日経MJ(流通新聞)に連載しているコラム「CM裏表」。
今回は、アルペンのCM、『青い冬、はじまる「バイト先にて」編』について書きました。
アルペン
青い冬、はじまる「バイト先にて」編
スキー場の恋心 いつの時代にも
“スキー場=恋の舞台”というイメージが一般化したのは、いつのことだろう。まず、1987年に公開された原田知世主演の映画『私をスキーに連れてって』の存在は外せない。
そして、この映画以上に影響を与えたのが、89年に登場したアルペンのCMだ。特に93年のCMソング、広瀬香美さんが歌った『ロマンスの神様』は衝撃的だった。
あれから23年。懐かしいあの曲を口ずさみながら、スキー場でバイトをしているのは永野芽郁(めい)さんだ。
そこへ90年代スタイルのおじさん(「ホリイのずんずん調査」で知られるコラムニスト・堀井憲一郎さん)が現われ、「スキーに連れてってあげる」と誘う。芽郁さん、ソッコーで「やだ!」と返事。実はこれ、一瞬の幻想だったというのがオチだ。
時代は変わっても、スキー場が持つ非日常的ワクワク感は変わらない。この冬も、あちこちで “ゲレンデがとけるほどの恋”が誕生しているかもしれない。
(日経MJ 2017.01.09)