週刊新潮に、以下の書評を寄稿しました。
黒柳徹子 『あの日の「徹子の部屋」』
朝日文庫 778円
放送開始から43年目を迎えた「徹子の部屋」(テレビ朝日系)。まさに番組が始まった1976年から翌年にかけて登場した森繁久彌、沢村貞子、勝新太郎、遠藤周作など16人をセレクト。聞き手が著者だからこそ引き出せた肉声であり、貴重な証言集になっている。
本の雑誌編集部:編、中村規:写真
『ニッポンの本屋』
本の雑誌社 2484円
本屋の外観、棚差しの背表紙、そして平台の写真がどこまでも続く。その数34軒。それぞれに個性的な配置や本選びに興味は尽きない。すでに閉店したリブロ池袋本店や代々木上原の幸福書房も見ることができる。各店に並ぶ書名をルーペで眺めてみるのも一興だ。
村山新治
『村山新治、上野発五時三五分
~私が関わった映画、その時代』
新宿書房 3996円
著者は昭和30年代の東映「警視庁物語」シリーズを支えた映画監督。テレビ映画「キイハンター」や「ザ・ガードマン」でも活躍した。自叙伝、インタビュー、深作欣二監督らによる解説座談会で構成される本書は、撮影所全盛時代を生きた映画人の熱い記録だ。
(週刊新潮 2018年7月19日風待月増大号)