発売中の「週刊朝日」最新号に、“春の情報番組改編”に関する特集記事が掲載されました。
この記事の中で、各番組について解説しています。
飛躍!迷走?春の情報番組改編
●TBS「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」、「白熱ライブ ビビット」
年度の変わる4月。今年もテレビの番組改編が行われた。しかし、そこでコケたのがTBSだ。独走状態の「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系・午後1時55分~)に対抗しようとするも専門家からは、辛口評価が並ぶ。
東海地方が拠点の中部日本放送(CBC)で生放送されていた情報番組「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(午後1時55分~)を全国区に迎え入れたのだ。2008年に「ミヤネ屋」が大阪・読売テレビから全国に躍り出て人気を博したように、二匹目のドジョウを狙ったとも考えられる。
番組名だけ見ると「スマップ関連?」と勘違いしかけるが、スマップは無関係。MCを務めるのは全国では知名度が低いCBC石井亮次アナ。初回視聴率は2.9%だった。
テレビコラムの連載を持つライターの吉田潮氏は手厳しい。
「無難すぎて特筆すべきものが1ミリもない。テレビショッピングの延長線上のような印象ですね」
上智大の碓井広義教授(メディア論)は、
「てっきりTBSは大阪の毎日放送から番組を持ってくると思っていたら名古屋だった。なんなら次は福岡のRKB毎日放送など、半年ごとに地方を変えるほうがまだおもしろいのでは。宮根さんのような強烈な『顔』がいないと難しいでしょう」
この3月に終了した「いっぷく!」の後継として引き続き司会を務める国分太一と共に、女優の真矢ミキを抜擢したのが「白熱ライブ ビビット」(TBS系・午前8時~)。
初回視聴率は3.0%だったが、何より強烈なインパクトを与えたのは“紫”が基調のスタジオセットだ。テレビ局関係者は「紫は欲求不満の色なんて言われますし、通常、深夜番組でしか見ない。それを朝の情報番組にもってくるとは」と驚く。前出の吉田氏が言う。
「真矢のアップが多すぎ。彼女が奇麗なのはわかるが、アレルギー成分で問題になった石けんCMの『あきらめないで!』という“迷セリフ”が今にも聞こえてきそうです」
真矢の起用については、碓井教授も首をひねる。
「放送開始から1週間以上が経ったのに、ほとんど印象がない。局は国分の横で“しっかりもののお姉さん”的な役割を求めたかもしれないが、『次は○○』とコーナーのつなぎだけ。元宝塚スターに失礼な気がします」
ただし2人の脇で、黒縁メガネで進行する井上貴博アナを評価する声がある。
「みのもんたが降板した後の『朝ズバッ!』の後任として、若手ながらものすごい重圧の中で番組を回していた器用さを今後生かしたいところ」(TBS社員)
(週刊朝日 2015年4月24日号より)