元SMAPでは独り勝ち
キムタクが歩む“ジャニーズ大幹部”への道
ここへきて絶好調だ。
新春4、5日に放送された木村拓哉(47)主演のSPドラマ「教場」(フジテレビ系)の平均視聴率が、第1夜=15・3%、第2夜=15・0%と2夜連続で高視聴率をマークした(関東地区 ビデオリサーチ調べ=以下同)。 キムタクが演じたのは、白髪&義眼の冷酷非道な警察学校の鬼教官。生徒役の川口春奈(24)、大島優子(31)、三浦翔平(31)らが過酷な試練を耐え抜き成長していく様子が描かれた。
一方、10月クールの連ドラ「グランメゾン東京」(TBS系)では、鈴木京香(51)や沢村一樹(52)らの仲間とともに、ミシュランの3つ星を目指す天才料理人を演じ、視聴率は初回から2桁をキープ。3つ星を獲得した最終回(12月29日放送)は16・4%と有終の美を飾り、昨年放送されたシリーズものを除く新作の連ドラで平均視聴率トップとなった。
上智大学教授・碓井広義氏(メディア文化論)も日刊ゲンダイコラムで、同ドラマについて「フードビジネスの暗部もしっかり描かれており、大人の群像劇として奥行きのあるものになっている。そう、このドラマは、『木村拓哉主演の群像劇』という新メニューが功を奏したと言っていい」(12月4日付)と評価していた。
ドラマ関係者がこう続ける。
「確かに『教場』も生徒たちが厳しい訓練を経て自分を見いだしていく“青春群像劇”です。2つのドラマに共通しているのは登場人物がそれぞれ事情を抱えていて、それがしっかりと描かれていること。相変わらずキムタクはカッコいい役柄ですが、彼だけがヒーロー然として描かれるかつてのドラマとは違う趣です。そうした意味でキムタクは、年齢に応じていい具合に役柄的にシフトできていると思います」
さらに今月8日には、SMAP解散から4年の歳月を経て、ソロアルバム「Go with the Flow」を発売。B’zの稲葉浩志(55)や槙原敬之(50)といった超豪華アーティストが楽曲提供。2月には東京と大阪でライブツアーも開催されるという。さる芸能関係者はこう話す。
元SMAP組の“直参”
「ジャニーズ事務所は今、キムタクを“レジェンド化”しようと総力を結集しているんです。ジャニーさんという大親分を失った今、例えるなら“跡目の組長”は東山紀之、“若頭”は後輩の育成に専心するタッキー(滝沢秀明)です。ジャニーさんの妻ではないが、実姉である文字通り“姐さん”のメリー喜多川氏に寵愛されたマッチ(近藤真彦)は、レースばかりやって悠々自適の“伯父貴”。“SMAP組”が解散となり、組を割らずに残留した“直参”のキムタクはジャニーズ内でのポジションも盤石。“ジャニーズ一家”の大幹部への道を歩み始めたということですよ」
同じく元SMAPの中居正広(47)は、五輪キャスターの座を失い、関ジャニ∞の村上信五(37)の猛追を受けている。“新しい地図”の3人は大晦日の「絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時」(日本テレビ系)で芸人顔負けに体を張って地上波への執着を見せる中、2020年は元SMAP5人の明暗がくっきりわかれそうだ。
(日刊ゲンダイ 2020.01.08)