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週刊朝日で、年末年始特番についてコメント

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NHK紅白歌合戦2015

年末年始特番の勝ち負け 
紅白“史上最低視聴率”のワケ 
年末年始の視聴率が出そろい、テレビ業界に衝撃が走った。紅白歌合戦第2部が史上最低の視聴率39.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となったからだ。

8年ぶりの40%割れという結果に、上智大学の碓井広義教授(メディア論)はこう憤る。

「紅白は音楽で一年を振り返る国民的な長寿番組でしたが、今回はなぜこの人選でこの曲を歌うのか疑問だらけ。アニメキャラクターや『スター・ウォーズ』、ディズニーなども登場しましたが、番宣やタイアップばかりでした。新鮮味に欠け、歌番組というより、“音楽バラエティーショー”のようでした」

歌手別視聴率のトップは、卒業生の前田敦子と大島優子がサプライズ登場したAKB48で、43.4%。AKB10周年のサプライズ演出ということだが、

「昨年12月だけで前田と大島が復活するのは3回目で、ファンにとっては見慣れた光景。卒業後苦戦している2人にとってもおいしい話で、『10周年記念シングル』(3月発売)の宣伝にもつながる」(芸能プロ関係者)

目玉不足と懸念された中、デビュー50周年で卒業宣言をした森進一は話題を呼ぶはずが、淡々と「おふくろさん」を歌った。48年連続出場の“紅白の顔”なのに、終了後に取材に応じることもなかった。なぜ報道陣の前で語らなかったのか。

「“紅白若返り計画”が進む中、ベテランは後輩に枠を譲るために、卒業しなくてはいけない空気がある。さらに、2年前に紅白を引退した北島三郎は大トリを務めて勇退しましたが、今回は近藤真彦と松田聖子が務めたので、不本意だったのでは。本心を語れず忸怩(じくじ)たる思いがあったのでしょう」(同)

業界の事情や世代交代など、社会の縮図が垣間みれた紅白。マンネリから脱却する秘策はあるのか。

「寄せ集めのコンテンツで作るのなら、4時間半もの放送は長い。音楽嗜好や視聴スタイルも変化しているので、約30年前と同様の21時スタートの2時間45分に短縮することや、形骸化した男女対抗形式を変えてみるなど、大胆な改革も考えていいのでは」(碓井教授)

年末年始の視聴率トップ10には、ほかに箱根駅伝やバラエティーなど定番が並んだ。名実ともに強い紅白を見てみたい。

◇年末年始の視聴率ランキング
[1]第66回NHK紅白歌合戦(第2部) 12月31日 NHK 39.2%
[2]箱根駅伝・往路 1月2日 日テレ 28.0%
[3]箱根駅伝・復路 1月3日 日テレ 27.8%
[4]ゆく年くる年 12月31日 NHK 22.6%
[5]芸能人格付けチェック!SP 1月1日 テレ朝 18.7%
[6]元日はTOKIO×嵐 ウルトラマンDASH(第2部) 1月1日 日テレ 18.3%
[7]ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!SP(第1部) 12月31日 日テレ 17.6%
[8]相棒SP 1月1日 テレ朝 16.7%
[9]アメトーーーーーーーーーーク! 12月30日 テレ朝 15.8%
[10]とんねるずのスポーツ王は俺だ!!SP 1月2日 テレ朝 15.0%
(12月28日〜1月3日 ビデオリサーチ〈関東地区〉をもとに作成)

(本誌取材班・上田耕司、藤村かおり、亀井洋志、牧野めぐみ、鳴澤 大/黒井文太郎)

(週刊朝日  2016年1月22日号)

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