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【気まぐれ写真館】 今週の「繁田美貴アナウンサー」


解説した、アサヒ芸能「干された芸能人」記事全文(その3)

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解説した、アサヒ芸能の特集記事「干された芸能人」の続きが、
アサ芸のサイトにアップされました。

以下に転載しておきます。


“干された芸能人”のタブー真相を一挙暴露
「許されなかった独立騒動篇」
今やテレビに出ずっぱりの爆笑問題でさえ、干された経験を持つ。

「爆笑は90年、所属の太田プロから当時のマネジャーにけしかけられて一方的に独立した。その際には一時、マスコミへの露出が減り、食うためにバイト生活をするなど厳しい状況に陥っています」

碓井教授が語る。

「大手プロが直接『あいつを使うな』なんて言うワケがありません。『顔色でわかるだろ?』と暗黙の了解です。それを各局のプロダクション担当者が類推して、使うか使わないかの判断をするのです」

これも業界のしきたりか。

独立の難しさは、トップアイドルでも変わらない。田原俊彦(53)も94年、ジャニーズ事務所から独立した際に苦労している。芸能関係者の証言だ。

「彼の場合は完全にテングになっていた面もある。“脱アイドル”“役者メインでやりたい”などと事務所に要求。事務所側はそれに反対したワケではなく、『時期を見て』と田原を説得した。これに対し、独立を支援した業界関係者から『それは奇弁。ジャニーズにいるかぎり自由はない』と言われて独立を強行した。事務所の最高幹部は田原を尊重し目をかけていただけに、怒りというより落ち込みのほうが大きかったようです」

また別の関係者はこう話す。

「いわゆる独立同年の“ビッグ発言”で、他の芸能関係者からも、マスコミからも総スカンを食らったのが致命的だった」

同じく大手事務所からの独立で数年間にわたって辛酸を舐める形となったのが、アクションもできる若手女優として売り出していた水野美紀(40)だ。テレビ関係者がこう話す。

「独立をそそのかしたのは当時の交際相手と言われています。個人事務所を作って共同経営者になろうとしたようです。そもそも、女性タレントの独立で男絡みは“二重の裏切り”としていちばん嫌われます」

さらに、大手事務所を辞めたことの直接的な影響も大きかった。二田氏が言う。

「現在、キャスティング権は大手事務所が握っているケースが多い。視聴率が取れる主演クラスならともかく、彼女クラスがあのような辞め方をしたら、問題がある。円満に辞めていればよかったのでしょうがね」

ぶりっ子キャラでバラエティを席巻したさとう珠緒(41)の独立問題は、なんと法廷にまで持ち込まれた。

「金銭トラブルが泥沼化して醜い争いとなった。裁判では生々しいお金のやり取りまで明らかにしていますからね。イメージダウンは避けられず完全に再起することは難しくなった」(スポーツ紙芸能担当記者)

やはり、芸能人にとって独立は茨の道のようだ。

(アサヒ芸能 2014.10.30号)

日刊ゲンダイで、テレビ朝日のピンチ!?について解説

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日刊ゲンダイに、テレビ朝日が視聴率争いで大ピンチ、という記事が掲載されました。

この中で、解説しています。


テレビ朝日 ドクターX、相棒、報ステ
3本の矢が金属疲労で視聴率争い大ピンチ
昨年は開局以来初、年間視聴率で2冠を獲得したテレビ朝日。だが、今年はガクンと失速し、残り2カ月となっても、3年ぶりの視聴率3冠に向けて独走中の日本テレビの後塵を拝している。

「2冠の勢いに乗じて、4月から昼の『ワイド!スクランブル』を2部制にして、『徹子の部屋』を正午の時間帯に移したりと大胆な編成を試みましたが、ことごとく失敗してしまった。10月の時点で日テレにはゴールデン、プライム、全日の平均視聴率で、いずれも1・0ポイント以上の差をつけられています」(テレ朝関係者)

■米倉涼子「ドクターX続編は致しません」

テレ朝としては日テレに一矢報いたいところだが、実は、これまで同局の躍進を支えてきた「相棒」「ドクターX」「報道ステーション」という“3本の矢”が金属疲労を起こし始めている。

