嵐活動休止へ
「SMAP解散を見て
自分たちなりの着地点。
賢い決断」
「嵐」活動休止のニュースを見て、彼らは非常に賢いと感じた。大野智さんの解散コメントの中に、2017年6月、活動休止の相談をメンバーと始めたとあったが、これは前年2016年12月のSMAP解散を見て、自分たちなりの着地の仕方を考え、行動した結果だと思う。
残念ながらSMAPの解散の仕方は美しい形ではなく、活動25周年コンサートも、特別番組もできなかった。一方、嵐は来年末まで丸2年をかけ、2020年の東京五輪パラリンピック関連の活動を全うし、さらに全国でのコンサートツアーも行って、ファンにもきちんと別れを告げる。ファンにも関係者にも、“嵐ロス”が生じないよう、配慮している。
2年後といえば、年長の大野さんは40歳。全員アラフォーになり、アイドルとして人として、この先どう生きるか、ある種のライフプランを考える時期だ。5人は俳優として、司会者としてタレントとして、それぞれ光る才能がある。恐らく音楽としては「嵐」5人の活動で完結し、それぞれの道を歩むだろう。
今回の活動“休止”は、限りなく“解散”に近いと思うが、各メンバーが自由に才能を発揮するための、前向きな決断と感じた。
【碓井広義・上智大教授=メディア文化論】
(産経ニュース 2019.01.27)