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NHK大河ドラマ「放送期間半年」の検討

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東京新聞に、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」撮影終了の記事が掲載されました。

この記事の中で、解説しています。


花燃え尽き涙 NHK大河 撮影終了
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の撮影が終了した。昨年八月の撮影開始から一年二カ月。ヒロインを演じた井上真央は「こんなに成長できた作品はない。作品に携わったすべての方に感謝申し上げます」と万感の思いを語った。 (鈴木学)
 
「泣き顔は撮らないでください」
共演者から贈られる花束にも、ねぎらいの言葉にも笑顔でこたえていた井上だったが、「厳しい意見も耳にしました」と言葉を発した途端、それまで見せなかった涙があふれた。苦戦している視聴率。「主演としてできることは何か」を毎日のように考えたといい、「私にできることは、誰に何を言われても堂々と立っていることと思いながらやっていました」と撮影中の思いを明かした。

井上が演じたのは、幕末の長州藩士の吉田松陰の妹・文(後に美和と改名)。兄の松下村塾に集う志士たちを支えながら幕末を乗り越え、明治の世へと生き抜く姿を描いている。

主人公について「何かを成し遂げた偉人ではなく、普通の人」と井上。「きらびやかな姫をやってみたいなと思っていたのですが、私らしいかな」などと思って引き受けたが、不安、葛藤があり、体調を崩したりもしたという。そんな時は察知してくれる人がいて励まされ、人の優しさをあらためて感じた。「悩んで戦って励まし合う中で得た絆、もらった言葉は宝物になった」と胸を張った。

ラストカットは、最終回(十二月十三日放送予定)のラストシーン。現場には松陰役の伊勢谷友介、最初の夫・久坂玄瑞役の東出昌大らも駆けつけた。母・滝役の檀ふみから「真央ちゃんほど尊敬され、信頼され、愛された大河の主役はいなかったと思う」などとたたえられた。

撮影をすべて終え、井上は「燃え尽きてしまいそうで、明日からダメ人間になってしまいそう」とホッとした表情も見せた。

◆放送期間半年 検討しても…

「花燃ゆ」は大河ドラマでは珍しく、視聴率が10%を下回る回もあった(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。最近は上向きではあるが、伸び悩みが解消されたとはいい難い。コラムニストで放送作家の山田美保子さんは、現代は“損”を激しく嫌うため、低視聴率が報じられると自分で面白いかどうかを判断する前に見るのをやめてしまう傾向にあり、「報道に引っ張られた部分は大きいと思う」と言う。

上智大の碓井広義教授(メディア論)は、歴史上の人物を取り巻く人を主人公にする場合には物語の面白さで作品を引っ張る必要があるが、その魅力に欠けていると指摘する。主人公選びの重要度は増すとともに、生活様式の変化などから「何が何でも1年なのか、半年という選択はあるのか、検討してもいい時期では」と話す。

(東京新聞 2015.10.17)

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