恩師である、はまみつを先生が亡くなって2年。
童話作家として、たくさんの作品を残してくださったが、その中の『赤いヤッケの駅長さん』(小峰書店 1989)が、愛蔵版として復刻されました。
産経児童出版文化賞を受賞した名作です。
先生はそれ以前に、『春よこい』(偕成社 1979)で赤い鳥文学賞を受けていましたが、この賞によってその評価はさらに高まりました。
今回、『赤いヤッケの駅長さん』が四半世紀近い時を経て“復刻”され、今の子どもたちに読んでもらえるのは、本当に嬉しいことです。
主人公の、もも子さんは、雪深い信州の、小さな駅の駅長さんです。
亡くなったご主人も、かつては鉄道の機関士として働いていました。
10年目の命日というその日、もも子さんに思いもしなかったことが起こります。
・・・・というわけで、ぜひ、読んでみてください。
今週の「読んで、書評を書いた本」は、以下の通りです。
亀和田 武 『夢でまた逢えたら』 光文社
林 真理子 『野心のすすめ』 講談社新書
太田直子 『字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記』 岩波書店
コウ ケンテツ 『コウ ケンテツの食パン食』 NHK出版
* 書いた書評は、
発売中の『週刊新潮』(6月20日風待増大号)
読書欄に掲載されています。