日経MJ(日経流通新聞)に連載しているコラム「CM裏表」。
今回は、ミツカン「八方だし」CMの風吹ジュンさんについて書きました。
同世代くぎ付け
大人の美で魅了
このところ風吹ジュンさんの「写真」をよく見かける。昨年のドラマ「やすらぎの郷」(テレビ朝日系)では、石坂浩二さんが演じた主人公の亡き妻だったが、写真立ての中でやさしく微笑んでいた。
また現在放送中のNHK朝ドラ「半分、青い。」でも、ヒロインの亡くなった祖母という役柄だ。夫の中村雅俊さんが手を合わせる仏壇の遺影と、温もりのあるナレーションを担当している。
1973年、風吹さんは初代ユニチカマスコットガールとして衝撃的なデビューを果たした。そのポスター写真を撮影したのは、巨匠デイヴィッド・ハミルトンだった。昔も今も、同時代の男たちにとって“憧れの女性”なのである。
PIN印はミツカンの新ブランド。その第1弾「八方だし」のCMで、娘(本仮屋ユイカさん)や孫のために料理の腕をふるうのが風吹さんだ。美少女から大人の美女へ。さらに愛らしい熟年女性へと進化を続ける一人の女優がそこにいる。
(日経MJ 2018.04.30)