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書評した本:『NHKはなぜ、反知性主義に乗っ取られたのか』他

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「週刊新潮」の書評欄に書いたのは、以下の本です。

上村達男 『NHKはなぜ、反知性主義に乗っ取られたのか』
東洋経済新報社 1620円

NHKの長い歴史の中で、これほどひどい人物が会長だった例はない。元・経営委員長代行の著者は、巨大組織のトップにふさわしい素養・知見が備わっていないだけでなく、コミュニケーション能力の欠如も指摘する。いくつもの「なぜ」に答えた重要証言だ。


西田宗千佳 
『ネットフリックスの時代~配信とスマホがテレビを変える』
講談社現代新書 821円

膨大な数の映画やオリジナル作品で、ネット配信ビジネスの世界的覇者となった「ネットフリックス」が日本に上陸した。その魅力と衝撃度。迎え撃つ日本の状況。先行する音楽産業の大変化。「見放題」と「イッキ見」がテレビにもたらすものは何なのか。


菊池紗緒 『ハミル、時空を飛ぶ』 
世界文化社 1080円

著者は科学ジャーナリスト。素粒子論、量子論、一般相対性理論といった物理学理論を、巧みなストーリーテリングでファンタジー小説に昇華させた野心作だ。主人公の少年ハミルと共に物語世界を巡りながら、自然科学の不思議と面白さを再発見できる。眠れる想像力にさわやかな刺激を。

(週刊新潮 2015.12.03号)


斎藤美奈子 『ニッポン沈没』
筑摩書房 1728円

話題の本3冊をベースとした、鋭い社会時評である。震災、原発事故、安倍晋三再登場、集団的自衛権、原発再稼働など、この5年間で世の中がいかに危うくなってきたかがよく分かる。さらにメディアのチェック機能低下も大きな罪だ。沈没をどう防ぐのか。


水川薫子、高田秀重 『環境汚染化学』 
丸善出版 3688円

現在、1億種を超えているという化学物質。その中から汚染物質が生まれ、環境汚染が進行していく。本書が伝えるのは、汚染の分布と動態を予測する研究の最前線である。石油汚染、プラスチック汚染、ダイオキシンなど、今後の環境汚染問題を考える際の必読書だ。

(週刊新潮 2015.12.10号)


週刊文春の記事「好きな俳優」「嫌いな俳優」でコメント

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発売中の「週刊文春」最新号に、恒例の『「好きな俳優」「嫌いな俳優」2015冬』が掲載されました。

アンケートの回答は3700通。

この特集記事の中で、コメントしています。

まずは、
「好きな女優」ランキング

1位(2) 能年玲奈
2位(1) 綾瀬はるか
3位(5) 満島ひかり
4位(-) 松 たか子
5位(-) 吉田 羊
6位(-) 天海祐希
7位(-) 北川景子
8位(4) 吉永小百合
9位(-) 宮崎あおい
10位(-) 新垣結衣 
10位(-) 波瑠 

カッコ内は前回。(-)は前回ランク外。


こうして眺めると、やはりドラマの主演や、話題作への出演が大きく影響しているみたいですね。

ちなみに、私が聞かれたのは、綾瀬はるかさんについてでした。

記事全体は、ぜひ本誌をご覧ください。

以下、コメント部分です。


今年公開の映画「海街daily」での演技を高く評価するのは、上智大学の碓井広義教授(メディア論)。

「しっかり者の長女役でしたが、綾瀬さんのたたずまいがすごく印象的です。凛とした美しさと強さが同時にあり、往年の原節子さんを思い出しました。

一方で綾瀬さんが持つ自然なユーモアもとても良くて、昨年の主演ドラマ『きょうは会社休みます。』では“こじらせ女子”という恋に臆病な三十路OLの役。

他の女優さんなら見ていて気恥ずかしくなるような役柄も、綾瀬さんが演じると自然に見えてしまう。美人なのに少し天然、ここが一番の魅力ですね。コメディもできる“平成の原節子”です」


