発売中の「週刊新潮」最新号に、この秋の深夜ドラマに関する記事が掲載されました。
この記事の中で、解説しています。
TBSも参戦の「深夜0時」ドラマ熱気
あしびきの 山鳥の尾のしだり尾の――長々し夜を共に過ごす相手は、テレビの向こうにいる。今秋は深夜ドラマが豊富なのだ。
10月2日に先陣を切ったのは、テレビ東京「孤独のグルメseason5」(金曜24時12分~)。松重豊演じる輸入雑貨商が、行く町々でウマいものを食べる様子に、夜食へと誘われる。
「前シーズンまでの深夜バラエティ枠から『ドラマ24』の枠へと移動してきたのですが、ここは長谷川博巳の人気に火がついた『鈴木先生』や、映画がヒットした『モテキ』などを輩出してきた、いわばテレ東の一大ブランド。その冠をつけることで、固定ファンのみならず、新たな視聴者を取り込もうという意気込みが感じられます」(上智大学新聞学科の碓井広義教授)
深夜ドラマは視聴率こそ2~3%だが、ゴールデンではできない“とんがった面白さ”で、若者を掴む傾向があるという。
その旨味は、テレビ朝日「サムライせんせい」(金曜23時15~)、フジテレビ「テディー・ゴー!」(土曜23時40分~)、日テレ「青春探偵ハルヤ~大人の悪を許さない!」(木曜23時59分~)も狙っているが、
「老舗のTBSも新たに枠を設け、本気で深夜ドラマに挑んできました」(同)
というのも、水曜23時53分開始の「おかしの家」は、主演がオダギリジョーなら、演出は映画「舟を編む」の石井裕也監督で、駄菓子屋の跡取りが“本当に大切なもの”を見つめ直す本格的な人間ドラマ。
この長夜は腹が減りそう。
(週刊新潮 2015.10.15神無月増大号)