よくドラマのスタートや映画の公開に合わせて、関連本が本屋さんの店先に並びます。
最近だと、NHK朝ドラ「花子とアン」のおかげで、「赤毛のアン」など村岡花子の著作が平台にどっと置かれました。
そして現在は「マッサン」関連ということで、竹鶴政孝について書かれたもの、急きょ出版された“竹鶴とリタ”みたいな本、加えてウイスキー本(?)まで一緒に陳列されています。
そんな中で入手したのが、川又一英『ヒゲのウヰスキー誕生す』(新潮文庫)。
単行本が出版されたのは昭和57年(1982年)ですから、もう32年前です。
その3年後には、ニッカの余市蒸留所の風景がカバーの文庫本が出ました。
でも、いつの間にか、書店の棚で見つけられなくなっていて・・・。
今年7月に、朝ドラ「マッサン」のおかげで、こうして“増補新装版”として復活した次第。
たくさんの竹鶴本の中でも、現地取材を踏まえた、読み応えのある伝記小説だと思います。
今週の「読んで書評を書いた本」は次の通りです。
門田隆将 『慟哭の海峡』 角川書店
西村 眞 『ボスの遺言~昭和四十九年、人間ロケットで富士山を飛び越した男』 青志社
吉田 類 『酒場詩人の流儀』 中公新書
内田 樹 『街場の戦争論』 ミシマ社
稲葉真弓 『少し湿った場所』 幻戯書房
加藤嘉一 『たった独りの外交録』 晶文社
逢坂 剛、南 伸坊 『ハリウッド美人帖』 七つ森書館
* これらの書評は、
発売中の『週刊新潮』(11月27日霜降月増大号)
読書欄に掲載されています。