週刊新潮「十行本棚」に書いたのは、以下の本です。
新保博久 『ミステリ編集道』
本の雑誌社 2160円
戦後ミステリーはこうして生まれた。幻の探偵雑誌「宝石」から創元推理文庫まで、13人の編集者が自らの軌跡を語るインタビュー集。今年4月に亡くなった船戸与一のデビュー秘話など、貴重なエピソードも満載だ。通読すれば、堂々の戦後ミステリー史になっている。
ろくでなし子 『私の体がワイセツ?!』
筑摩書房 1512円
漫画家である著者は、女性器をモチーフにしたアートが原因で逮捕・起訴された。罪状は当初「わいせつ図画頒布罪」で、後に「わいせつ電磁的記録記憶媒体頒布罪」。本書は苦笑の留置場体験と爆笑の作品制作を綴ったエッセイ集だ。「ワイセツ」とは何なのか?
(週刊新潮 2015.07.09号)