日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。
今回は、乃木坂46の初主演ドラマ「初森ベマーズ」を取り上げました。
「初森ベマーズ」は、ソフトボールのチーム名。
ドラマの中で、本当は映画「がんばれ!ベアーズ」にあやかって、「初森ベアーズ」にするはずだったのに、部活の申請書に書いた字が下手で、「ア」が「マ」として受理されちゃった、という笑える経緯が描かれていました。
それにしても、ベマーズって何だ?(笑)
テレビ東京系「初森ベマーズ」
怪優と美少女の親和性も深夜ならでは
「ドラマ24」が始まったのは2005年。この10年間、「湯けむりスナイパー」「モテキ」「まほろ駅前番外地」「みんな!エスパーだよ!」など、ジャンルに関係なく、クセのあるマニアックなドラマを作り続けている。その実績が評価され、今年、第52回ギャラクシー賞「特別賞」を受賞した。
現在放送中の「初森ベマーズ」は、ちょうど40作目にあたる。夏、甲子園、野球という連想なのか、ソフトボールチームが舞台のスポ根ドラマ。しかも主演は乃木坂46だ。ドラマ初主演という美少女軍団のトライは、いかにもこの枠らしい。
下町にある初森公園が、都市開発で消滅しようとしている。それを覆すため、開発会社会長のセレブ娘(白石麻衣)が率いる強豪チームに、ソフトボール未経験の女子高生たち(西野七瀬、深川麻衣など)が挑むのだ。
選手集めに始まり、監督探し、不慣れな練習と話は進むが、かつての「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS系)のような、ガチな展開ではない。あくまでも、乃木坂メンバーが懸命に演じるそれぞれのキャラクターと、「アストロ球団」的トンデモシーンを笑って楽しむ、ゆる~いドラマだ。
ちなみに、「ルーズヴェルト」で監督だった手塚とおるが、ここでも監督を務めているが、本業は女装のスナックマスター。怪優と美少女の親和性も深夜ならではだろう。
(2015.08.04)