「嫌いな女優」ランキング

1位(1) 泉ピン子
2位(1) 藤原紀香
3位(10) 上戸 彩
4位(2) 石原さとみ
5位(-) 前田敦子
6位(4) 広瀬すず
7位(-) 米倉涼子
7位(8) 綾瀬はるか
9位(-) 有村架純
10位(-) 沢尻エリカ

・・・うーん、「好きな女優」とダブる人もいますね。

味方が多ければ同時に敵も、でしょうか。


「好きな俳優」ランキング

1位(1) 木村拓哉
2位(2) 阿部 寛
3位(5) 西島秀俊
4位(-) 斎藤 工
5位(7) 岡田准一
5位(-) 松坂桃李
7位(-) 鈴木亮平
8位(3) 堺 雅人
8位(9) 福山雅治
8位(-) 佐藤浩市


「嫌いな俳優」ランキング

1位(1) 木村拓哉
2位(2) 福山雅治
3位(5) 堺 雅人
4位(-) 向井 理
5位(7) 水谷 豊
6位(-) 綾野 剛
7位(-) 東出昌大
8位(3) 小栗 旬
8位(9) 香川照之
8位(-) 斎藤 工
8位(-) 福士蒼太

(週刊文春 2105.12.17号)

WOWOWとマツダ “同級生”社長、奮闘中!

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松本深志高校時代の同級生2人が、現在発売中の雑誌に、“社長”として登場しています。

一人は、WOWOWの社長の田中晃君。

放送批評専門誌「GALAC」の1月号、その巻頭インタビューです。

現在、WOWOWの契約数は、過去最高の280万を超え、300万をにらむ勢い。

ドラマWなどオリジナルコンテンツも好評で、元気なWOWOW。

「国内外の出演者やアーティストたちが、WOWOWで番組を作りたいと集まってくるような、“最強のプロデューサー集団”をわれわれは目指します」と語っている。

田中君には、ますます頑張って欲しいです。


もう一人は、マツダの社長である小飼雅道君。

発売中の「週刊文春」(12月17日号)の記事、「経営トップが明かす なぜマツダは復活できたのか」の取材に応じています。

「引き締めることも重要だが、自由闊達な風土も維持したい。(中略)報告しやすいように私の部屋はいつでも入れるようにしている」とのこと。

その好調を支えるのは、スカイアクティブエンジンや、ラインナップにおける「共通化」と「差別化」などもさることながら、「常識」の否定という“トライする精神”が大きいのだと思います。

小飼君も頑張れ。


テレ東「ナンカゲツマチ」は、“ゆるふわ”な深夜版「和風総本家」

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日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今回は、テレビ東京「ナンカゲツマチ」を取り上げました。


テレビ東京系「ナンカゲツマチ」
“ゆるふわ”な雰囲気が心地よい
深夜版「和風総本家」
待つのが苦手なせいか、いわゆる「行列のできる店」に並んだことがない。ディズニーランドなどでは、待つこともイベントとして楽しむのがコツだというが。要するに“待つだけの意味があるか”の問題で、それは待つ人のもつ価値観にも関わってくる。

テレビ東京系で先月末から始まった深夜バラエティ「ナンカゲツマチ~よくそんなに待てますね~」が面白い。登場するのは、何かを手に入れるために、長い間ずっと待ち続けてきた人たちだ。

たとえば、20万円の「世界に一台の手作りミニカー」を5年待った男性がいる。オスカードロモスという幻のスポーツカーの実物を入手したことを記念し、そのミニカーを発注したのだ。番組では制作者の精緻な仕事ぶりも見せてもらった。

