私もそうですが、文庫のファンという人が結構います。
毎月、続々と出てくる文庫のほとんどを手にとってチェックしているので、「今月は何がオススメですか」と聞かれたりします。
で、今月は・・・・
井上ひさし『完本 ベストセラーの戦後史』(文春学藝ライブラリー)を推しました。
このテーマの本は、もうゴマンとありますが、井上ひさしさんが書いているところがポイントです。
あの膨大な読書量を背景に、ベストセラー本を鑑定しているわけですから、やはり一味もふた味も違います。
帯にもありますが、井上さんの「読書論」、そして「日本人論」としても読めます。
これ、復刊でありまして、文春学藝ライブラリーに感謝です。
今週の「読んで、書評を書いた本」は次の通りです。
松田美智子『サムライ 評伝 三船敏郎』 文藝春秋
新野剛志 『カクメイ』 中央公論新社
ダン・ブラウン 越前敏弥:訳 『インフェルノ』上・下 角川書店
吉田暁子 『父 吉田健一』 河出書房新社
白山真理 『名取洋之助』 平凡社
有馬哲夫 『こうしてテレビは始まった』 ミネルヴァ書房
* これらの書評は、
『週刊新潮』(2月20日号)
読書欄に掲載されました。