思えば、ゴジラとのつき合いも、ずいぶん長いですねえ。
1954年の「ゴジラ」第1作目の時は、さすがに生まれていませんが(笑)、第3作の「キングコング対ゴジラ」(62年)くらいからは、昭和のゴジラも、平成のゴジラも、アメリカ製ゴジラも、映画館で、全部リアルタイムで見てきました。
初期の欠けていた作品も、学生時代に名画座の一挙上映で補ったりして。
だいぶオトナになってから(テレビプロデューサー時代)、WOWOWがゴジラ特集をやった時には、志願してあの着ぐるみに入りました。
それから、「ゴジラ2000ミレニアム」では、“逃げ惑う群衆”の一人として、エキストラ参加しています。
しかも映画館で見たら、映ってはいるけど、一瞬のロングショット(中央の赤いTシャツ)と、寄りの映像は首から下だけでしたね(笑)。
立っているのは西田尚美さん 赤いTシャツ男の私
そんなこんなで、マニアというほどではないかもしれませんが、フツーに“ゴジラ好き”だと思います。
ただ、途中からどんどん子供っぽいというか、子供向けの内容になっていってしまい、私自身もまだ子供(小学生)だったにも関わらず、何だか困ってしまいました。
6作目の「怪獣大戦争」(65年)くらいまでが、私がフツーに楽しめたギリだったかもしれません。
次の「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」(66年)でゴジラが「シェー」をしたり、8作目の「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」(67年)で、まさに「息子」なんかが出てきちゃうと、「おいおい、大丈夫か」と思ったものです(笑)。
でも、その後も新作を見るのは止めなかったなあ。
“平成のゴジラ”は、自分の中では、昭和モノと線引きをして、いわば割り切って見てきました。
とにかくスクリーンでゴジラが見られるだけでも、「有難いじゃないか」と思っていたので。
そうやって長い年月が過ぎて、98年にハリウッド版が登場しました。
あれには困った。
だってトカゲじゃん(笑)。
というわけで、ようやく今回の「GODZILLA ゴジラ」になるわけです。
で、いきなり結論を言うと・・・・
前回よりはマシでした(笑)。
ゴジラの顔は凶悪なだけで可愛げが無さすぎるし、頭と首が一体化したような造形もイマイチでしたが、全体として、前回よりはマシ。
でも、「じゃあ、いいのか?」と聞かれたら、「うーん」と困ったりして(笑)。
見終わった直後の「メモ書き」を抜粋してみます・・・・
・ゴジラ、ちっとも出てこない
・ゴジラを見せないゴジラ映画?
・別の怪獣(MUTO)ばっかり
・MUTOの造形、残念
・戦いもあまり見せない
・(ジュリエット)ビノシュ、もったいない
・芹沢博士(渡辺謙)は何をした?
・ストーリーが陳腐
・・・・てな文言が並んでいます。
何となく、困っている様子が伝わりますよね(笑)。
でも、曲がりなりにも“ゴジラ映画”というものを、映画館で眺めることができたので、個人的には「まあ、それだけでもいいじゃないか」という感じでした。