録画しておいた、フジテレビのドラマスペシャル「花の鎖」を視聴。
力作だとは思うのですが、うーん、途中から、ちょっと困った。
湊かなえさんの原作小説は、3人のヒロインがどう関係しているのか、また3人をつなぐ「K」がどんな人物なのか、といったあたりが読みどころのミステリー作品だ。
そこでは、彼女たちにとっての「現在」、もしくは「時代」というのがポイントになる。
読者にイメージさせるだけの小説では、「交わるはずのない3人」というのが成立しているが、それぞれの「現在」を実際の映像で見せざるを得ないドラマでは、なかなか難しい。
かなり早い段階で、わかる人にはわかってしまう。
たとえわかっても、ドラマとして最後までぐいぐい引っ張ってくれればいいのですが、それは、そう簡単なことではない。
また、これは原作の読後感もそうだったけど、「K」の行為の真意が、ややイマイチだったりして。
「2時間以上もつき合ってきて、これかあ」という感じは否めない。
というわけで、中谷美紀、松下奈緒、戸田恵梨香の3女優が各自頑張ってはいたのですが、あれやこれや、ちょっと困ったドラマスペシャルなのでした。