Quantcast
Channel: 碓井広義ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5568

NHK朝ドラ「マッサン」、上々の滑り出し

$
0
0



日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今回は、先週始まったNHK朝ドラ「マッサン」を取り上げました。


NHK朝ドラ「マッサン」
「外国人の嫁」に立ちはだかる
鬼母・ピン子の設定はうまい!
先週スタートしたNHK朝ドラ「マッサン」にはいくつかの特色がある。

まず、主人公が男性であることだ。女性の一代記を基本とする朝ドラでは、95年の「走らんか!」以来19年ぶりのトライとなる。

次に、「花子とアン」に続いて実在の人物であること。ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝(ドラマでは亀山政春)だ。近年、ビールや焼酎などと比べて影の薄いウイスキー。しかもサントリーではなくニッカという渋い選択が挑戦的でいい。

そして今回の目玉が初の外国人ヒロインだ。政孝がリタ夫人(ドラマではエリー)を伴って帰国したのは大正9年。夫を支えながら昭和の戦中・戦後を生きぬいた。

このドラマ、主人公は玉山鉄二が演じるマッサンだが、エリー役のシャーロット・ケイト・フォックスと二人三脚の夫婦物語となるはずだ。

第1週で際立っていたのが、国際結婚に断固反対するマッサンの母親(泉ピン子)の存在だった。

この設定は上手い。

なぜなら、「外国人の嫁なんて」と2人の前に立ちはだかる鬼母・ピン子を置くことで、視聴者は“初の外国人ヒロイン”を応援する気持ちになるからだ。慣れない日本で頑張ろうとするエリーと、同じく日本のドラマに初挑戦する女優・シャーロットが重なって見えてくる。

二枚目俳優・玉山が演じる二枚目半のマッサンも含め、上々の滑り出しだ。

(日刊ゲンダイ 2014.10.07)

Viewing all articles
Browse latest Browse all 5568

Trending Articles