また、3年待ちで220万円の木製自転車も出てきた。ロードバイクと呼ばれる高速走行のための自転車だ。マホガニー製のそれは美しいだけでなく、性能も優れていた。

簡単に入手できない商品や、待たされるサービスには、プロたちの卓越した技が潜んでいることがよく分かる。いわば“深夜の和風総本家“だ。

スタジオ代わりの銭湯「松の湯」には、松嶋尚美、松井玲奈、クリス松村の3人と司会の松丸友紀アナウンサー。「松(待つ)」に引っかけた面々だが、感想トークの深夜らしい“ゆるふわ”な雰囲気が結構心地よい。

(日刊ゲンダイ2015.12.15)

「放送法の誤った解釈を正し、言論・表現の自由を守る」ことを呼びかけるアピールについて

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(綿井健陽氏、砂川浩慶氏、坂本衛氏)

テレビの制作現場に
「自主規制」「忖度」が定着してきている
〜ジャーナリストら、与党の「放送法」解釈を批判
15日、立教大学社会学部准教授の砂川浩慶氏、ジャーナリストの坂本衛氏・綿井健陽氏が「安倍政権とメディア」と題して会見を開いた。

3氏らは同日付で『「放送法の誤った解釈を正し、言論・表現の自由を守る」ことを呼びかけるアピール』を公表(文末に全文を掲載)。賛同人にはマッド・アマノ氏、是枝裕和氏、篠田博之氏、柴山哲也氏、永田浩三氏、藤田真文氏、田島泰彦氏、白石草氏、碓井広義氏らジャーナリスト・メディア研究者が名を連ねている。

3氏は、与党のテレビ報道への姿勢について「放送法の解釈がデタラメで間違っている。政権与党からテレビ放送の自由、自主独立を守る法律だが、テレビ放送を取り締まる法律であるかのように思われている」と主張。一方、テレビ制作の現場でも、"自主規制"や"忖度"の問題が深刻化していることも明かした。

このうち、放送法の専門家である砂川氏は「こういうことをする国は民主主義国家とは呼べない」と批判、「日本は先進国で唯一、放送免許を監督しているのが行政(総務省)。総務省は自民党に対してこそ行政指導をすべきだ」と訴えた。

また、実際にテレビ番組の制作にも携わっているという綿井氏は、会見にあたってニュース番組に携わる記者、デスク、プロデューサーらに現状をヒアリング、「与党に批判的な報道をする番組に対して、政治家だけでなく視聴者からも"偏向報道をやめろ""公平中立な報道をしろ"という抗議が非常に多く寄せられており、その結果、"後でごちゃごちゃ言われるのが嫌だから、抗議の際のエクスキューズとして番組に政府の側の意見をとりあえず入れとこう"という自主規制・忖度が制作者に定着してきている」と指摘。

制作現場の現状を「以前は権力に対してメディアと市民の同じ側にいたのが、今は政治権力と市民を名乗る人たちが一体となっていて、そこにメディアが対抗する構図になっている。いわばメディアが挟み撃ちにあっている状態」と表現した。

綿井氏はスタッフたちに対し「もし政治家から"放送法を守りなさい"と言われた時は"お前こそ憲法を守れ"と言い返せばいい、もし"公平中立な放送をしなさい"と言われた時は、"あなたこそ公平中立な政治をしなさい"と言い返せばいい」とアドバイスしているという。

一方で、「弾圧・圧力の中でも意気盛んなスタッフがいることも強調しておきたい。しかしそれも何かの拍子に足を掬われる可能性は充分ある。」「放送法を"取り締まる"という法律に変えようと言う動き、"BPO潰し"という動きが今後出てくるのではないかと危惧している」と述べた。


(BLOGOS 2015年12月16日)


「放送法の誤った解釈を正し、
言論・表現の自由を守る」ことを
呼びかけるアピール
 テレビ放送に対する政治・行政の乱暴で根拠のない圧力が目に余ります。

 自民党筆頭副幹事長らによる在京テレビ報道局長への公平中立の要請、総務大臣によるNHK『クローズアップ現代』への厳重注意、自民党情報通信調査会によるNHK経営幹部の事情聴取、同党勉強会で相次いだ『マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけよう』といった政治家の発言、政治・行政圧力を批判したBPOの意見書を真摯に受け止めない安倍晋三首相、菅義偉官房長官、谷垣禎一自民党幹事長の発言など。

