Quantcast
Channel: 碓井広義ブログ
Viewing all 5565 articles
Browse latest View live

書評本: 高杉 良『小説 創業社長死す』ほか

$
0
0



あの大塚家具の「おわびセール」に1万人が殺到しているそうで・・・。

「お家騒動」は炎上商法だったのではないか、という噂も消えていません。

なんだかなあ、の感がありますね。


週刊新潮での書評は、高杉良さんの“モデルあり”の経済小説などを取り上げました。


高杉 良 『小説 創業社長死す』
角川書店 1728円

創業者で会長の父親。それを排除しようとしたのは社長である娘。実際に大手家具販売会社で展開された泥沼の経営権争いは、同族会社の持つ危うい側面を見せつけた。

経済小説の名手による新作の舞台は食品会社だ。平成元年、60歳の小林貢太郎は大手食品総合メーカー、東邦食品工業の創業社長として君臨していた。当面の課題はアメリカにおけるカップ麺「コバチャン」の製造・販売であり、その責任者として誰を送り込むかだった。それは次期社長人事とも密接に関係していたが、最終的に小林が最も信頼する専務の深井が赴くことになる。

4年後、深井はアメリカでの成果を携えて帰国。だが、社長ではなく会長のポストに就く。社長の椅子に座ったのは筒井だ。本来その器とは言えない人物だが、小林の妻の強い後押しがあった。社長選びという重要事項で、なぜ小林は妻の影響を受けるのか。そこには、長年にわたる“もう一つの家庭”の存在があった。

平成17年、相談役だった小林が、くも膜下出血で急逝する。これを機に深井会長と筒井社長の溝は深まり、やがて筒井の独断専行が始まる。深井をはじめ次々と邪魔者を排除し、経営の実権を握るのだ。しかし私欲が透けて見える言動によって、社内の活力は低下していく・・・。

優れた経済小説の面白さは、外部からはうかがい知れない企業や組織の実態をリアルに感じさせてくれる点にある。ましてや本書は明らかにモデル小説だ。カップ麺という商品をめぐってライバル関係にある東邦食品も大手の日華食品も、モデルの社名がすぐ思い浮かぶ。著者は実在の会社や人物たちを踏まえつつ、想像力を駆使してヒリヒリするような人間ドラマを展開していく。

創業社長の為すべきことのひとつが後継者の育成だ。自らが生んで育てた会社であっても永遠には携われない。本書は「会社は誰のものか」という問いも突きつけている。


春日太一 『役者は一日にしてならず』
小学館 1620円

平幹二朗、松方弘樹など16人の俳優が、自らの軌跡と演技について語るインタビュー集だ。「台本を読む前に役柄の周辺を調べます」という夏八木勲。「役は『作る』ものではなく『なる』もの」と蟹江敬三。常に強烈な存在感を示した名優2人も今は亡い。


新津きよみ 『彼女の遺言』
ハルキ文庫 691円

亡くなった親友から届いた遺品は、意外や梅酢だった。ただし、この梅酢には意識が過去へと戻れる不思議な力があった。タイムスリップによって過去の出来事に関与した場合、未来は変えられるのか。このタイムパラドックスに挑んだ、書き下ろし長編サスペンス。


鎌田 彗 『反国家のちから』
七つ森書館 1944円

現地を見て、まるで「侵略戦争」のようだと著者は言う。沖縄に対する安倍内閣のふるまいのことだ。原発再稼働も同様で、福島のあり様を踏まえた判断とはとても思えない。すべては経済優先の結果だ。新聞やテレビが報じない、この国の現状と病根を再認識できる。

(週刊新潮 2015.04.16号)


読売新聞で、自民党「NHK・テレビ朝日聴取」についてコメント

$
0
0



17日に、自民党による、NHKとテレビ朝日からの聴取が行われました。

その行為自体が、十分、政治圧力だと思います。

この件について、読売新聞の取材を受けました。


NHKとテレ朝聴取
与党に慎重対応求める声
識者「TVも自浄作用必要」
自民党の情報通信戦略調査会(川崎二郎会長)は17日、NHKとテレビ朝日の報道番組の内容を巡り、両局幹部から意見聴取を行った。川崎会長は、メディアへの圧力には当たらないとしたが、識者からは「与党には、より慎重な対応が求められる」などの声が上がっている。

