札幌での仕事が終わり、新千歳空港に向かう前、ほぼ毎回、札幌駅に入っている「札幌弘栄堂書店」に立ち寄ります。
ここでは文庫本をよく買います。
大学への通勤時はもちろん、どこへ行く場合も、常に書評用の単行本を数冊持ち歩いているのですが、ふとその本から離れたい時もあり、多分そのための安心剤として文庫を確保しているんだろうと思います。
今回、快速エアポートに乗る前に入手したのは3冊。
養老孟司 『嫌いなことから、人は学ぶ〜養老孟司の大言論?』
サリンジャー、村上春樹:訳 『フラニーとズーイ』
竹内一郎 『人は見た目が9割 「超」実践篇』
たまたまかもしれませんが、全部、新潮文庫でした。
養老先生の大言論シリーズは、読めば「ふむふむ、そうかもなあ」「おお、そうなんだ」といった発見があって刺激になります。
それに、内田樹先生との「特別対談」付きだし。
サリンジャーは、格別サリンジャーが読みたかったわけではなく(すみません、サリンジャー)、村上春樹さんの『女のいない男たち』を読んだので、引き続き村上さんの書いた文章が読みたくなったんですね。
竹内さんのものは、新書の『人は見た目が9割』が面白かったので。
後は、文庫の「解説」を読むのも好きなんですね。
もっとも、『フラニーとズーイ』にも、竹内さんのものにも巻末の解説というのは、ないんですけど(笑)。
あ、養老先生の文庫は、「特別対談」が「解説」代わりです。
鞄の中に、メインの本以外に文庫本が入っていることのシアワセ、というか有難味を感じつつ、電車に乗ったのでした。
そして、今週の「読んで書評を書いた本」は次の通りです。
文藝春秋:編 『直木賞受賞エッセイ集成』 文藝春秋
橋爪大三郎 『国家緊急権』 NHK出版
洋泉社MOOK 『カメラがとらえた昭和巨人伝』 洋泉社
山下貴光 『イン・ザ・レイン』 中央公論新社
塩澤幸登 『編集の砦』 河出書房新社
筒井康隆ほか『名探偵登場!』 講談社
* これらの書評は、
発売中の『週刊新潮』(6月5日号)
読書欄に掲載されています。