今秋の改編では絶対的エースであるドラマ「相棒」の新シリーズを投入。平日夕方の再放送も数字は好調だが、「水谷豊の“相棒”の成宮寛貴が降板するという情報が流れています。どうも水谷との関係がビミョーで、演技に対する並々ならぬこだわりに、もうついていけないと漏らすなど弱気になっているとか」(芸能プロ関係者)。

さすがにマンネリ感は否めないだけに、成宮が降板したら影響ゼロでは済まない。

平均視聴率20%超をマークし、今季暫定トップの座を独走するドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(木曜21時)も盤石ではない。

「主演の米倉涼子が、高視聴率と騒がれるたびに“ドクターXの続編はいたしません”と言い回っているんです。今回でシリーズ3作目。米倉にとって代表作になりましたが、本人はそれがお気に召さない。大門未知子のイメージが固定化してしまうことをものすごく嫌がっている。テレ朝としては第4弾、映画化、スピンオフとシリーズ化構想を進めたいのですが、今後は単発のスペシャルドラマがせいぜいでしょう」(ドラマ制作関係者)

■「報ステ」古舘伊知郎も降板の可能性?

月曜から金曜までのプライム帯(19~23時)を支える「報道ステーション」も揺らいでいる。九州電力川内原発再稼働を巡る事実誤認報道(9月10日)で、BPO審議入りの状況下にあるからだ。

「キャスターを務める古舘伊知郎の意向もあって、反原発報道に注力してきましたが、今は安倍政権に目をつけられ、朝日新聞叩きの二の舞いを恐れる幹部が多い。『報ステ』問題は社内の早河会長派と吉田社長派の権力争いの材料にもなっているだけに、安倍政権に近い会長派の意見が通れば、古舘降板もある」(別のテレ朝関係者)

上智大教授(メディア論)の碓井広義氏はこう言う。

「シリーズ化に堪えうるドラマの誕生が困難ななか、2作品のシリーズ化を成し遂げたテレビ朝日の功績は大きい。ただ、テレビ局の事情と俳優や事務所側の意向で差異が生じているとなれば、折り合いのつけ方ひとつとっても創意が必要になるでしょう。『報ステ』もBPOの見解を考慮した上で番組継続に向け、どうなすべきか。きちんと本質を見極め、軌道修正するべきところはする。放送局として大きな決断を迫られる状況にあるのではないでしょうか」

折も折、「報ステ」の前身番組「ニュースステーション」を立ち上げて“テレ朝のドン”と呼ばれた小田久栄門氏が30日に死去。

「3本の矢」に続く二の矢、三の矢はあるのか。正念場だ。

(日刊ゲンダイ 2014.11.01)

11月3日(月) ソフィア祭で「模擬授業」を行います

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1日から、上智大学の「ソフィア祭」が始まっています。

催しの一環として、ソフィア祭実行委員会から「模擬授業」を依頼されました。


11月3日(月)
13時~13時50分
8号館 410教室

模擬授業
「これまでのテレビ、これからのテレビ」

一応、実行委員会に伝えた内容はあります。

でも、当日どんな展開になるか、私にも分かりません(笑)。

授業はライブ!

生モノなので、お天気や気分に左右されるかも(笑)。

ということで、高校生の皆さん、ソフィア祭に来たら、ぜひ立ち寄ってみてください!

