テレビ東京のスタジオで、蛭子能収さんと・・・
「週刊新潮」の書評欄に書いたのは、以下の本です。
蛭子能収 『僕はこうして生きてきた』
コスモの本 1404円
著者は「バス旅」専門のタレントではない。70年代に『ガロ』でデビューした漫画家だ。同時に骨がらみのギャンブラーでもある。この自伝的エッセイで、「何とかなる」という超ユルの人生観と、独自のギャンブル哲学を学ぶことができる。気持ちも少し軽くなる。
水口義朗 『「週刊コウロン」波乱・短命顛末記』
中央公論新社 1620円
昭和31年、『週刊新潮』の創刊で起きた週刊誌ブーム。その3年後に登場したのが『週刊コウロン』だ。スキャンダルを扱わない清廉路線だったが2年で消滅した。この“幻の雑誌”の軌跡を、当時編集部員だった著者が回想する。深沢七郎「風流夢譚」事件も含めて。
小野一光 『震災風俗嬢』
太田出版 1620円
未曾有の地震と大津波は、地域の風俗店にも襲いかかった。だが、わずか1週間で営業を再開した店が存在したのも事実だ。著者はこの5年間、被災地の風俗嬢を取材し続けた。彼女たちは何を体験し、何を思いながら男たちと向き合ってきたのか。その肉声を聞く。
(週刊新潮 2016年4月28日号)