 こうした政治・行政のテレビ放送に対する圧力が、テレビの報道を萎縮させ、人びとに多様なものの見方を伝えるテレビという表現の場を狭め、日本の「言論・表現の自由」をいちじるしく損なっている、と私たちは考えます。

 とくに政治家や行政責任者が、日本の放送を規定する「放送法」の趣旨や意義を正しく理解できず、誤った条文解釈に基づく行動や発言を繰り返していることは、大問題です。

 放送法は、第1条で放送全体の不偏不党・真実・自律を保障することを公権力に求め、政治・行政の放送への介入を戒めています。放送法は「放送による表現の自由を確保すること」を目的とする法律であり、「不偏不党」や「中立」を放送局に求めてはいません。

 放送法第4条1項2の「政治的な公平」を番組ごとに要求したり、ある番組を放送法第4条違反と決めつけたりすることは、まったくの誤りです。『総理と語る』のように首相の一方的な主張を伝える番組も、ある法律に反対するキャスターの一方的な主張を伝える番組も、どちらもテレビに存在してよいのです。その一方だけを放送法違反として排除するのは愚かです。

 およそ先進的な民主主義国では考えられない、錯誤に満ちたマスメディアへの介入によって、自由な民主主義社会を危うくしてはなりません。

 政治家や行政責任者には、「表現の自由」を謳う放送法を正しく解釈して尊重し、テレビ放送への乱暴で根拠のない圧力を抑制することを、強く求めます。政治家や行政責任者は、放送が伝える人びとの多様な声に耳を傾け、放送を通じて政策を堂々と議論すべきです。

 テレビやラジオには、「表現の自由」を謳う放送法を尊重して自らを厳しく律し、言論報道機関の原点に立ち戻って民主主義を貫く報道をすることを、強く求めます。放送局は、圧力を恐れる忖度や自主規制を退け、必要な議論や批判を堂々と伝えるべきです。

 私たちは「放送法の誤った解釈を正し、言論・表現の自由を守る」ことを呼びかけるアピールを通じて、問題の所在を内外のマスメディアに広く訴え、メディア関係者のみならず多くの人びとに、言論・表現の自由について真剣に考え、議論してほしいと願っています。

●賛同人
松本功(ひつじ書房編集長)/マッド・アマノ(パロディスト)/岩崎貞明(『放送レポート』編集長)/是枝裕和(映画監督)/小田桐誠(ジャーナリスト)/篠田博之(『創』編集長)/柴山哲也(ジャーナリスト)/上滝徹也(日本大学名誉教授)/桧山珠美(フリーライター)/田中秋夫(放送人の会理事/日本大学藝術学部放送学科講師)/高橋秀樹(日本放送協会・常務理事/メディアゴン・主筆/日本マス・コミュニケーション学会)/ジャン・ユンカーマン(ドキュメンタリー映画監督/早稲田大学招聘研究員)/壱岐一郎(元沖縄大学教授/九州朝日放送)/永田浩三(ジャーナリスト/武蔵大学教授)/古川柳子(明治学院大学文学部芸術学科教授)/真々田弘(テレビ屋)/岡室美奈子(早稲田大学教授/演劇博物館館長)/隅井孝雄(ジャーナリスト)/小玉美意子(武蔵大学名誉教授/メディア研究者)/川喜田尚(大正大学表現学部教授)/諸橋泰樹(フェリス女学院大学教員)/高瀬毅(ノンフィクション作家)/中村登紀夫(日本記者クラブ/放送批評懇談会/日本民放クラブ/日本エッセイスト・クラブ)/大橋和実(日本大学藝術学部放送学科助手)/藤田真文(法政大学社会学部メディア社会学科教授)/兼高聖雄(日本大学藝術学部教授)/石丸次郎(ジャーナリスト/アジアプレス)/田島泰彦(上智大学教授)/白石草(OurPlanetTV)/小林潤一郎(編集者/文筆業)/須藤春夫(法政大学名誉教授)/谷口和巳(編集者)/茅原良平(日本大学藝術学部放送学科専任講師)/海南友子(ドキュメンタリー映画監督)/野中章弘(ジャーナリスト/早稲田大学教員)/鎌内啓子(むさしのFM市民の会運営委員)/豊田直巳(フォトジャーナリスト/映画『遺言~原発さえなければ』共同監督)/碓井広義(上智大学文学部新聞学科教授)/八田静輔(民放労連北陸信越地方連合会元委員長)