ソフィア祭 2014 (その1) にぎわい

ソフィア祭 2014 (その2) 模擬授業

ソフィア祭 2014 (その3) ジャズ研

毎月、あれもこれも読みたい新書

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新書本が好きで、「新書主義」を標榜しています。

最近は、毎月出る新書の数が半端ではない。

でも、当たりの月と、ハズレの月があるので大丈夫なのだ(笑)。

今月は、割と当たりの月で、つい、あれもこれも読みたいと入手。

以下はその一部で、各社1冊ずつを挙げておきます・・・・

立花 隆 『四次元時計は狂わない~21世紀 文明の逆説』 
文春新書

本田由紀 『もじれる社会~戦後日本型循環モデルを超えて』 
ちくま新書

吉田 類 『酒場詩人の流儀』 中公新書

秋元大輔 『ジブリアニメから学ぶ 宮崎駿の平和論』 小学館新書

岡田斗司夫 『僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』 
PHP新書

大塚英志 『メディアミックス化する日本』 イースト新書

・・・・ずんずん読まないと、また次の新刊が押し寄せてきます(笑)。


今週の「読んで書評を書いた本」は次の通りです。

藤崎 翔 『神様の裏の顔』 角川書店

三島邦弘 『失われた感覚を求めて』 朝日新聞出版

勝谷誠彦 『獺祭(だっさい)~天翔ける日の本の酒』 
西日本新聞社

東郷 隆 『肥満~梟雄 安禄山の生涯』 エイチアンドアイ

大森望・牧眞司 『サンリオSF文庫総解説』 本の雑誌社

金水 敏:編 『<役割語>小辞典』 研究社

* これらの書評は、
  発売中の『週刊新潮』(11月6日神帰月増大号)
  読書欄に掲載されています。





週刊文春で、みのもんた「古希祝い」をめぐってコメント

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記事タイトル:
みのもんた古希祝い
ラブコール贈る阿呆とその気になる阿呆

記事のポイントとしては・・・・

・みのもんたが、古希祝いのパーティを行った。
・芸能プロの代表や民放各局の幹部、タレントや政治家が出席。
・みのもんた自身が司会。
・「(朝の番組は)つまんねえなあっていうのがあります。もう一度、
日本を動かすような番組をやりたい」などと発言。
・ある民放関係者は「仕事をくれ、のアピールだ」と語る。
・また会場にはフジテレビの亀山社長もいたが、みの起用については明言を避けた。

・・・・といった記述があり、続いて私のコメントになっています。

メディア論が専門の碓井広義・上智大学教授が語る。

「番組降板から一年。みのさんは『そろそろいいだろう』と考えているのでしょう。でも、ご自身の姿勢が批判を招いたことに気付いていないことが、パーティで明らかになりました。

錚々たる顔ぶれから復帰を期待する声が上がったとしても、復帰は簡単なことではないと思います。大事なことは視聴者が彼の復帰を望むかどうかですから」

真の信頼回復のためには、芸能界というムラのなかでいくら媚を売っても仕方がないということか。

(週刊文春 2014.11.06号)

【気まぐれ写真館】 大学から見た夕景 2014.11.04

ドラマ「素敵な選TAXI」は、掘り出し物の一本

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日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、ドラマ「素敵な選TAXI」(フジテレビ)について書きました。


フジテレビ「素敵な選TAXI」
出来のいい連作短編集のような
掘り出し物の一本
いい意味で予想を裏切られた。フジテレビ系のドラマ「素敵な選TAXI(センタクシー)」である。タイムスリップするタクシー? 脚本がバカリズム? 大丈夫なのかと思っていた。ところが蓋を開けてみれば、肩の力が抜けた、癒し系SFドラマになっている。

何かトラブルを抱えている人物が偶然乗ったタクシー。それは過去へと戻れるタイムマシンだった。恋人へのプロポーズに失敗した売れない役者(安田顕)、駆け落ちする勇気がなかった過去を悔いる民宿の主人(仲村トオル)、そして不倫相手である社長と嫌な別れ方をした秘書(木村文乃)などが乗車する。

映画「バック・バック・トゥ・ザ・フューチャー」ではガルウイングドアのデロリアンだったが、こちらは40年前のトヨタ・クラウンのタクシーというのが嬉しい。

運転手は“お久しぶり感”のある竹野内豊だ。制服にヒゲという出で立ちで乗客の話をじっくりと聞き、彼らを「人生の分岐点」まで戻してくれる不思議なオジサンを飄々と演じている。ちょっとした新境地だ。

乗客は過去に戻って新たな選択をするが、必ずしも事がうまく運ぶわけではなく、もうひと波乱ある。バカリズムの脚本はその辺りのヒネリが効いており、“読後感”も悪くない。出来のいい連作短編集のような、今期掘り出し物の1本だ。

(日刊ゲンダイ 2014.11.04)

朝ドラ「マッサン」 上々の序盤戦

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北海道新聞に連載している「碓井広義の放送時評」。

今回は、NHK朝ドラ「マッサン」について書きました。


朝ドラ「マッサン」 
トライ功奏 上々の序盤戦
この秋始まったNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」はいくつもの挑戦を行っている。まず主人公が男性であることだ。女性の一代記を基本とする朝ドラでは1995年度の「走らんか!」以来19年ぶりのトライとなる。

