週刊新潮で、ドラマ「深夜食堂」のネットフリックス配信についてコメントしました。
木戸銭650円が必要な
小林薫「深夜食堂」
できるもんなら何でも作るよ”は「深夜食堂」マスターの台詞だが、まさか新作を映像配信で作るとは。
TBS系の深夜ドラマとして第1シリーズが放送されたのは2009年のこと。小林薫主演で、営業は深夜だけという、新宿ゴールデン街にあるらしい“めしや”を舞台にした人情物語。
「ドラマは好評で、昨年1月には映画化。全国80館程度の小規模スタートでしたが、20万人超を動員するヒット作となり、アジアでもヒット。ドラマも世界各国で放送されるようになり、中国、韓国ではリメイクされているほど」(業界記者)
その新シリーズが10月21日からスタートすることが発表された。しかし、地上波ではなく、昨年日本に上陸した世界最大手の定額制映像配信サービス「ネットフリックス」による全世界190カ国同時配信というのだ。月額650円(ベーシック)で見放題だが、無料ではもう見られない?
「地上波も放送する方向で考えています。アミューズを幹事社とする製作委員会の作品であって、手放したわけではありませんよ」
とは第1シリーズより製作委員会に参加するMBS。
ネットフリックスには配信用に買ってもらうだけだという。
上智大学教授の碓井広義氏(メディア論)は、
「人気番組とはいえ、深夜枠では視聴率も高くはない。美術も照明も凝った番組はスポンサーだけでは賄いきれない。これまではDVD販売などでカバーしてきたが、今後は有料配信も加えるということでしょう」
地上波が生き残るため、有料配信は欠かせない?
(週刊新潮 2016年6月9日号 )