【気まぐれ写真館】 四ツ谷駅から

実習授業「テレビ制作」 ただいま制作中!(1)

実習授業「テレビ制作」 ただいま制作中!(2)


日刊ゲンダイで、「フジテレビ」について解説

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【フジ・メディアHD】
放送局の看板を下ろす日
「楽しくなければテレビじゃない」を合言葉に“軽チャー”路線をひた走ってきたフジテレビが気息奄々である。

1980年代から2000年代は視聴率、売上高で他局を圧倒。日本最大の民放放送局の座に君臨し続けたが、10月30日に発表された15年4~9月期決算は売上高が前年同期比6.6%減の1466億円、営業利益は約10億円の赤字。59年の開局以来、初の赤字に転落してしまったのだ。もちろん親会社であるフジ・メディアHD全体の収益を見れば、グループ連結で売上高は6433億円(14年度決算)。256億円(同)もの営業利益がある優良企業だ。

■放送外収益が4割

ホテル事業が好調なサンケイビルによる不動産事業などの放送外収益が約4割を占めており、“本丸”のフジテレビが赤字転落したとはいえ、即座に屋台骨が揺らぐことはない。

しかし、「最近はゴールデンタイムの視聴率でテレビ東京にも抜かれるなど、視聴者離れが深刻です。視聴率の低下が広告収入減を招き、番組制作費は削減。それがさらなる視聴率低下を招くという悪循環に陥っている。これではスポットCMも期待できません。にもかかわらず、社員の給料は業界トップ水準(平均年収1447万円)ですからね」(経済評論家・杉村富生氏)。

視聴率低下の負のループがジワリジワリと全体をむしばんでいるのは確かなのである。となればテコ入れ策が求められるが、トップの亀山千広社長(59)は11月27日の定例会見で低迷理由について「2011年3月11日」がターニングポイントだったとして、「(フジが)今まで押し出してきたワクワク感だったり、ドキドキ感だったり、少し浮世離れしたお祭り感がどこかで絵空事に見えてしまうようになったのかなと思います」とコメントして大炎上してしまった。まるで「3・11」の悪影響はフジばかりともとれる言い草には呆れるしかない。

上智大・碓井広義教授(メディア論)はこう言う。

「亀山社長の言葉はトップとして当事者意識が感じられません。ライバルの日テレはフジが我が世の春を謳歌した時代に、徹底的にフジの番組作りを分析した。きっちりと負けを認めた上で、何ができるか考える謙虚さがあった。今のフジは局地的敗戦に対症療法しか行わず、ズルズルと撤退戦を続けた旧日本軍のよう。それでもまだ、2020年の東京五輪がやってくればお台場の景気も上向くのではという“神風”を期待する空気すらある。負けたんだという強烈な自覚がない限り、再生のための第一歩を踏み出せない気がします」

■ポスト亀山候補は遠藤周作の子息?

