テレビ朝日『宮本武蔵』、2夜連続で見ました。
木村拓哉主演というのが結構プレッシャーで(笑)、見るのを少し躊躇したりもしましたが、とにかく見ました。
まず、予想から、あまり大きく外れていなかったことが、残念。
その予想とは、木村拓哉と「武蔵」が合わないのではないか、いや、そもそも「武士」というのが難しいんじゃないか、ということでした。
武士のことを、俗に「二本差し」と言いますが、2本の刀を腰に差している様(さま)が、木村拓哉はどうにも決まらない。
中学時代まで剣道をやっていた経験から言っても(もちろん私も真剣を腰に差していたわけじゃありませんが)、キムタクさんは、特に全身が映ると「腰が据わっていない」感じが甚だしくて、それが気になって、ドラマに集中できないほどでした。
次に、宮本武蔵という人物が、どうにも見えてこなかったこと。
これはキムタクさんというより、脚本の問題かもしれませんが。
クレジットでは、原作は「吉川英治『宮本武蔵』(講談社刊)」となっていますが、吉川版に描かれていた武蔵って、もう少し奥深い内面をもった男だったと思うのです。
このドラマでは、成長しているんだか、していなんだか、どうもよくわからず、で。
あの随分あっさりした、尻切れトンボのようなラストも、2晩つき合ってきた視聴者にとっては、愛想がなさすぎるような(笑)。
まあ、「キムタクさんありき」の企画だったとは思いますが、最後まで見ても、やはり、「他に誰かいなかったかなあ」の感は拭えませんでした。
そうそう、吉岡清十郎の松田翔太は良かったです。