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読売新聞で、年末年始特番についてコメント

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NHK紅白歌合戦2015

年末年始の視聴率、バラエティー好調
「紅白」最低39.2%…スポーツ・格闘技は明暗

各テレビ局が力を入れて編成した年末年始の特別番組。視聴率を見ると、NHK「第66回紅白歌合戦」が歴代最低を記録。毎年恒例のバラエティー番組の好調ぶりが顕著で、スポーツ・格闘技の中継は明暗が分かれる結果となった。目立った番組の視聴率を基に、総括する。(テレビ取材班)

紅白

大みそかの「紅白」は、午後9時から番組終了までの第2部が39・2%と、2007年以来の40%割れとなり、番組が2部制となった1989年以降、最低だった。瞬間最高視聴率は番組終了5分前、勝敗の投票集計中に流れたダイジェスト映像(45・1%)だった。

NHKの籾井勝人会長は7日の定例記者会見で、紅白の結果について問われ、「もし30%に下がったなら深刻に考えなくてはならないが、2014年と比べて数%違っても致命的ではない」と語った。内容についても、「私自身は出来が悪かったとは思っていない。出来栄えと、出て来た数字に感覚的なギャップがあり、数字が間違っているんじゃないかと思うくらいだ」と自信をみせた。

バラエティー

紅白の裏番組でトップだったのは、今回で10年連続の放送となった日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日(みそか)年越しSP」で、第1部が17・6%と安定した力を見せた。

元日のテレビ朝日系「芸能人格付けチェック!」(大阪・朝日放送制作)は、2005年から正月三が日に放送され、08年からは元日放送が定着。今年は18・7%と過去最高を記録。同局系で直後に放送された「相棒 元日スペシャル」(16・7%)を上回った。
同局系では、00年から17年連続で正月に放送されている「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」(2日)も15・0%と好調だった。

スポーツ・格闘技

1月2、3日に生中継された日本テレビ系「第92回東京箱根間往復大学駅伝競走」(箱根駅伝)は、2日の往路が28・0%、3日の復路が27・8%。前年よりわずかに数字を下げたものの、他局を圧倒した。元日朝のTBS系「ニューイヤー駅伝2016」も12・9%と健闘した。

一方、大みそかに紅白と同時間帯に放送された格闘技中継は軒並み苦戦。TBS系「史上最大の限界バトル KYOKUGEN2015」(午後10時~10時52分)が9・0%、10年ぶりに大みそかの格闘技バトルに“参戦”したフジテレビ系「RIZIN2015・IZAの舞」(第2部)が7・3%。テレビ東京系のボクシング中継「THE BEST OF BEST」は3・7%だった。 
(視聴率は全てビデオリサーチ調べ、関東地区)

紅白、原点回帰を

元制作者の碓井広義・上智大教授(メディア論)に、年末年始のテレビの感想を聞いた。

「紅白歌合戦」は、民放の人気アニメを特集したり、スター・ウォーズのキャラクターが出てきたり、とバラエティー色が強かった。低視聴率は、見る側に何の番組なのかが伝わらなかった結果だろう。立て直しを真剣に考えるのなら、純粋な音楽番組に原点回帰する必要がある。

民放については、視聴者目線で考えると、大みそかに格闘技をやる必要があったのだろうか。魅力的な対戦カードも見あたらなかった。

日本テレビとテレビ朝日の恒例バラエティーが好調だったが、通常番組にゴージャス感を足した“お手軽番組”だった。数字的な結果は出るが、延々と見続けるべき内容なのだろうか。

TBS「赤めだか」、テレビ東京「信長燃ゆ」と、スペシャルドラマには良作があった。

(読売新聞 2016年01月14日)


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