意見聴取の対象となったのは、やらせ疑惑が浮上したNHK「クローズアップ現代」と、コメンテーターの古賀茂明氏が生放送中にニュースから逸脱した発言をしたテレ朝「報道ステーション」の2番組。NHKの堂元光副会長と、テレ朝の福田俊男専務が出席した。

冒頭、川崎会長は「真実が曲げられた放送がされた疑いがある」とあいさつ。その後、調査会は非公開で両局幹部から事情を聴いた。

川崎会長は会議後、「(この日は)事実関係の説明を受けただけ」と説明。来週にも同調査会内に小委員会を設置し、議論することを明らかにした。

テレ朝の福田専務は「当日のいきさつ、コメンテーターの位置づけなどを説明した。誤解を生じているかもしれないので、いい機会ととらえて出席した」と話し、NHK広報部は「4月9日に公表した中間報告の内容を説明した」とコメントした。

この日の意見聴取について、碓井広義・上智大教授(メディア論)は「与党による意見聴取は『我々は黙って見ていない』という圧力に受け取られ、その結果、メディア側が与党に関する報道を自主規制する可能性もある。報道の自由は守られるべきで、圧力は許されない」と批判。一方で、「報道機関も『うそが混じっている』と後ろ指を指されないよう、自浄作用を示す必要がある」と話す。

服部孝章・元立教大教授(メディア法)は「自民党が放送局の幹部を呼び出すこと自体が圧力と受け取られる。与党にはより慎重な対応が求められる」と述べる一方で、1993年にテレビ朝日の報道局長(当時)が「総選挙で非自民の連立政権を成立させる手助けとなるような報道をした」などと発言して国会で証人喚問を受けたケースなどを踏まえ、「テレビ局の側が過去の教訓を生かし切れていない」とも語った。

(読売新聞 2015.04.18)

週刊新潮で、『おかあさんの木』鈴木京香さんについてコメント

$
0
0


発売中の「週刊新潮」最新号で、映画『おかあさんの木』で主演を務める鈴木京香さんについてコメントしています。


出征兵士の母「鈴木京香」が一皮剥けた!
女優の鈴木京香といえば、来月には47歳になるのだが、モデル出身だけにスタイルも折り紙付き。男の噂も数々あれど、いまだ独身を貫いている。それが、いきなり7人の子持ちに――。

「もちろん映画の話ですけどね。東映が戦後70年記念作品と銘打ち、6月6日より公開する『おかあさんの木』のおかあさんを、同世代ではもはやトップ女優の鈴木が演じているのです」と業界誌記者。

作品名に思い当たる人は50代以下だろうか。小学5年の国語の教科書に40年前から使われていた、児童文学作家・大川悦生の『お母さんの木』(教科書での表記)が原作。7人の息子たちが戦場に向かうたびに桐の木を植え、7本の桐に語りかけながら、ひたすら息子たちの無事を祈り、帰りを待ち続ける、いわば岸壁の母。

「東映が“号泣ロードショー”と宣伝するほどですから、出来もいいんでしょう。そして今年は戦後70年ということで、時期はズレますが、松竹は『日本のいちばん長い日』(主演・役所広司)、東宝は日本のシンドラーこと『杉原千畝 スギハラチウネ』(主演・唐沢寿明)を公開する。力も入る」(同)

だが、独身の鈴木京香が、7男の母を演じきれたのか。

「確かに彼女には母親のイメージはない。それに交際中といわれる長谷川博己と出会ったNHKドラマ『セカンドバージン』でも、脱ぐ脱ぐといわれつつも脱がない、なにをやってもギリギリの所で自分を守ってしまうイメージが強いんです」

とは上智大学の碓井広義教授(メディア論)だ。

「ただし、朝ドラ『君の名は』の真知子を演じたように、彼女はあの時代が似合うし、女性を敵に回していない。さらに東日本大震災の復興支援ソング『花は咲く』で存在感を再認識しました。東北出身で、痛みをもった人を支える佇まい、雰囲気が表れていて、母の強さを演じられそう。いつまでもいい女ではいられないから、これがステップとなって、一皮剥けるかも」(同)

