本の中で、よく読むジャンルの一つが、「映画」に関するものです。
映画は、観ても、読んでも、話しても楽しい。
小林信彦さん、川本三郎さん、佐藤忠男さんなど、信頼できる人が映画について書いた本や文章は、貴重な案内役でもあります。
以下は、週刊新潮「十行本棚」に書いた佐藤さんの新刊です。
佐藤忠男
『喜劇映画論~チャップリンから北野武まで』
桜雲社 2138円
「お笑い芸の範囲にとどまらない演技術の歴史を書きたいと思っていた」と著者。本書には小津安二郎のギャグから黒澤明作品における道化、さらにウッディ・アレンが生み出す笑いの解読までが並ぶ。かつて低俗文化と呼ばれた喜劇が持っている豊かさと鋭さを知る。
(新潮書評 2015.06.11号)