書店の「リブロ池袋本店」が、7月末までに閉店となるそうです。
移転先は未定とのこと。
かつて堤清二さん率いるセゾングループが元気な頃、リブロは独自のカラーをもった魅力的な書店でした。
最盛期は、やはり「セゾン文化」が華やかだった80年代後半でしょうか。
最近も、大型の「ジュンク堂書店」などに押されているイメージがありましたが、それでも閉店となると寂しいですね。
「週刊新潮」での書評本、以下の3冊です。
加藤康男 『昭和天皇 七つの謎』
WAC 1728円
「昭和天皇実録」の公開で、むしろ謎は増幅したと著者は言う。本書では7つの視点から実像に迫っている。皇太子裕仁親王の妃選びをめぐる「宮中某重大事件」。太平洋戦争の開戦直前、御前会議で昭和天皇が詠んだ歌に隠された秘密。歴史の深部に分け入った力作だ。
細野 透『謎深き庭 龍安寺石庭』
淡交社 1944円
京都・龍安寺の石庭。白砂に15の石が配されているだけなのに、見る人の心を捉えて離さない。魅力の背景にはいくつもの謎がある。テーマは何か。5つの石組と15の石は何を意味するのか。そして構図の秘密とは。建築&住宅ジャーナリストの著者が55の推理で迫る。
夢枕 獏 『秘伝「書く」技術』
集英社インターナショナル 1188円
37年間に300冊の本を書いてきた作家が明かす創作の技術だ。書きたいテーマを小説に昇華させる方法、物語作りのポイント、さらに継続するためのヒントが並ぶ。書くことに興味のある人、何かを続けたい人、そして著者の作品を一層楽しみたい人にも有効だ。
(週刊新潮 2015.03.05号)