一肌脱ぐのも今のうち。

(週刊新潮 2015年4月23日号)

4月21日、「民放の日」にテレビの“原点”を考える

$
0
0



ビジネスジャーナルに連載しているメディア時評、碓井広義「ひとことでは言えない」。

今日(4月21日)は「民放の日」。

テレビの“原点”について考えてみました。


かつてのテレビは、なぜ面白かったのか
 “本物”の番組は
とてつもない力を持っている!
今から30年前のことだ。当時、番組制作者だった私は、取材で広島県の尾道市にいた。朝から歩き回り、遅い昼食をとるため、一軒の食堂に入った。老夫婦がやっている店で、時間がピークを過ぎていたこともあり、客は私ひとりだった。定食を注文して待っていると、おばあさんが「いつも見ているドラマが始まる」と言って、神棚のような位置に置かれたテレビのスイッチを入れた。

ところが、画面に映ったのは見慣れたドラマではなく、まったくの別番組だった。おばあさんはチャンネルを間違えたと思ったらしく、大急ぎでカチャカチャとリモコンを操作した。ところが、どの局も同じ番組しか映らない。慌てたおばあさんは、厨房のおじいさんを呼んで助けを求めた。

その時、すぐに説明してもよかったのだ。今日、つまり4月21日が、ラジオ16社に民放初の予備免許が与えられた、1951年4月21日を記念する「放送広告の日」(現在は「民放の日」)であること。毎年この日の、この時間に、日本中のテレビ局が一斉に同じ特番を流すこと。つくっているのは私が所属していた制作会社、テレビマンユニオンで、自分がディレクターを務めているのだと。だが、結局は言わなかった。

●ローカルのユニークな番組たち

85年4月21日、午後4時から5時まで、全民放ぶち抜きで放送されていたのは、放送広告の日特別番組『民放おもしろ物語』である。日本民間放送連盟(民放連)の番組だった。

取材などで全国各地を歩いていると、その地方でしか見られないユニークなローカル番組に遭遇できるため、宿泊先でそれらの番組を見ることを楽しみにしていた。同時に、一体どんな人たちが、どんなふうにつくっているのか、ずっと気になってもいた。それが企画として実現したのだ。北海道、福井、大阪など縦断ロケを行い、それぞれの現場に密着した。

『いやはやなんとも金曜日』(福井テレビ)のプロデューサーは、東京からやって来る司会者・高田純次さんを「経費節約だ」と言って、毎週空港まで自分の車で送り迎えしていた。また、「予算はないけれど、魚は豊富」と豪快に笑い、反省会と称する番組終了後の自前の飲み会は、毎回明け方まで続いた。生放送の自社制作バラエティはハプニングの連続で、見ているほうも冷や汗をかくが、目が離せないほど面白かった。

また『夜はクネクネ』(大阪・毎日放送)の制作チームは、街で偶然出会った素人にカメラを向け、そのまま自宅までお邪魔したりしていた。収録の夜は毎回、街の中を複数のカメラマンや照明用のバッテリーを背負った技術スタッフたちが練り歩く。ちょっとした大阪名物だった。

素人と話をするのは、角淳一アナウンサーとタレントの原田伸郎さん。もちろん台本もなく、すべての展開はその場の流れ次第だ。ロケも何時に終わるのか、皆目わからなかい。そんな制作のプロセスも番組の中に取り込んでいく手法は、まさにドキュメント・バラエティーだった。

●本物をつくる

尾道の食堂では、制作者たちの奮闘ぶりがテレビから流れていた。しばらくは当惑していた店主夫妻も、途中から楽しそうに視聴している。

今この瞬間、全国のテレビ局で放送されているはずの同じ番組を、自分も旅先で見ず知らずの人たちと一緒に見ていることの不思議。「つながり」や「共有」といった大仰な話ではないが、テレビが持つ何かとてつもない力に触れた体験だった。

