週刊ポストに、朝ドラの「いびり」に関する記事が掲載されました。
この記事の中で、解説しています。
「宮崎あおいをいびり倒す」萬田久子
お手本は「泉ピン子の芸風」だって
「嫁に来る宮崎あおいさんをどうやっていじめようかしら。耐えてくださいね」
『あさが来た』の製作発表で、堂々の“嫁いびり”を宣言したのは萬田久子(57)だ。
彼女は宮崎あおい(29)演じるヒロインの姉・はつの嫁ぎ先である大阪の豪商、山王寺家の義母・菊役を演じる。
劇中での登場はまだ先だが、NHK関係者が明かす。
「萬田さん演じる菊は、嫁いできたはつを煙たがり、彼女を暗い蔵に閉じ込めたり、商売が傾くと『あんたが嫁いできてからええことあらへん!この疫病神が!』と罵倒するシーンがある。そのときの萬田さんの演技は、思わず殴ってやりたくなるほど、嫌な感じでした(笑)」
前作『まれ』でも、土屋太鳳(20)演じるヒロインが嫁ぎ先の姑からいびられるなど、最近の朝ドラでは“嫁いびり”が定番。
中でも話題を呼んだののが『マッサン』だ。同作では泉ピン子(69)演じる姑が、スコットランドからやって来た嫁(シャーロット・ケイト・フォックス、30)を「外国人の嫁は絶対認めまへん!」などと強烈に虐げるいびり芸を披露した。その効果もあってか、『マッサン』は平均視聴率21.1%の大ヒット。
そんな“ヒットの法則”にあやかろうとしているのか、萬田はピン子を強く意識していた。製作発表で「いびり役の心構え」を聞かれた際には、「ピン子さんの写真を胸に抱いて臨もうかしら」と挑戦的に答え、「普段から仲良くしないほうがいいのかな」と宮崎を不安がらせた。
ドラマに詳しい上智大学の碓井広義教授(メディア論)が語る
「『マッサン』では、ヒロインがピン子さんのいびりに屈しない姿に共感し、前半戦で視聴者を増やしました。いびりは朝ドラの“スパイス”なんです。ですから宮崎さんが萬田さんにいびられるほど、視聴者は応援して見続けるはずです」
萬田が視聴率を左右するか。
(週刊ポスト 2015.10.16/23号)