NHK紅白歌合戦2015
【SMAP解散協議】
「芸能界への見方変わる」「常識を覆せるか」
メディア専門家、今後の展開を注視
国民的人気グループ「SMAP」の解散協議の情報に、メディア専門家らからも驚きや戸惑いの声が相次いだ。
「老若男女問わず抜群の知名度を誇る国民的アイドルが解散となれば影響は大きすぎる」
テレビコラムニストの桧山珠美さんは驚きを隠せない様子。芸能界では事務所を円満退社できなかったタレントに仕事が回ってこなくなるケースも多いといい、「仮にこれだけの影響力を持つ彼らでさえテレビに映らなくなるようなことがあれば、芸能界に対する視聴者の見方も変わるし、存在も揺るがしかねない」と話した。
元民放プロデューサーの影山貴彦・同志社女子大教授(メディアエンターテインメント論)は、将来的な解散や個人的活動に理解を示す一方、「お家騒動のような形で傷つける状態は好ましくない」と憂慮する。
今後については「解散しないという結果もあり得る」と予測。例え、分裂が避けられずメンバーが別々の事務所に所属しても、「SMAP」という看板を下ろさず定期的に一緒に活動する可能性を指摘する。景山氏は「SMAPだからこそ常識を覆してほしい」と期待を込めた。
一方で、解散を前向きに捉える意見も。上智大学の碓井広義文学部教授(メディア論)は、「彼らも年齢を重ねた。ファンやメディアは『アイドル』という名目を外し、個々のメンバーが活躍できる場を広げる応援をしてあげてもいいのでは」と語る。SMAPの活動が結成後約30年に及ぶことに触れ、「こうしたグループは世界的にも数少ない。よくぞここまで続けた」と労った。
(産経新聞 2016年01月14日)