あれから30年。社会もメディアも大きく変化した。もちろんテレビも例外ではない。しかし、どんなに時代が変わっても、人の心が激変したとは思えない。何に笑い、何に泣き、何に感動するのか。その基本的な部分は崩れていないのではないか。目指すは、偽物ではなく本物をつくること。表層ではなく本質を伝えること。テレビだからこそ可能なトライの中に、このメディアの明日があるはずだ。

(ビジネスジャーナル 2015.04.21)

木村拓哉がキムタクを封印して挑む「アイムホーム」

$
0
0



日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、木村拓哉主演「アイムホーム」(テレビ朝日系)について書きました。


「アイムホーム」テレビ朝日系
木村拓哉がキムタクを封印して
誠実に演じている
結論から先に言えば、これはいわゆる“キムタク・ドラマ”ではない。

脚本も演出も脇役も、ひたすらキムタクをカッコよく見せることだけに奉仕するのがキムタク・ドラマなら、今回は違う。ここにいるのは“キムタク”ではなく、一人の俳優としての木村拓哉だ。

事故で過去5年の記憶を失った家路久(木村)。なぜか妻(上戸彩)や息子の顔が白い仮面に見えてしまう。彼らへの愛情にも確信がもてない。その一方で、元妻(水野美紀)と娘に強い未練をもつ自分に戸惑っている。

原作は石坂啓の名作漫画で、仮面が邪魔して家族の感情が読み取れないというアイデアが秀逸だ。その不気味さと怖さはドラマで倍化しており、見る側を家路に感情移入させる装置にもなっている。

自分は元々家庭や職場でどんな人間だったのか。なぜ結婚し、離婚し、新たな家族を持ったのか。知りたい。でも、知るのが怖い。そんな不安定な立場と複雑な心境に陥ったフツーの男を、木村拓哉がキムタクを封印して誠実に演じているのが、このドラマなのだ。

もちろん主演は木村だが、いつものような悪目立ちはない。何より、夫であり父でもあるという実年齢相応の役柄に挑戦し、きちんと造形していることを評価したい。

脚本は『医龍』(フジテレビ系)や『ハゲタカ』(NHK)で知られる林宏司。大人が見ていい1本だ。

(日刊ゲンダイ 2015.04.22)

週プレで、張本勲氏「カズ引退勧告」についてコメント

$
0
0



発売中の「週刊プレイボーイ」最新号で、張本勲氏のTBS「サンデーモーニング」における、三浦知良選手に関する発言について、コメントしています。


カズに“引退勧告”で炎上!
張本勲氏にテレビ界から
まさかの「あっぱれ!」!?
またしても炎上した。

4月12日に放送された『サンデーモーニング』(TBS系)でのこと。1週間のスポーツを振り返り、野球評論家の張本勲氏(74歳)が、「あっぱれ!」もしくは「喝!」と評論するコーナー中で、Jリーグ最年長ゴールを決めたカズ(三浦知良)に対し、「ファンには悪いけどね、もうお辞めなさい。(J2は)野球でいえば二軍。頑張ってもそんなに話題性がないですから。喝だ!」と“引退勧告”をしたのだ。

これに対し、サッカーファンは猛反発。ネットを中心に怒りの声が上がった。

「張本さんは今から3年前にイチロー(当時ヤンキース)にも『お金はしこたま残っているだろうし、もう辞めてもらいたいね』って喝を入れているんです。この時は同じ野球界のことだったからか、そこまで炎上はしませんでした」(TVウオッチャー)

こうした『サンモニ』における張本氏の暴言(?)を挙げればキリはないが、批判が集まるのは番組の構成にも理由があるという。

上智大学文学部新聞学科の碓井広義(うすいひろよし)教授(メディア論)が分析する。

「張本さんにハッキリと賛否をジャッジさせるので曖昧(あいまい)なコメントができないんです。逃げ道がない分、どうしても張本さんが矢面に立たされてしまう。ただし、今回の件に関しては、『あっぱれ!』とすべきだった。ご意見番として出演しているのならば、どんな競技であっても冷静に判断してもらいたい」

通常、これだけの騒動になると、番組降板という話も出てきたりするものだが…。

「それはないでしょう。『サンモニ』のメインMCを務める関口宏さんは、『わくわく動物ランド』や『関口宏の東京フレンドパーク』など高視聴率番組を長年支えてきたTBSの功労者。上層部とも親しく、番組におけるキャスティングなどは関口さんにお伺いを立てるようになっているんです。

