リドリー・スコット監督の『エクソダス:神と王』を見ました。
紀元前1300年。最強の王国として名をはせるエジプトの王家に養子として迎えられて育ったモーゼ(クリスチャン・ベイル)は、兄弟同然のような固い絆で結ばれていたはずのエジプト王ラムセス(ジョエル・エドガートン)とたもとを分かつ。その裏には、苦境に立たされている40万にも及ぶヘブライの人々を救わねばならないというモーゼの信念があった。そして、彼らのための新天地「約束の地」を探し求めることに。過酷な旅を続ける一方で、彼はエジプトを相手にした戦いを余儀なくされていく。
うーん、圧倒的な映像の力で、2時間半があっという間でした。
古代のエジプトも、そこに生きる人たちも、その存在感が半端ではない。
衣装も、日本映画にありがちなキレイなままでなく、使い込んだ、着古した感じがよくわかる。
モーゼとラムセス、それぞれの葛藤、そして両者の対立も納得。
戦闘シーン、また有名な「海が割れる」シーンも、凄まじい迫力だ。
「旧約聖書」の「出エジプト記」も、きちんと読んでみたくなる。
何より、モーゼという人物が興味深く、岩波新書の評伝選「モーセ」を開く。
“神と出会った男”モーセの生涯は120年とされているようだ。
映画を見なければ読まなかったはずの本に接するのも、また楽しい。
チャールトン・ヘストンが主演した『十戒』も、比較のために見直してみたい。