの独壇場だった医療ドラマでの“陣地取り”に成功したテレビ朝日。この夏、「DOCTORS2〜最強の名医〜」を投入したのもいいタイミングだ。

舞台は野際陽子が経営する総合病院。赤字だけでなく、働く者たちのプロ意識の低さが際立っていたこの病院を改革するのが敏腕外科医の沢村一樹だ。患者を救うためには手段を選ばない沢村の清濁併せ呑みと、神の手のごとき手術ぶりが見どころとなっている。

そして第2の主役というべきなのが高嶋政伸だ。病院長・野際の甥で外科医だが、傲慢にしてエキセントリック。沢村を目の敵にしている。病院の後継者を自任するが、人望は全くない。先週も野際から「人格者になれ」と言われて、ガンジーの伝記を読み出す始末だ。

強気と弱気を繰り返し、叔母である野際に「卓(すぐる)ちゃん、がんばって」と励まされる姿は、「ずっとあなたが好きだった」(TBS、92年)の“冬彦さん”を想起させるほどエグい。

この高嶋の怪演は一見の価値がある。最近は元妻・美元とのドロ沼離婚裁判ばかりが目立ったが、そのうっぷんさえ役柄に投入しているかのようだ。これからますます加速するであろう沢村の超人化と高嶋の怪人化。2枚看板がこのドラマの強みだ。

(日刊ゲンダイ 2013.07.23)

日刊ゲンダイで、宮崎アニメ最新作「風立ちぬ」についてコメント

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宮崎アニメ最新作「風立ちぬ」。
興収予測は100億円超
本当に手放しの傑作か?
20日に公開された宮崎駿監督の最新作「風立ちぬ」が絶好調の滑り出しだ。20、21日の2日間で約75万人を動員し、興行収入は9億円超。夏休み中は親子連れや中高生の来場も期待できるため、「最終的には100億円突破は確実。前作『崖の上のポニョ』の155億円にどこまで迫れるかがポイントです」(配給関係者)というから鼻息が荒い。

零戦(ゼロ戦)を設計した堀越二郎の生涯に堀辰雄の小説「風立ちぬ」を重ね合わせたストーリーで、関東大震災や不況に見舞われ、やがて戦争へと突入していく1920年代が舞台。飛行機好きの二郎少年が、やがて戦闘機を設計することになる姿を描いている。御年72の巨匠、5年ぶりの長編作ということで、テレビや新聞は「感動した」「集大成だ」と絶賛の嵐である。

しかし――。

「なんだか中途半端で、割り切れない気持ちのまま映画館を出ました」と言うのは上智大の碓井広義教授(メディア論)だ。

「もちろん映像は素晴らしい。監督が主人公に仮託した“ひたすら美しいものをつくりたい”という気持ちで映画を製作したのはわかります。しかし、映画の中で二郎が“自分は美しい飛行機をつくっているんだ”と言っても、時代状況を考えれば、それだけでは割り切れないはず。その葛藤が伝わらなかった。薄幸の美少女との恋愛、二郎の仕事ぶり、その全てが美しいけれど、捉えどころがなく、感情移入ができませんでした」



今作はこれまでのようなファミリー向けの作品ではなく、「大人のジブリ作品」といわれている。しかし、人を殺すための兵器をつくっている主人公が、難病に苦しむヒロインを救いたいと願う気持ちとの間に、人間としての葛藤や矛盾がなければウソだろう。

映画評論家の前田有一氏もこう言う。

「宮崎監督は名うての反戦主義者で知られていますが、美しい飛行機は同時に人殺しの武器でもあるという矛盾を物語の中で超えることができなかったと思います。これまでのようなファンタジーではなく、実在の人物を描いている戦争映画だというのに生々しい描写はあえて避けた。監督ならゼロ戦は世界一優秀な飛行機だということを映像でいくらでも描けたはずなのに、そのためには敵機をバンバン撃墜するシーンが不可欠というジレンマ。監督自身の心の中では矛盾にケリをつけているのかもしれませんが、残念ながら映画からは伝わってきませんでした」

  「巨匠」の前では批評の“風”も立たず・・・・

前出の碓井教授はこう続ける。

「僕は、軍部の要請でより高性能の飛行機をつくる主人公が、周囲の期待とさまざまな思惑の中で映画をつくり続ける宮崎監督と二重写しに見えました。主人公も監督も要求される水準以上のものを毎回つくるのですが、そのたびにハードルも上がる。それに応え続けるからこそ、“巨匠”とよばれるゆえんなのですが・・・・」

「巨匠」という言葉の前に思考が停止して、批評の“風”も立たないとすれば、それこそ戦前回帰だ。

(日刊ゲンダイ 2013.07.24)


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