例によって、単行本を持っているにもかかわらず、文庫本を入手しました。
小林信彦さんの『伸びる女優、消える女優』(文春文庫)です。
週刊文春の連載が年に1度、単行本になる。
この文庫本の元は、2011年に、『気になる日本語』のタイトルで出版された。
ただし、中身はほぼ同じでも、ちゃんとオマケが付いている。
映画評論家・品田雄吉さんとの特別対談だ。
これだけでもモトは取れます(笑)。
また、巻末には小林さんの“文庫版あとがき”風の文章が入る。
これが楽しみなのだ。
収録されたエッセイが書かれたのは2010年であり、約4年のタイムラグがある。
巻末の文章では、その間のあれこれにも触れているので、見逃せません。
小林さんが、女優の名前で挙げているのは、綾瀬はるか、堀北真希、貫地谷しほり、真木よう子、武井咲、能年玲奈、橋本愛などなど。
この辺りも面白い。
さらに、文庫本には「解説」が付く。
今回は芝山幹郎さん。
「堅気と狂気」というタイトルは、ズバリ小林さんの本質をついています(笑)。
今週の「読んで、書評を書いた本」は、次の通りです。
倉本 聰 『ヒトに問う』 双葉社
後藤正治 『探訪 名ノンフィクション』 中央公論新社
清水 潔 『犯人はそこにいる』 新潮社
立花 隆 『読書脳』 文藝春秋
天野祐吉 『天野祐吉のCM天気図傑作選』 朝日新聞出版
中村 稔 『食卓の愉しみについて』 青土社
中島義道 『純粋異性批判』 講談社
* これらの書評は、
発売中の『週刊新潮』(2月6日号)
読書欄に掲載されています。