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Channel: 碓井広義ブログ
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週刊朝日オンラインで、「朝ドラ」戸田恵梨香について解説

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戸田恵梨香がNHK朝ドラのヒロイン
「大恋愛」で実力を評価された?
来年9月30日にスタートするNHK連続テレビ小説が「スカーレット」に決まり、女優の戸田恵梨香が主演を務めることが3日、発表された。現在放送中の主演ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」(TBS系)は大好評で、公式SNSにはあふれんばかりのファンからの歓喜とお祝いのコメントが寄せられた。

「戸田さんなら、どんな役柄、ヒロインであれ安心」

そう太鼓判を押すのは、上智大学の碓井広義教授(メディア文化論)だ。今回はオーディションではなく、NHKからのオファーによって、戸田の出演が決まった。

「『大恋愛』なんかは典型かもしれないが、ここ数年、ステップ・バイ・ステップでどんどん実力をつけて、安定感が出てきている。成功作にしよう、というNHKの気概を感じます」(碓井教授)

今年8月に30歳を迎えた戸田。直近10年間で30代のヒロインは、現在放送中の「まんぷく」の安藤サクラだけ。もともと演技力の評判が高かった安藤の「まんぷく」が好調なだけに、映画・ドラマ・CMで着実に実績を積み重ねてきた戸田の演技にも期待がもてそうだ。

物語の舞台は、滋賀県甲賀市にある焼き物の里・信楽。信楽焼に情熱を注ぎながら、結婚、育児、後継者育成を経て、昭和の高度経済成長期を生きる女性陶芸家の半生を描く。タイトルの「スカーレット」は、黄色味を帯びた鮮やかな赤のこと。陶芸作品における理想の色の一つであり、主人公の情熱的な人生にもつながっている。

毎年さまざまな職業のヒロインが演じられてきたが、陶芸家、すなわち芸術家という役どころはひじょうに新鮮に感じられる。

碓井教授も今までのラインナップを思い返し、「めずらしい」と感じたという。

「おもしろいところに目をつけたな、と。女性のクリエーターも“あり”だなと思いました。それも、絵画や彫刻ではなく、芸術性と実用性をあわせ持つ陶芸という点がおもしろいです」(同)

また、定年後の余生を過ごすシニア視聴者に番組がマッチすれば、ブームも期待できるという。

「“団塊の世代”(1947~49年生まれ、70歳前後)は数が多いので、火がつけばブームが起こりやすいんです。うまくいけば、社会現象のように陶芸ブームが起きる可能性もあるでしょう」(同)

脚本は、「夏子の酒」(フジテレビ)、「ホタルノヒカリ」(日本テレビ)、「つるかめ助産院」(NHK)などを担当した水橋文美江さん。朝ドラは初登板となるが、碓井教授は「適役」とみる。

「女性主役のドラマをひじょうに丁寧に書ける方。ふつうの女性が自分の力で自分をつくり上げていったり、やりたいことを見つけてそこに進んでいったりするような物語については、いい書き手だと思います」

最高の化学反応が生まれそうな脚本家と主演女優が手を組み、ブーム到来の可能性を秘める朝ドラ第101作。

「いい素材、いい書き手、いい女優と並んできた。新鮮さとぜいたく感が両方ある番組になるだろう、と期待しています」(同)

新元号最初の秋は、楽しくなりそうだ。【本誌・緒方麦】

(週刊朝日オンライン 2018.12.12)


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