「日本民間放送連盟賞(民放連賞)」のエンターテインメント番組部門。
その東京地区審査会が行われました。
エンタメ部門というのは、「ドラマ」や「報道番組」、ドキュメンタリーなど「教養番組」以外ということで、いわゆるバラエティ番組が中心です。
審査員は、脚本家・作家の内館牧子さん、放送作家の石井彰さん、そして私の3名。
石井さんとは、放送批評懇談会の活動などでよくご一緒しますが、
内館さんには初めてお目にかかりました。
NHK朝ドラ「ひらり」「私の青空」、スペシャルドラマの「白虎隊」や「塀の中の中学校」なども視聴してきましたから、お会いするのが楽しみでした。
しかも、ドラマ部門ではなく、エンタメというのが面白い(笑)。
実際に、審査会は3名それぞれが、まさに忌憚のない意見交換で
盛り上がりました。
東京地区ですから、東京キー局やBS局が参加しています。
各局とも「さあ、どうだ!」という自信作を応募してきているわけで、
審査する側も真剣です。
そして、最後には満場一致で(3人ですが)、「お見事!」という1本を選定し、その番組は全国審査の場へと進出することになりました。
それはそれでいいのですが・・・
正直言って、かなりがっかりした番組もありました。
「局を代表するエンタメ番組がコレですか?」と疑問符がつくものが複数あったのです。
1年間に放送された多くのエンタメ番組の中から、自ら選んで応募したわけですから、そこには、その局のエンタメに対する「考え方」、
いや、テレビに対する「思想」や「哲学」さえ現れているはず。
だとすれば、「これは相当寒い状態にありますねえ」というのが、3人に共通した思いでした。
でも、私たちが選んだ1本は、これに拮抗した次点のもう1本も含め、テレビの可能性とその地平を広げるような番組であると、自信をもって言えます。
近々行われる「中央審査会」での結果が楽しみです。