反応イマイチの「小林幸子」と
「ねば~る君」をイジメ続けた「細川たかし」
緊張感なき紅白歌合戦
今回の紅白歌合戦で、久方ぶりにNHKの舞台に帰ってきたのが、小林幸子(62)。事務所トラブルのみそぎは済んだと判断されたのか、4年ぶりに復帰した小林は09年に話題を呼んだ巨大セット「メガ幸子」を復活させて臨んだが、視聴者の反応はいまいちだった。
「NHKは話題作りのために小林幸子、というか巨大セットというコンテンツを復活させたのでしょうが、美川憲一と対決していた当時のようには楽しめませんでしたね。ニコニコ動画とのコラボで新たな層を取り込んだと思っているのかもしれませんが、申し訳ないけどそれはNHKの独りよがりです」(上智大学の碓井広義教授(メディア論))
■ねば~る君をグイグイ
小林と同様、細川たかし(65)にも、自らの不祥事によって紅白から離れていた時期があり、復帰を果たしたのは09年。それから大分時が流れたせいで再び気が緩み始めているのか、
「本番中、彼の不真面目さが目立ちました。例えば、関ジャニ∞の出番の際には、茨城県非公認マスコットの“ねば~る君”の頭を小道具のウチワで叩き続けていました。ねば~る君が急に上に伸びた時は、さすがに驚いたようですが……」
と、芸能記者は明かす。
「震災復興をテーマにしたチャリティソングを皆で歌う場面でも細川は1人歌おうとせず、エンディングの『蛍の光』の時にも、再びねば~る君の頭の部分を両手でグイグイ引っ張っていじめていた。歌を披露しにきたのではなく、遊びにきているように見えました」
■紅白“バラエティ”合戦
緊張感なき今回の紅白について、芸能評論家の肥留間正明氏はこう総括する。
「一言でいえば、品がない。もう次回からは、紅白歌合戦ではなく、紅白“バラエティ”合戦にタイトルを変えたほうがいいのでは、と思うほど歌の存在が希薄になっています」
歴代最低の視聴率を記録した今回の紅白は、「国民的番組」の終わりの始まりとなるのか――。
(週刊新潮 2016年1月14日迎春増大号)