「週刊新潮」に、以下の書評を寄稿しました。
水谷竹秀 『だから、居場所が欲しかった。』
集英社 1728円
商品の注文から苦情まで、顧客からの電話に対応するのがコールセンターだ。もしも、その電話の向こうが異国の地だったとしたら。著者はバンコクでオペレーターとして働く日本人たちを取材した。彼らが求める「居場所」は、なぜ日本ではなく海外だったのか。
本田由紀、伊藤公雄:編著
『国家がなぜ家族に干渉するのか~法案・政策の背後にあるもの』
青弓社 1728円
家庭教育支援法案、親子断絶防止法案、さらに内閣府が進める婚活支援政策。いずれも家庭や個人生活に、国家が大きく介入しようとする動きだ。その違和感や不安感の正体を見極め、議論の材料を提供してくれるのが本書だ。支援という名の強要は誰も望まない。
(週刊新潮 2017.11.23号)