70年代から愛読してきた植草甚一さんの本が、最近、いくつか文庫化されている。
嬉しいことです。
ちくま文庫では、「ぼくは散歩と雑学が好き」に続いて、先日、「いつも夢中になったり飽きてしまったり」が登場した。
どちらも大好きな本だ。
後者の中に、「デザインがよければ なかのジャズもいい〜モダン・ジャズのLPジャケット」なんていうタイトルのエッセイがあるけど、こういう言い方が、ほんと植草さんらしいんだよなあ。
私たちの世代で影響を受けた人も多いはずだ。
やがてレコードがCDになり、ネットでダウンロードになり、LPジャケット自体がすでに懐かしいものになっている。
植草さんの文章に出てきたジャズのアルバムを、渋谷の「CISCO」とかで、パタパタと探しては聴いていた頃を思い出します。
今週の「読んで、書評を書いた本」は、次の通りです。
川崎草志 『疫神(やまいがみ)』 角川書店
志村史夫 『スマホ中毒症』 講談社+α新
赤城 毅 『八月の残光』 祥伝社
新海 均 『カッパ・ブックスの時代』 河出書房新社
ケネス・スラウエンスキー:著 田中啓史:訳
『サリンジャー 生涯91年の真実』 晶文社
田中泯・松岡正剛 『意身伝心』 春秋社
* 書いた書評は、
発売中の『週刊新潮』(9月26日菊咲月増大号)
読書欄に掲載されています。