J-CASTニュースが提供している、書籍紹介サイト「BOOKウォッチ」に、『ドラマへの遺言』の書評が掲載されました。
『ドラマへの遺言』 倉本聰、碓井広義 著
冒頭、ドラマ『やすらぎの郷』が放送にこぎつけるまでの裏話が明かされる。
このドラマはNHKの朝ドラに対抗してテレビ朝日系で毎日放送されたが、石坂浩二に八千草薫、浅丘ルリ子、加賀まりこらを配して、老人ホームの住人たちの過去への執着やくすぶる恋心、死への恐怖などを描いて、朝ドラに飽き足らないシニア層を中心に関心をさらった。
久しぶりの大御所の脚本だけに、評価も高かった。
この春続編『やすらぎの刻~道』も予定されている。
本書は、そんなホットな話題から始まり、代表作『北の国から』など、数々のドラマの裏話が満載で興味深い内容となっている。
聞き手の碓井氏は元テレビマンユニオンのプロデューサーで上智大学新聞学科教授。「話の通じる人が少なくなってくる」という倉本氏から味わい深い話を引き出している。
読後、テレビ・ドラマも捨てたものではないと思わせてくれる。
(J-CASTニュース「BOOKウォッチ」2019/3/11)
ドラマへの遺言 (新潮新書)倉本聰、碓井広義新潮社