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Channel: 碓井広義ブログ
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日刊ゲンダイで、テレビ朝日のピンチ!?について解説

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日刊ゲンダイに、テレビ朝日が視聴率争いで大ピンチ、という記事が掲載されました。

この中で、解説しています。


テレビ朝日 ドクターX、相棒、報ステ
3本の矢が金属疲労で視聴率争い大ピンチ
昨年は開局以来初、年間視聴率で2冠を獲得したテレビ朝日。だが、今年はガクンと失速し、残り2カ月となっても、3年ぶりの視聴率3冠に向けて独走中の日本テレビの後塵を拝している。

「2冠の勢いに乗じて、4月から昼の『ワイド!スクランブル』を2部制にして、『徹子の部屋』を正午の時間帯に移したりと大胆な編成を試みましたが、ことごとく失敗してしまった。10月の時点で日テレにはゴールデン、プライム、全日の平均視聴率で、いずれも1・0ポイント以上の差をつけられています」(テレ朝関係者)

■米倉涼子「ドクターX続編は致しません」

テレ朝としては日テレに一矢報いたいところだが、実は、これまで同局の躍進を支えてきた「相棒」「ドクターX」「報道ステーション」という“3本の矢”が金属疲労を起こし始めている。

今秋の改編では絶対的エースであるドラマ「相棒」の新シリーズを投入。平日夕方の再放送も数字は好調だが、「水谷豊の“相棒”の成宮寛貴が降板するという情報が流れています。どうも水谷との関係がビミョーで、演技に対する並々ならぬこだわりに、もうついていけないと漏らすなど弱気になっているとか」(芸能プロ関係者)。

さすがにマンネリ感は否めないだけに、成宮が降板したら影響ゼロでは済まない。

平均視聴率20%超をマークし、今季暫定トップの座を独走するドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(木曜21時)も盤石ではない。

「主演の米倉涼子が、高視聴率と騒がれるたびに“ドクターXの続編はいたしません”と言い回っているんです。今回でシリーズ3作目。米倉にとって代表作になりましたが、本人はそれがお気に召さない。大門未知子のイメージが固定化してしまうことをものすごく嫌がっている。テレ朝としては第4弾、映画化、スピンオフとシリーズ化構想を進めたいのですが、今後は単発のスペシャルドラマがせいぜいでしょう」(ドラマ制作関係者)

■「報ステ」古舘伊知郎も降板の可能性?

月曜から金曜までのプライム帯(19~23時)を支える「報道ステーション」も揺らいでいる。九州電力川内原発再稼働を巡る事実誤認報道(9月10日)で、BPO審議入りの状況下にあるからだ。

「キャスターを務める古舘伊知郎の意向もあって、反原発報道に注力してきましたが、今は安倍政権に目をつけられ、朝日新聞叩きの二の舞いを恐れる幹部が多い。『報ステ』問題は社内の早河会長派と吉田社長派の権力争いの材料にもなっているだけに、安倍政権に近い会長派の意見が通れば、古舘降板もある」(別のテレ朝関係者)

上智大教授(メディア論)の碓井広義氏はこう言う。

「シリーズ化に堪えうるドラマの誕生が困難ななか、2作品のシリーズ化を成し遂げたテレビ朝日の功績は大きい。ただ、テレビ局の事情と俳優や事務所側の意向で差異が生じているとなれば、折り合いのつけ方ひとつとっても創意が必要になるでしょう。『報ステ』もBPOの見解を考慮した上で番組継続に向け、どうなすべきか。きちんと本質を見極め、軌道修正するべきところはする。放送局として大きな決断を迫られる状況にあるのではないでしょうか」

折も折、「報ステ」の前身番組「ニュースステーション」を立ち上げて“テレ朝のドン”と呼ばれた小田久栄門氏が30日に死去。

「3本の矢」に続く二の矢、三の矢はあるのか。正念場だ。

(日刊ゲンダイ 2014.11.01)


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