株主総会でも老害が指摘される日枝会長以下、幹部には現場上がりのプロデューサーが多く、「景気のいい時代しか経験してないバブル組ばかり。感性が時代に合っていないということに気がついていない」(フジ社員)という声も。

また、「結果が出せず、風水にまで頼りだした亀山社長はもう見切られていて、後任には広報畑で実績のある作家の故・遠藤周作の子息の遠藤龍之介専務を推す声もある」(別のフジ社員)という。

しかし、人事の刷新だけで数字が上向くかどうかは未知数。結局、視聴率低下に歯止めがかからなければ、「お台場合衆国」のような事業収入に期待するしかないし、日枝会長はお台場カジノ構想も他地域に比べて劣勢ながら諦めていないというから、すでに4割に迫る放送外収益がさらに増えるのは自明の流れだ。

となると、すでに不動産収益が50%近くを占め、“赤坂不動産”とも揶揄されるTBSのように、フジテレビでも放送局から不動産屋に看板をすげ替える日も遠くない未来である。

(日刊ゲンダイ 2015年12月16日)

産経ニュースで、前ソウル支局長「無罪判決」についてコメント

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【本紙前ソウル支局長無罪】
「言論の自由」のもろさ浮き彫り 
「声を上げていく」教訓も
ソウル中央地裁が17日、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に言い渡した無罪判決では、韓国の朴槿恵大統領をめぐるコラムについて、「言論の自由の保護内」と指摘した。韓国が自由主義国家として一定の体面を保った形だが、加藤前支局長に対する一連の対応では、韓国の「言論の自由」の“もろさ”が浮き彫りになった。

ソウル中央地検は昨年10月、加藤前支局長を在宅起訴。さらに、韓国当局は約8カ月にわたって出国禁止措置も取った。

上智大の碓井広義教授(メディア論)は「権力の監視はジャーナリズムの基本。だが、日本の常識が通用する国ばかりではないと、改めて突きつけられた」と指摘。「言論の自由が脅かされそうなときには声を上げていくことが重要だ、という教訓を残した」と振り返る。

前支局長はコラムで、セウォル号沈没事故当日、朴大統領が元側近の男性と会っていた、との噂を掲載。訴訟では、記事の公益性や誹謗目的の有無などが争点となった。立教大の服部孝章名誉教授(メディア法)は「訴訟となったことで外交問題や法律論にばかり焦点が当てられ、ジャーナリズム倫理や朴大統領の『空白の7時間』の問題が埋没してしまった」と話す。

服部名誉教授は、韓国外務省が同法務省に「善処」を要望したことについて、「国際的にも恥ずかしい」と指摘。その上で、「今回の判決を受けて日韓双方で『言論の自由』が見つめ直され、より質の高いジャーナリズムが広がるきっかけになってくれれば」と話した。

(産経ニュース 2015.12.17)

【気まぐれ写真館】 羽田空港 2015.12.18

【気まぐれ写真館】 札幌 2015.12.18

HTB北海道テレビ「イチオシ!」 2015.12.18

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MCのヒロさんと・・・


ゲストのファイターズ・鍵谷選手


オクラホマ・藤尾さん




今週の「国井美佐アナウンサー」

HTB北海道テレビ「イチオシ!モーニング」 2015.12.19

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MCの愛里さん&依田アナ、そして藤尾さん

野球解説の岩本さん、スポーツ担当の五十幡アナ

お天気コーナーの土居玲美さん、芳賀愛華さん

今週の「木村愛里さん」

【気まぐれ写真館】 年内ラストの千歳市「柳ばし」で・・・ 

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「柳ばし」での昼食、年内ラストは特製「しょうが焼定食」

読売新聞で、産経前ソウル支局長「無罪判決」についてコメント

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「取材が不十分では」
問題のコラム、識者指摘
問題となったコラムは、旅客船「セウオル号」沈没事故の当日に朴大統領が一時「所在不明となっていた」という「うわさ」を取り上げたもので、昨年8月、産経新聞のサイトに掲載された。

