発売中の「週刊プレイボーイ」最新号で、張本勲氏のTBS「サンデーモーニング」における、三浦知良選手に関する発言について、コメントしています。
カズに“引退勧告”で炎上!
張本勲氏にテレビ界から
まさかの「あっぱれ!」!?
またしても炎上した。
4月12日に放送された『サンデーモーニング』(TBS系)でのこと。1週間のスポーツを振り返り、野球評論家の張本勲氏(74歳)が、「あっぱれ!」もしくは「喝!」と評論するコーナー中で、Jリーグ最年長ゴールを決めたカズ(三浦知良)に対し、「ファンには悪いけどね、もうお辞めなさい。(J2は)野球でいえば二軍。頑張ってもそんなに話題性がないですから。喝だ!」と“引退勧告”をしたのだ。
これに対し、サッカーファンは猛反発。ネットを中心に怒りの声が上がった。
「張本さんは今から3年前にイチロー(当時ヤンキース)にも『お金はしこたま残っているだろうし、もう辞めてもらいたいね』って喝を入れているんです。この時は同じ野球界のことだったからか、そこまで炎上はしませんでした」(TVウオッチャー)
こうした『サンモニ』における張本氏の暴言(?)を挙げればキリはないが、批判が集まるのは番組の構成にも理由があるという。
上智大学文学部新聞学科の碓井広義(うすいひろよし)教授(メディア論)が分析する。
「張本さんにハッキリと賛否をジャッジさせるので曖昧(あいまい)なコメントができないんです。逃げ道がない分、どうしても張本さんが矢面に立たされてしまう。ただし、今回の件に関しては、『あっぱれ!』とすべきだった。ご意見番として出演しているのならば、どんな競技であっても冷静に判断してもらいたい」
通常、これだけの騒動になると、番組降板という話も出てきたりするものだが…。
「それはないでしょう。『サンモニ』のメインMCを務める関口宏さんは、『わくわく動物ランド』や『関口宏の東京フレンドパーク』など高視聴率番組を長年支えてきたTBSの功労者。上層部とも親しく、番組におけるキャスティングなどは関口さんにお伺いを立てるようになっているんです。
2010年にも張本さんの『喝!』をめぐり、ジャーナリストの江川紹子さんと揉(も)めたことがあったんですが、その時、関口さんは張本さんサイドについたという話。結果、江川さんは番組から降板を余儀なくされました」(TBS関係者)
何かとお騒がせな張本氏だが、別の民放局の局員からは意外な声も。
「コンプライアンスがうるさくなった今のご時世、保守的な番組作りが基本になってしまった。各局の情報番組を見ると、ありきたりな発言しかしない専門家やお笑い芸人がコメンテーターとして起用されていますが、あれは余計なトラブルを招かないようにするため。張本さんのような、何を言うかわからないご意見番がいると番組が締まっていいんですよね」
ただ、ひと昔前は、占い師の細木数子や野村沙知代といった歯に衣(きぬ)着せぬご意見番がテレビ業界の第一線で活躍していたが…。
「放送後に視聴者からクレームが入ることも多く、今は積極的にキャスティングできないのが実情。張本さんに関しても、出演者と視聴者の年齢層が高い『サンモニ』だからこそ生きるのであって、やっぱり、あの番組以外ではただの暴走老人になりかねない。ウチは怖くて使えません(苦笑)」(前出・民放局員)
(週刊プレイボーイ 2015.05.04号)