「報ステ」古舘降板
後任キャスターは宮根か羽鳥か池上か
局アナなら富川悠太
「こんにちは。12月24日木曜日、報道ステーションです」
開口一番、「情報ライブ ミヤネ屋」でこう言ったのは、MCを務める宮根誠司(52)。
この日、テレビ朝日が04年から「報道ステーション」のキャスターを務めてきた古舘伊知郎(61)の来年3月末での降板を発表。かねて後任候補として名前が挙がっている宮根は、さっそくネタにしてみせ、「年末までには電話かかってくると思うんで、テレ朝からの電話待ちです。『ミヤネ屋』が(午後)4時に終わって、飛行機に乗ったら間に合う」と“ダブルヘッダー”にも余裕を見せていた。
古舘の降板について上智大・碓井広義教授(メディア論)はこう言う。
「『ニュースウオッチ9』の大越(健介)キャスターに続き、古舘さんも降板。安倍政権は2015年のうちに面倒なことを一気に片付けることができて、“年末大掃除完了!”と喜んでいることでしょう。残るは『NEWS23』の岸井(成格)さんくらいですか。とにかく、古舘さんのことを官邸が快く思っていないことくらいテレ朝は分かっていますからね」
同じ日、会見を開いた古舘は「やってみたらものすごく不自由な12年間だった。綱渡り状態でやってきました」と恨み節をぶちまけていたが、注目は早くも後任人事に移っている。宮根以外にも安藤優子(57)、羽鳥慎一(44)などの名前が挙がっているが……。
「羽鳥アナの可能性は低いでしょう。今年10月に自身の名前がついた冠番組『羽鳥慎一モーニングショー』が始まったばかりで、視聴率も好調。同時間帯の『スッキリ!!』(日テレ系)を抜いてトップの『とくダネ!』(フジ系)に迫る勢いだからです。局内では、古舘の就任以来『報ステ』に出演している富川悠太アナを推す声もあります」(テレ朝関係者)
前出の碓井教授は「古舘さんの後任は誰が来ても難しい。経費削減の意味でも、局アナでつなぐ可能性は十分にあります。ギャラも“タダ”ですしね。もし、有名キャスターでやるとしたら、私が推すのは池上彰さん。厳しいツッコミもしつつ、フォローも上手で『アンチ』も少ない。非常にバランスのいい仕切りができるからです」。
後任について古舘は「僕のようにあまり問題発言をしない人がいいんじゃないでしょうか」と自虐気味に語っていたが、誰がキャスターの椅子に座るかで、テレ朝の報道姿勢がよく分かる。
(日刊ゲンダイ 2015年12月25日)