朝鮮日報のコラムを引用する形で、「世間では『大統領は当日、あるところで“秘線”とともにいた』というウワサが作られた」と記述。「『秘線』とはわかりにくい表現だ。(中略)おそらくは『秘密に接触する人物』を示す」と続け、「証券街の関係筋によれば」と情報源をぼかして、朴大統領と男性の関係を示唆した。

日韓の法律に詳しい高初輔(こうはつのすけ)弁護士は、「大事故当日の大統領の行動を取り上げたもので、誹謗目的ではないと認定したのは妥当だ」と判決を支持する。

ただ、「コラムについては、加藤氏が大統領側に取材していないことを指摘し、「裏付けをしておらず、取材は不十分だったのではないか」と疑問を示した。

上智大学の碓井広義教授(メディア論)は、コラムの記述について、「ネット社会では、『ウワサ』と書いたとしても、拡散するうちに真実だと捉えられる恐れがある」と語る。

昨年10月に加藤氏が起訴された際、碓井教授は「報道の自由」への悪影響を懸念しつつも、「(コラムは)胸を張って『言論の自由を守れ』と主張すべき内容なのか」とも感じたという。

(読売新聞 2015.12.18)

【気まぐれ写真館】 冬晴れの慶応日吉キャンパス 2015.12.20

朝日新聞の回顧2015「放送」に、“私の3点”を寄稿

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回顧2015 放送
政治の圧力にさらされて
テレビが政治の圧力にさらされた1年だった。

過剰演出があったNHK「クローズアップ現代」と、コメンテーターの発言が問題になったテレビ朝日「報道ステーション」をめぐり、自民党情報通信戦略調査会が4月、両局の幹部を呼び、事情聴取した。

個別の番組の内容にかかわる事情聴取は極めて異例。報道の萎縮につながると放送関係者や識者から疑問の声があがり、党内からも懸念する意見が出た。

NHKに対しては、高市早苗総務相も、NHKが「クロ現」問題の調査の最終報告を公表したその日に厳重注意の行政指導を行う異例の対応をとった。

また、6月にも自民党の勉強会で国会議員から「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」など報道を威圧する発言があったことが明らかになり、強い批判を受けた。

「クロ現」問題を取り上げた放送倫理・番組向上機構(BPO)の二つの委員会は、こうした事情聴取や厳重注意についても問題を指摘した。特に放送倫理検証委員会は事情聴取を「政権党による圧力そのものであるから、厳しく非難されるべきである」と強く批判した。

これに対し、安倍晋三首相は衆院予算委員会で「NHK予算を国会で承認する責任がある国会議員が、事実をまげているかどうか議論するのは至極当然だ」と事情聴取を正当化した。表現の自由をめぐる政治・行政と放送界の綱引きは今後も続きそうだ。

 ■ネット配信、最大手参入

世界最大手の定額制動画配信会社「ネットフリックス」が9月から日本でサービスを始めた。国産番組を好む傾向が強い日本の視聴者に合わせ、フジテレビが制作した新作ドラマなどを配信して評判になった。最も安いコースでは月702円で番組が見放題になる。

同様のサービスは、NTTドコモが提供する「dTV」など多数ある。日本テレビは、昨年4月に米国の動画配信会社「Hulu(フールー)」の日本事業を買収してサービスを始め、今年、会員数が100万人を超えた。

無料のネット配信では、民放キー局5社が10月に共同で「TVer(ティーバー)」を始めた。こちらもアプリのダウンロードが3週間で100万を超えた。

放送番組をインターネットで同時配信する計画を進めるNHKは検証実験を始めた。同時配信を実現するには受信料制度の見直しなどの検討が必要だが、自民党の小委員会がそのための提言を行い、有識者による総務省の検討会も始まった。

 ■20代の16%「テレビ見ない」

視聴率争いでは日本テレビが独走している。全日(午前6時~深夜0時)、ゴールデン(午後7~10時)、プライム(午後7~11時)の三つの時間帯でトップになる月間の「三冠王」が、11月までまる2年続く。