しかも、「花子とアン」に続いて実在の人物である。ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝(ドラマでは亀山政春)だ。近年、ビールや焼酎などと比べやや影の薄かったウイスキーにスポットを当てた上に、サントリー(当時は壽屋)ではなくニッカという選択がマニアックで渋い。「マッサン」は国産ウイスキーの製造に挑む男たちを描いた、「プロジェクトX」的企業ドラマでもある。

そして今回の目玉が、朝ドラ史上初の外国人ヒロインである。政孝がリタ夫人(ドラマではエリー)を伴って帰国したのは1920年(大正9年)。妻は夫を支えながら戦中・戦後を生きぬいた。このドラマの主人公は確かにマッサン(玉山鉄二)だが、実質的にはエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)と二人三脚の”夫婦物語”なのだ。

ドラマの立ち上がり段階で際立っていたのが、国際結婚に断固反対するマッサンの母親(泉ピン子)の存在だった。この設定は実に巧妙だ。なぜなら、2人の前に立ちはだかり、「外国人の嫁なんて」と怒る母親が、視聴者の「外国人のヒロインなんて」という違和感や反発心を代弁する形になったからだ。

エリーを拒む“鬼母”のおかげで、慣れない日本で頑張る外国人妻と、同じく日本のドラマに初挑戦する外国人女優が重なって見えてきた。結果、視聴者は初の外国人ヒロインを受け入れ、応援する側に回ったのだ。

また、早々に大阪へと舞台を移した「マッサン」だが、今度はサントリー創業者の鳥井信治郎をモデルとした鴨居欣次郎(堤真一)が登場してきた。玉山が演じるマッサンも、シャーロットが扮するエリーも基本的には生真面目な性格であり、主人公としてはやや地味に見える。2人を脇から盛り上げていく存在が必要だ。

それが当初は泉ピン子であり、続いてシリアスな役からユーモラスな役まで幅広く演じられる堤真一になるわけだ。作り手側としては、堤が主役を喰うくらい思いきり暴れることでドラマ全体が盛り上がるという計算だろう。鴨居社長の強烈なキャラクターにはそんな狙いが見える。

二枚目俳優・玉山が好演する二枚目半のマッサンも含めた様々なトライが功を奏し、上々の出来の序盤戦となっている。

(北海道新聞 2014年11月04日)

日刊ゲンダイで、「ごめんね青春!」学校名騒動について解説

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TBS日曜劇場「ごめんね青春!」。

ドラマの中のセリフで、ある高校の実名が使われたため、騒動になってしまった。

日刊ゲンダイの記事で、この件に関して解説しました。


「私、堀越だから」が大問題
クドカンドラマ「ごめんね青春!」で
“おバカ”呼ばわりされた学校長の言い分
「劇中に出てくる他の校名はすべて架空なのに、どうして一校だけ実名なのか」

こう憤るのは、73年の「芸能活動コース」創設以降(96年から「トレイトコース」に改称)、芸能界で華々しく活躍する歌手や俳優たちを数多く輩出してきた「堀越高校」の伊藤俊行校長だ。

この3連休中に一般紙も含め、マスコミ各社が「実在する高校がTBSへ抗議、そして謝罪」と報じ、明らかになったある騒動に驚いた諸兄も少なくないだろう。コトの発端は、TBSが公式サイトで2日に「『ごめんね青春!』第3話についてのお詫び」と題し、発表した内容だ。

日曜夜9時から放送中の錦戸亮主演の学園ドラマ「ごめんね青春!」の10月28日放送回。落ちこぼれ生徒7人が勉強合宿をしているシーンで、元グラドルだったというお色気満点の女性に、生徒のひとりが「お姉さん、この問題・・・」と勉強を教えてもらおうとすると、「それは無理。私、堀越だから」と言い放ち、拒んだやりとりがトラブルのもととなった。

多くのマスコミがTBSの謝罪文を取り上げるも、<実際の高校名を使用した場面があった>と学校名を明かさなかったことで、余計に世間の関心を集めたわけだが、名指しで“おバカ”呼ばわりされた堀越の伊藤校長は「生徒たちが教室で(該当回の)ドラマの話をしていたと聞き、私も実際に録画を見ました。在校生は一生懸命学業に励んでおり、TBSの制作関係者には直接会って“誤解を解いていただきたい”という趣旨の話をしました。人には言っていいことと悪いことがあるように、我が校の生徒の名誉を傷つける、ああいうセリフをテレビ局がそのまま放送してしまったことは誠に遺憾」とカンカンである。

