現在発売中の週刊新潮で、「あまちゃん」の震災シーンなどについて解説しています。
それにしても、難しかったはずのシーンを、見事な表現で描いてくれました。
「あまちゃん」可愛さに
「阿部渉アナ」の禁じ手
9月2日月曜日。新学期とは関係ない大人も、そわそわと起き出したのでは?
NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(宮藤官九郎脚本)が後半の山場を迎えた。岩手の海女のアキ(能年玲奈)がアイドルを目指し東京へ。いよいよ本格始動するという時、東日本大震災が発生したのだ。
「前週最後の回が2011年3月11日昼頃までで、次回は震災だとわかっており、アキの地元の人々は無事なのかハラハラして見た」と、全国紙文化部記者。
「2008年の東北の海を舞台に始まった『あまちゃん』は、震災をどう描くかが注目されていました」とは、上智大学の碓井広義教授(メディア論)。
「でも被害の様子は日本中が知っていて、また見るのが辛いもの。それを、町を呆然と見つめる俳優の表情や、ドラマの中で前から使われていた町のジオラマで表したのは上手かった」(同)
9月末の最終回目前、世間の目を一層釘付けに。
が、「気持ちはわかるけど、はしゃぎ過ぎですね」(同)と、釘を刺された人も。
朝のニュース番組『おはよう日本』の阿部渉アナウンサーだ。岩手出身の45歳。紅白歌合戦の司会も何度も務めた実力派で、この番組の担当は08年から。
「朝ドラ開始直前の首都圏ニュースの最後、阿部アナは通常<今日も一日お元気で>と挨拶するのに、2日は<この後、ドキドキします>と『あまちゃん』をPR。よく知らない人は呆気にとられたんじゃ」(前出記者)
司会のリアクションは、朝ドラ直後の生活情報番組『あさイチ』の十八番だが、
「それで十分。劇中曲のCDや関連本等次々発売し、俳優陣のNHK他番組への出演など、NHKとして既にあらゆるバックアップはしているし、ニュース番組は最後の1秒までニュース番組であるべき」(碓井氏)
大人も子供も、メリハリ大事なセプテンバー。
(週刊新潮 2013.09.12号)