フジ月9「絶対零度」
失踪した上戸彩の謎は解明されるのか
刑事ドラマの月9「絶対零度~未然犯罪潜入捜査」は、そのユニークな設定が光っている。
個人情報から監視カメラの映像までを集めたビッグデータを解析。過去の犯罪データと照合することで、殺人など重大犯罪に走る可能性の高い人物を割り出していく。ただし警視庁内の極秘プロジェクトであり、「ミハン(未然犯罪捜査チーム)」は総務部資料課を隠れみのに活動中だ。
リーダーは元公安の井沢範人(沢村一樹)。若手の山内徹(横山裕)、小田切唯(本田翼)などと共に、ミハンシステムがリストアップする危険人物をマークしていく。
先週は、大学病院で亡くなった恋人の復讐を遂げようと、顔を整形して別人になりすます女性を、乃木坂46の白石麻衣が演じて話題になった。ターゲットである大学理事長の息子との結婚式当日、「最愛の息子」を殺害する計画だったが、井沢たちの活躍で未然に防ぐことができた。
このドラマでは、毎回の未然犯罪捜査もさることながら、底流にある謎も大きなテーマとなっている。それがシリーズの前作・前々作の主人公だった、特殊班捜査員・桜木泉(上戸彩)の消息だ。
かつては山内とコンビで捜査に当たっていたが、突如失踪してしまった。一体、桜木に何があったのか。その生死も含め、彼女の現在がどこまで明かされるのか。最終回に向けて注目だ。
(日刊ゲンダイ 2018年9月5日)