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Channel: 碓井広義ブログ
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書評した本: 鹿島 茂 『ドーダの人、小林秀雄』ほか

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「週刊新潮」の書評欄に書いたのは、以下の本です。

鹿島 茂
『ドーダの人、小林秀雄
~わからなさの理由を求めて』
朝日新聞出版 2052円

すべての表現は、「ドーダ!」という自慢と自己愛から生まれる。そう看破したのは漫画家の東海林さだおだ。それを「ドーダ理論」にまで高めた著者が、“批評の神様”の解析に挑む。難解ドーダをはじめ、「ドーダのデパート」小林秀雄の実相が見えてくる。


ジェニファー・ワーナー:著、梓澤 登:訳
『ダルトン・トランボ
~ハリウッドのブラックリストに挙げられた男』
七つ森書館 1728円

第二次大戦後、ハリウッドで吹き荒れた赤狩り旋風。売れっ子脚本家だったトランボも直撃を受け、仕事を奪われた。しかし彼は偽名で傑作を書き続け、『ローマの休日』などで2度アカデミー賞を受ける。あふれる才能と不屈の精神。闘い続けた男の70年の生涯だ。


六冬和生 『松本城、起つ』
早川書房 1512円

330年前、信州の松本藩で重い年貢に抗する一揆が起きた。首謀者で庄屋の加助は磔(はりつけ)となった。これは史実だ。そんな時代へとタイムスリップしたのが大学生の巾上と女子高生の千曲。当時の松本藩士の身体と人格に入り込んだ巾上だが、果たして義民を救えるか。

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