発売中の「週刊新潮」最新号で、BPOが選定する「青少年へのおすすめ番組」について解説しています。
余計なお世話よ
「BPO」お奨めは「壇蜜」
BPO(放送倫理・番組向上機構)といえば、放送業界のお目付け役。視聴者の権利を侵害したり放送倫理に抵触する番組を、大学教授や弁護士などの有識者が審議して提言を行う機関だ。
1月9日、BPOに対してお笑い芸人カンニング竹山が自虐気味に<謝ります!>とツイッター上で“白旗”を上げた。MCを担当した番組の性的表現が、BPOに問題視されたのだ。
じゃあ、彼らの目指す番組ってなんだろう。答えは、BPOが公式HPで発表する「青少年へのおすすめ番組」だ。NHKや民放連加盟のテレビ局の番組から月ごとに選んで公表している。
1月のラインナップは、三谷幸喜脚本の「オリエント急行殺人事件」(フジテレビ系)や、25周年スペシャルとして放送された「はじめてのおつかい!」(日本テレビ系)。
BSからは、中村玉緒や壇蜜が犬猫とたわむれる「わんにゃん倶楽部 家内安全!新春スペシャル」(BS日本)などが続く。うーん、イマイチ選考基準がわからない・・・・。
「半ば余計なお世話だと思われるかもしれませんが、青少年への情操教育に寄与するための啓蒙活動です」
と、解説するのは、メディア論が専門の碓井広義・上智大学教授だ。
「放送後にケシカランと言うばかりでは、作り手側から“じゃあ、どんな番組ならいいのか”となる。選ばれれば、放送局としてもお墨付きを貰った格好になり、悪い気はしないでしょう」
毒にも薬にもならない番組が溢れるのはだけはご勘弁。
(週刊新潮 2015.01.22号)