日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。
今週は、フジテレビ「ワンダフルライフ」を取り上げました。
「ワンダフルライフ」フジテレビ系
総集編は実に良かったが・・・
4月に始まったフジテレビ系「ワンダフルライフ」(日曜夜9時)に、9月打ち切り説が飛び交っているそうだ。
確かに、視聴率2.1%というゴールデンタイムでは“あり得ない”数字も出ており、局としては編成上、辛抱できないかもしれない。
決して悪い番組ではないのだ。いや、それどころか1人のゲストに1時間じっくり話を聞こうというのだから超良心的番組である。
聞き手のリリー・フランキーもいい。自分を押し出さず、お決まりの質問もしない。しかし、これまたゴールデンタイムを思うと、超チャレンジングな起用だ。
番組全体としては、やはり場所が悪かった。日曜夜9時という銀座4丁目みたいな派手な枠では、落ち着いて話を聞いていられないのだ。
さらにMCとして鎮座する山岸舞彩がいかにもミスキャスト。質問どころか、ロクに相槌も打てない。ゲストに気を遣えないどころか、話を理解しているかどうかも疑問だ。
目立つのはミニスカートから伸びる自慢の美脚ばかりだが、こんな番組でミニスカなんか見たくない。というか、場違いだろう。
実は8月最終週に「総集編」が放送されたが、これは実に良かった。話のエッセンスが凝縮され、テンポも快調。ただし、トーク部分を圧縮すると、同じ日曜夜の「情熱大陸」(TBS系)と似てくるのが玉にキズだ。
さて、10月からどうしようか。
(日刊ゲンダイ 2014.09.09)