「ごめんね――」は、NHK朝ドラ「あまちゃん」の脚本家である宮藤官九郎氏が手掛けた作品。国民的ドラマの生みの親の新作とあって注目も高かったが、識者はこの騒動をどう見たか。

TBSの判断の甘さ

上智大教授(メディア論)の碓井広義氏はこう言う。

「クドカンは物語の中に現実や実名を巧みに織り込んでいく脚本家。〝楽しめる人だけ楽しめればいい〟と視聴者の間口を狭くすることで、ディープで際どい笑いを生み出す世界観が真骨頂ですが、今回の騒動は制作側のミスは否めないでしょう。日曜劇場というゴールデン帯で放送する以上、細心の注意を払うべきであり、実名の台詞に疑念を持たなかったとすれば、うかつと言わざるをえない。放送局であるTBSの判断の甘さが浮き彫りになりました。本来、視聴者のクスッという笑いを誘うのが目的だったであろうこの表現。学校名ではなく、『芸能コース出身』という台詞にすることで、その効果は十分あったのではないでしょうか」

これで元グラドル役を演じた中村静香が本当に堀越OGだったら着地は完璧だったのだが・・・。クドカンの心境を代弁するなら、「ごめんね!堀越」か。

(日刊ゲンダイ 2014.11.05)

女性セブンで、「マッサン」の人気と今後の展開について解説

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「女性セブン」の最新号に、「マッサン」の人気と今後の展開に関する特集記事が掲載されました。

この中で、解説しています。

以下は私のコメント部分なので、記事全体は、ぜひ本誌をご覧ください。

またネタバレ有りのため、ご注意を(笑)。


「マッサン」未来事件簿10
人気の理由をメディア論が専門の上智大学文学部教授、碓井広義氏が言う。

「これは夫婦の物語でありながらNHKでかつて人気を博した『プロジェクトX』のようでもある。竹鶴政孝とサントリーの創始者・鳥井信治郎(ドラマでは鴨居欣次郎)など、ウイスキー造りに熱心に取り組む男たちを描き、サラリーマンも好むようなドキュメンタリー要素があるのです」

●大阪から広島の実家へ

ある日、大阪にいるマッサンとエリーの元に実家の亀山酒造から「チチキトク、スグ、カヘレ」と伝言が届く。血相を変えて広島に向かうマッサンとエリーだが――

「この電報をきっかけに舞台が勤務先の大阪から実家のある広島に戻ります。そこでマッサンに新たな”ライバル”が登場するなど広島でのドタバタ劇が再び始まるのです」(碓井さん)

●マッサンの母とエリーの和解

マッサンはウイスキー造りに対する熱意を取り戻し、もう一度大阪に戻ってイチからやり直す決意をするという。

そして、結婚にあれだけ反対していた早苗がエリーと和解するという。

「『エリーさんは妾にして日本人の本妻をもらえばいい』などと意地悪な発言を連発した姑の態度がどう変わっていくのかは見所です。あれだけ強烈な姑を演じた泉ピン子さんがどう和解を表現するか、楽しみですね。またエリーはマッサンのお姉さんの猛特訓で“ある料理”が作れるようになるんです。その料理を完成させる姿に若い日の自分を重ねてしまうベテラン主婦の方は多いのではないでしょうか」
(碓井さん)

●マッサンの独立

その頃から、竹鶴は鳥井のウイスキー造りに対して疑問を抱くようになっていたといわれているのだが・・。

「壽屋(現サントリー)の工場長を務めた竹鶴が独立し、大日本果汁(現ニッカウヰスキー)を起業する重要なシーンです。マッサンのウイスキー造りを支援してきた鴨居に後ろ足で砂をかけるように出て行ったのか、それとも鴨居がマッサンを生かし切れなかったのか、マッサンは鴨居にどう義理立てをしたのか。仲違いするふたりをドラマでどう描くのか注目したいところです」(碓井さん)

●ニッカウヰスキー出荷後の苦労

しかし時は第二次世界大戦直前。出荷直後に酒は「価格統制品」になってしまう。また、「奢侈品等製造販売制限規制」によってウイスキーの製造販売自体も制約を受けることになる。しかし、これは竹鶴にとって不幸なことではなかった。

