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Channel: 碓井広義ブログ
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日刊ゲンダイで、情報番組の「盛りすぎ映像」について解説

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バイキング、モーニングショー 情報番組で“盛りすぎ映像”相次ぐ背景

 

情報番組の“盛りすぎ”虚偽映像に関する謝罪が相次いでいる。

19日放送の「バイキング」(フジテレビ系)が17日の原宿・竹下通りの混雑模様として紹介した映像が3月に撮影したものと判明し、20日、進行役を務める榎並大二郎アナウンサー(34)が謝罪。映像にマクドナルドのシーズン商品「てりたま」のポスターが映り込んでおり即バレしたのだ。

また「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)も20日に放送のJR蘇我駅に鉄道ファンがホームにあふれている写真が3月に撮影されたものだったことが明らかになり、同番組内で斎藤ちはるアナウンサー(23)が謝罪。

この日は只見線の「キハ40系」車両が小湊鉄道へ譲渡、蘇我駅で撮影できる希少な日で、鉄オタが集結していると報じたが、当日は小雨模様だったのに晴天の写真が紛れており、鉄オタから車両が別物と指摘。不要不急の外出をしている人の多さを意図的に“盛って”演出していたことが明らかに。

今どきSNSで熱愛をにおわせただけでもバレるのに、事実でないと一目でバレる映像を入れ込むのはお粗末としか言いようがない。

メディア文化評論家の碓井広義氏がこう言う。

■テレビの自粛警察化

「このような捏造が続く背景には“テレビの自粛警察化”と3密防止による現場の“マンパワー不足”があるのでは。『けしからん!』と言いたいがための素材をつくることにしか目を向けず、同時進行で検証されていることすら忘れている。番組のコンセプトに合わせるため、目を引くため、『バイキング』ならMCの坂上忍さんが怒るための素材づくりしか考えていない。

3密対策で現場スタッフも削減しているなら、取材すべきものを絞り込んで戦力を投入すべき。『モーニングショー』の蘇我駅のような内容は、現場にいる視聴者の投稿動画で十分かもしれない。不自由だからこそ、より本質を考え抜いた取材をすべきではないでしょうか」

ネットで簡単にバレることに気づいていないテレビマンが多いこと自体が衝撃である。


(日刊ゲンダイ 2020年5月23日)

 


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