いいなあ。
いい映画を見た後は気分がいい。
ジョン・タートゥーロ監督の「ジゴロ・イン・ニューヨーク」。
不況で店の経営に頭を悩ませていたブルックリンの本屋店主(ウディ・アレン)は、花屋を営む友人(ジョン・タートゥーロ)をジゴロにして男娼(だんしょう)ビジネスで金を稼ぐことを思い付く。早速友人を説得し開業すると、クールで男前なジゴロは裕福な女性たちにモテモテ。商売は繁盛するが、ジゴロがある未亡人(ヴァネッサ・パラディ)に恋をしてしまい……。

ウディ・アレンが出ているから、というだけでなく、この映画全体にウディ・アレン作品の雰囲気がある。
もちろんタートゥーロ監督の人生観や人間観がちゃんと出ていて、ウディ・アレンの作品ほど苦くない。
甘さと苦さがちょうどいいバランスで。
見ていて、男ってのは(自分も含めて)、いくつになってもバカだねえ(笑)と思うし、カワイイもんだよなあ、とも思ったり。
そうそう、久しぶりでシャロン・ストーンを見た。
今や、凄艶なおばちゃまだ(笑)。
それと、未亡人役のヴァネッサ・パラディもいいですね。
いわゆる美女じゃないけど、不思議な魅力がある。この役にはぴったり。
観客は、彼女を通じてユダヤ教の一端を垣間見るわけですが、「そういうもんなんだなあ」くらいで、十分には理解できませんでした。
ま、仕方ないか。
全体として後味よし。
オトナにオススメの1本です。