「せっかく念願のウイスキーができたのに、戦争でウイスキーを自由に出荷できない。ですが、これは竹鶴にとっては大きな商機になりました。それはなぜか。ドラマでマッサンが謎解きをしてくれるはずです」(碓井さん)

●エリーの死

愛し合う合うふたりにも必ず別れの日がやってくる。気になる結末だが、史実は衝撃的だ。

「リタは竹鶴を残し先に亡くなってしまうのです。あまりのショックで、竹鶴は2日間部屋から出てこなかったというエピソードが残されています。ドラマでもマッサンがエリーを見送ることになると思いますが、エリーの死は大きな見せ場となるでしょう」(碓井さん)

(女性セブン 2014.11.20号)

今夜、「オトナの男」にオススメの番組

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BSプレミアム 11月7日(金)よる9時
新日本風土記
「生駒山」

回れぐるぐる、私よ回れ。
大和も河内も、昨日も今日も、
あの世この世も、ひとつながり。
境界なんて、ひとっ飛び!
古来、人々の心の原風景に焼きついてきた山がある。大阪府と奈良県の間にそびえる標高642mの生駒山(いこまやま)。

東京スカイツリーより8メートルだけ高いこの山は、古来「庶民の霊山」とされ、人々が救いを求めてきた聖なる場所。今も国籍や宗派、世代を超え多くの人々が日々訪れる。現世利益を願う人たち、病からの助けを求める人たち、困難な日常からの救済を祈る人たち…

国と国、聖と俗、過去と現在、そして生と死を繋ぐ<境界の山>は、今も「日常」と「非日常」を行き来する、聖なる山であり続ける。

生駒山に様々な思いを託して生きる、人々の物語。都会近くの魔界への旅。

<オムニバス項目(予定)>
●小さな山のあんな顔、こんな顔…
  人間の、祈りと欲望。聖俗が入り交じる人間交差点。
●飛行塔…
  生駒山の頂きから下界を見つめる飛行塔。みんなの思い出が
  くるくる、回る。
●暗峠のおもてなし…
  大阪から奈良への難所路、旅人を迎える峠の守り人たち。
●生と死の山、生駒山…
  古へ人が仰ぎ見た「生」と「死」の世界。
●生駒山の祈り…
  代々生駒山に暮らす夫婦。山に生きた先人たちへの手向け
  の花。
●石切劍箭神社、お百度参り…
  生駒山麓の名物女将の「おかげさん」。
●あの国もこの国も、ひとつながり…
  遠く祖国を離れ、今、生駒山でつながる母と息子の思い。

(番組サイトより)

今週の「金曜オトナイト」は、常連客だけの飲み屋さん!?

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7日の「大竹まことの金曜オトナイト」は、衝撃VTR特集。