ただし、全体ではテレビ離れの傾向は強まっている。NHK放送文化研究所が1985年から5年に1度実施している調査では、テレビ視聴時間が初めて「短時間化傾向」に転じた。「ほとんど、まったく」テレビを見ない人は、20代で16%にもなった。

ドラマも視聴率では苦戦するものが多く、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」は全50話の平均視聴率が12・0%と、過去最低だった「平清盛」に並んだ。民放の連続ドラマでも20%を超えるものはほとんどなかったが、放送中のTBS「下町ロケット」はすでに20%を2回超えており、20日の最終回が注目される(視聴率はビデオリサーチのデータで、いずれも関東地区)。

 (星賀亨弘)


 <私の3点>
 
■碓井広義(上智大教授、放送批評懇談会理事)
▲「NHKスペシャル 見えず 聞こえずとも~夫婦ふたりの里山暮らし~」(NHK)…(1)
▲「下町ロケット」(TBS系)…(2)
▲「民王」(テレビ朝日系)…(3)
     *
(1)手を握る触手話で伝え合う夫婦。幸せとは何か、生きることの原点を思う
(2)中小企業の技術者たちの奮闘と大逆転の快感
(3)首相と息子が入れ替わる喜劇が秀逸な風刺劇に


 ■中町綾子(日本大教授、テレビドラマ表現分析)
▲「64(ロクヨン)」(NHK)…(1)
▲「天皇の料理番」(TBS系)…(2)
▲「おじゃる丸スペシャル わすれた森のヒナタ」(Eテレ)…(3)
     *
(1)昭和の忘れ物とも言える事件の翳(かげ)りを焦燥と緊迫の中に描いた
(2)周囲に支えられて輝く命の尊さを躍動感をもって伝えた
(3)戦争の記憶と向き合う覚悟を力強く、優しく訴えた


 ■桧山珠美(テレビコラムニスト)
▲「ブラタモリ」(NHK)…(1)
▲「おかしの家」(TBS系)…(2)
▲「徹子の部屋」(テレビ朝日系)…(3)
     *
(1)専門家を凌駕(りょうが)するタモリの博覧強記ぶりに脱帽
(2)人が、日常が、愛(いと)しく思えるドラマ。日々是(これ)好日
(3)祝放送1万回。テレビの申し子に敬意を表して

(朝日新聞夕刊 2015.12.19)


【気まぐれ写真館】 12月の横浜

“究極の末娘”広瀬すずが出演の「東京ガス」CM

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日経MJ(流通新聞)に連載しているコラム「CM裏表」。

今回は、広瀬すずさんが出演している、「東京ガス」のCMについて書きました。


東京ガス
「エネファーム 父さんの若い頃は」編
父と娘の会話 「今」切り取る
今年のマイベスト邦画は是枝裕和監督『海街diary』だ。鎌倉の古い家で暮らす姉妹の物語。特に“平成の原節子”ともいうべき長女役の綾瀬はるかと、腹違いの妹である広瀬すずが印象に残った。

成長していく少女ほど、はかないものはない。今という時間にしか映しこめない輝きがスクリーンの広瀬にはあった。

そんな娘と深夜の食卓で2人きり。聞いてみたいこともあるはずなのに、「父さんの若い頃はなあ・・」と、かつてモテたという得意の話を口にしてしまう。それでも優しい娘は聞いている。スマホを手放さないところが今どきだけど。

ただ、いつもと違うのは、父の話の中に新たなエネルギーシステムが出てきたことだ。ちょっと見直す娘。でも、“努力の話”に転調した途端、席を立ってしまう。これまたリアルで苦笑いだ。

今や“平成の国民的妹”であり、“究極の末娘”でもある広瀬すず。来年はどんな表情を見せてくれるのだろう。

(日経MJ 2015.12.21)
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