産経新聞で、矢口真理さんの「復帰」が記事になりました。
この中で解説しています。
不倫「矢口真里」超肉食系タレントに「復活」の目はあるか
…「ひどい」「取扱注意物件」「キャラ変更すれば」視聴者はこう見る
不倫騒動で芸能活動を休止していた元モーニング娘。のタレント、矢口真里さん(31)が10月、情報番組に生出演し、約1年ぶりに活動を再開した。カメラの前で謝罪を繰り返し、「新しい人生の第一歩」と再起の誓いを立てた矢口さんだが、復帰については視聴者の中でも厳しい見方が多いようだ。バッシングが続く“肉食系女子”に、復活の目はあるのか。
■「男好きイメージ残る」
矢口さんは昨年5月、週刊誌で不倫疑惑が報じられレギュラー番組を降板。同年10月に無期限活動休止を発表した。それから約1年となる今年10月23日に「情報ライブ ミヤネ屋」に生出演して芸能界に復帰。番組では「私事でお騒がせして申し訳ございませんでした」と謝罪した。
しかし不倫騒動については前夫との約束として多くは語らず、離婚は「すべて私が悪い」とだけ説明。不倫相手とされる元モデルの男性との交際を認める発言もあった。
当時の報道によると、矢口さんは元モデルの男性を自宅に連れ込み、その現場を前夫が目撃したとされる。この騒動を契機に、矢口さんの男性関係をめぐる噂も噴出。ネット上では矢口さんを女性タレントの“男性化”の象徴としてとらえる向きもある。
一連の騒動は注目を集め、芸能界やインターネット上でも物議を醸した。テレビの視聴者には、どんな反応があったのか。
東京都江東区の主婦(50)は「ひどいことをした」と不倫を批判。矢口さんが番組で、活動休止中に批判を受けるなどして「人間不信に陥った」と発言したことにも触れ、「それはあなたが原因でしょうと思った」と違和感を口にした。
千葉県船橋市の男性会社員(50)は、「これまでのような清楚(せいそ)系の仕事は無理でしょ」と断言。「自分から引退表明するのが一番よかったんじゃないか」=女性(75)=との声もあった。
モー娘。世代で千葉県白井市の男性会社員(27)も、「男好きというイメージは拭えない」とバッサリ。番組については、「周囲に迷惑をかけたというのを強調していたが、自分を犠牲にして謝罪する感じが、芸能界に戻りたいという思惑に見えた。もっと『私は何をしました』というのを潔く認めるべきだった」と語る。モー娘。での全盛期を知っているからといって「ひいき目にみることはない」と冷ややかだ。
■復帰応援の声も
エンターテインメント中心のオンラインニュース配信会社「ジェイ・キャスト」(東京都千代田区)は、矢口さんの復帰をインターネット上で報じた上で、「矢口真里さんの今後の活動、どうなると思う?」と題したアンケートを実施。アンケートでは、11月11日時点で「このまま消える」との回答が88・1%にのぼった。
続いて「『いじられ役』に徹して笑いをとる」が3・6%▽「今までのように明るいキャラクターで活躍」が2・9%▽「不倫騒動を逆手にとって小悪魔キャラに転身」が2・8%-などとなった。世間の予想は厳しい。
ただ、復帰後どうなると思うかは別としても、復帰そのものを応援する声もある。「いい印象はない」という一方で、「生活もあるし復帰しないと仕方ないのでは」と祖母目線で語ったのは兵庫県明石市の無職の女性(73)。「こういう問題は、男性がするのに比べて女性がしたときの方が風当たりが強い。そういう意味では少しかわいそうかも」とも話した。
さいたま市のパート従業員の女性(50)も、「問題は個人的には良くないと思うけど、復帰するならあたたかく見守る。今を乗り越えて大人になってほしい」と期待した。
■ハロプロファンは親身に
ちなみにアイドル好きな男性陣はどうみるのか。東京・秋葉原で聞いてみた。
文京区からAKBグループのグッズ専門店に来ていた男性(24)は、復帰の是非は「どちらでもいい」と一言。同じくAKBファンの埼玉県の男性(41)も、「矢口さんのファンじゃないからあまりどちらとも思わない。アイドルに彼氏がいるならそれはそれで…」。夢と現実は割り切るらしい。そして矢口さんも元アイドルとはいえ、グループが違えば関心は低いようだ。
一方、モーニング娘。同様、つんく♂さんがプローデュースするハロー!プロジェクトの「℃‐ute」(キュート)ファンで、新宿区に住む男性会社員(45)は、自分のことのように感想を述べる。「学生時代から芸能活動に打ち込んでいるから、きっと就職も難しいと思う。賛否両論あると思うけど、離れる人は離れるし、ついて行く人はついていくと割り切って活動するしかない」。
不倫には否定的だが、アイドルの恋愛については「女性の一番いいときに恋愛をしないのも不健全。矢口さんもどこかで『元モー娘。』という立場に線引きしたかったのかもしれない」と思いやる。ただ番組については「何が言いたいかよくわからなかった」と不満げだ。元モデルとの同性宣言に触れ、「結局か、という感じ。矢口さんは女性ファンも多い。あまり幸せだと女性人気は落ちるのでは」と推測した。
■テレビ的には「取扱注意物件」
専門家の分析はどうか。元テレビプロデューサーで上智大の碓井広義教授(メディア論)は、復帰時について「質問が予測できない普通の会見ではなく、番組に出演して話をするという、守られながらの露出だった」と指摘。「本来説明が必要な不倫騒動の真相は話さないのに、都合のいいことだけを話す。そのことに対する疑問符は残った。人間不信という発言も、それは前夫が言うことで、自分の立場がわかっていないと視聴者には映ったはずだ」と解説する。
今後の活動についても厳しい分析。「彼女は『取扱注意物件』になった。企業は特に主婦層に与えるイメージを大事にする。女性が受け入れにくい騒動を起こした矢口さんを、あえて自社がスポンサーの番組やCMに出てほしいとは思わないだろう」。
碓井教授は、ほとぼりが冷めてもこれまでのキャラクターで活動するのは難しいとの見方。「矢口さんは、欲望に忠実であるという面で肉食女子を体現している。ただ今回の不倫騒動は世間の肉食女子からしても、『ああいう風にはなりたくないよね』といわれてしまうような事例。これまでの路線を捨て、ちょっと汚れ系の肉食女子というキャラ設定であれば、深夜帯などで需要はあるかもしれない」と話している。
(産経新聞 2014.11.24)