これまでの放送分から反響の多かったもの、ベスト7を選んで再編集していました。

VTRを見ながらのトークでしたが、これが「死刑囚アート」や「薬物依存厚生施設」といった、なかなかヘビーなものばかり(笑)。

スタジオはゲストを招いておらず、レギュラーメンバー4人だけの出演でした。

雰囲気としては、たまたま常連客だけになった飲み屋さんみたいで(笑)、まあ、たまにはこれも悪くないか、と思ったり。

ちなみに、来週のゲストはミッツ・マングローブさんだそうです。





今週の「もえちゃん」

【気まぐれ写真館】 今週の「繁田(はんだ)美貴アナウンサー」

吾妻ひでお『ひみつのひでお日記』は、不思議な日記マンガ

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吾妻ひでお『ひみつのひでお日記』(角川書店)が出た。

『失踪日記』『アル中病棟』に続く新作だ。

吾妻さんの日常が、文章とマンガで構成されている。

「私のどーでもいい日常の日記、リアリズムなので退屈です」とは、
ご本人の弁。

確かに、食べた、読んだ、見た、描いたといった話が並んでいるが、退屈ではない。

自分自身や外界に対する、吾妻さんらしい“観察”が面白いからだ。

ほぼ全ページに載っている女子高生のイラストも、漫画家的観察眼のタマモノか(笑)。

締め切りのある仕事はプレッシャーになって、またまた心の病が発症してしまうので、全部断っているそうだ。

どうぞ、お大事に。

そして、お元気で。


今週の「読んで書評を書いた本」は次の通りです。

幸田真音 『スケープゴート』 中央公論新社 

神田憲行 『謎の進学校 麻布の教え』 集英社新書 

佐伯一麦 『とりどりの円を描く』 日本経済新聞出版社

小田嶋隆・岡田憲治 『「踊り場」日本論』 晶文社

渡邊博史 『生ける屍の結末~「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相』 創出版 

山田宏一・蓮實重彦 『トリュフォー 最後のインタビュー』 平凡社

* これらの書評は、
  発売中の『週刊新潮』(11月13日号)
  読書欄に掲載されています。

週刊新潮で、秋ドラマの「明暗」について解説

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発売中の「週刊新潮」最新号に、秋ドラマの明暗に関する記事が
掲載されました。

この中で、解説しています。


「綾瀬はるか」「深田恭子」の明暗分かれた 
秋の「視聴率最下層」
いい本が売れるとは限らない。しかし、売れた本はいい本である。出版界にはこんな言い伝えが存在する。が、果たしてテレビ界は――。ある番組はクオリティーを求め、またある番組はひたすらウケを狙う。数字と質から読み解く秋のテレビドラマ戦線。

今クールのテレビドラマには2つの傾向が見て取れるという。まず、

「視聴率が悪い番組ほど、玄人筋での評判がいいんですよね」(芸能記者)

実際、例えばNHKの『さよなら私』に対する上智大学の碓井広義教授(メディア論)の評価は、

「永作博美と石田ゆり子の人格が入れ替わるという映画の『転校生』を思わせる設定ですが、脚本を『最後から2番目の恋』の岡田惠和が担当し、ストーリーがしっかりしている。また2人の女優が、それぞれ『1人2役』を演じきっていて見事な『競演』。今クールのベストワンドラマです」

だが、第3話までの平均視聴率は4.77%と最下層に低迷。また、西島秀俊が公安の警察官を演じるTBSの『MOZU』も、

「映像の美しさが頭二つ三つ抜けている。西島と共演の真木よう子が格好いいし、香川照之も人間臭くていい」(ライターの吉田潮氏)

しかし、謎が謎を呼ぶ、作り込んだ展開が災いしたのか、第3話までの平均視聴率は6.63%と下位争いを強いられている。やはり、「いいドラマが売れるとは限らない」と言えそうだ。

16.13%対6.6%

そして、秋のドラマのもう一つの傾向は、

「映画『アナと雪の女王』の影響で、ダブルヒロイン、ダブルヒーローものが目立つことです」(前出記者)

事実、先の『さよなら私』がそうだし、深田恭子(32)と寺島しのぶが対照的な弁護士を演じるTBSの『女はそれを許さない』がダブルヒロイン、綾瀬はるか(29)を玉木宏と福士蒼太が奪い合う日テレの『きょうは会社休みます。』は、ダブルヒーローと言える。

これらのドラマの中で、評論家が揃って目を細めるのは『きょうは~』で、

「美人だけど少し天然、というのが綾瀬自身の魅力だと思いますが、30歳を目前にしながら男性経験がなく、男に言い寄られてドキドキする役柄が彼女にマッチしています」(碓井教授)

コラムニストの丸山タケシ氏も、

「綾瀬にぴったりのいじらしい役柄。女性が見ても嫌味を感じないでしょうし、眼鏡を掛けているキャラクターで、外した時に可愛らしさが一段と増します」

一方、『女は~』は、

「深田は弁護士に見えませんし、ほんわかした印象の彼女と、濡れ場も厭(いと)わない寺島の共演にも居心地の悪さを感じます」(碓井教授)

こちらは評価と数字が連動していて、『きょうは~』は第3話、『女は~』は第2話までの平均視聴率がそれぞれ16.13 %と6.6%。奇しくも同じホリプロ所属の綾瀬と深田の明暗が分かれた格好だ。

「いいドラマ」は振るわず、結局、綾瀬のキャラが数字を稼ぐ――。
長らく続くデフレ下で、ドラマもB級グルメに似た「軽さ」が受ける時代となったのだ。

(週刊新潮 2104.11.13号)

【気まぐれ写真館】 夕空に月

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