2010年にも張本さんの『喝!』をめぐり、ジャーナリストの江川紹子さんと揉(も)めたことがあったんですが、その時、関口さんは張本さんサイドについたという話。結果、江川さんは番組から降板を余儀なくされました」(TBS関係者)

何かとお騒がせな張本氏だが、別の民放局の局員からは意外な声も。

「コンプライアンスがうるさくなった今のご時世、保守的な番組作りが基本になってしまった。各局の情報番組を見ると、ありきたりな発言しかしない専門家やお笑い芸人がコメンテーターとして起用されていますが、あれは余計なトラブルを招かないようにするため。張本さんのような、何を言うかわからないご意見番がいると番組が締まっていいんですよね」

ただ、ひと昔前は、占い師の細木数子や野村沙知代といった歯に衣(きぬ)着せぬご意見番がテレビ業界の第一線で活躍していたが…。

「放送後に視聴者からクレームが入ることも多く、今は積極的にキャスティングできないのが実情。張本さんに関しても、出演者と視聴者の年齢層が高い『サンモニ』だからこそ生きるのであって、やっぱり、あの番組以外ではただの暴走老人になりかねない。ウチは怖くて使えません(苦笑)」(前出・民放局員)

(週刊プレイボーイ 2015.05.04号)

サンデー毎日で、NHK大河「花燃ゆ」について解説

$
0
0



発売中の「サンデー毎日」最新号が、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」に関する記事を掲載しました。

この中で、解説しています。

記事タイトル:
視聴率ひとケタ・・
NHK大河「花燃ゆ」の崖っぷち

・4月12日放送のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が視聴率10%を切った。

・低迷の原因はどこにあるのか。

・12日は統一選挙があり、放送時間の変更が影響したとも言える。

・しかし、これまでも選挙や五輪があっても、大河がここまで数字を落とすことはなかった。

・「花燃ゆ」はイケメン俳優などキャストも豪華で、各回のストーリーも悪くないが、なぜ?

上智大文学部の碓井広義教授(メディア論)が指摘する。

「歴史上の主要人物ではない文を、主人公に据えた物語であることが、そもそも失敗です。大河ドラマは、歴史のダイナミズムを体現する人物を描く“動”の物語が基本。思想家の松陰はぎりぎりセーフだとしても、文はあくまでも家族であり、歴史に直接コミットしたわけではありません」

・・・・記事は続けて、従来のファンが離れ、新たな視聴者も開拓できていない現状に言及。

・「龍馬伝」の福山雅治の起用の噂が流れた。

・途中打ち切り説まで出ている。

そして、記事の最後は「まさに崖っぷちである」と結ばれています。

(サンデー毎日 2015.04.26号)


・・・・大丈夫か?大河。

【気まぐれ写真館】 札幌 2015.04.24


【気まぐれ写真館】 HTB「イチオシ!」 2015.04.24

$
0
0
村上亜希子さん、オクラホマ河野さんと

週刊朝日で、「春ドラマ」についてコメント

$
0
0



発売中の「週刊朝日」最新号が、春ドラマに関して全4ページの特集記事を掲載しました。

この中の何本かについて、コメントしています。

以下は、私の評価部分ですので、記事全体は、ぜひ本誌をご覧ください。


記事タイトル:
春ドラマ徹底解剖!「心の闇と闘う男たち」

「アイムホーム」テレビ朝日

上智大の碓井広義教授(メディア論)も、今期一番見続けたい作品だと評価する。

「ただカッコイイだけではなく、年齢に見合った役でハマっているなと思いました。石坂啓氏による原作の漫画は軽い話ではないので、ドラマ化したら暗くて重いのではないかと心配でしたが、適度にユーモアが入っていて楽しめます」


「医師たちの恋愛事情」フジテレビ

「石田ゆり子さんのファンなので私は見続けますが、既視感があふれている。恋愛するのは自由ですが、オペ室で見つめられても困ってしまう。しっかり仕事をして!と思いますね」(碓井教授)

斉藤工を魅せるためのプロモーションドラマと言っても過言ではないほど、斉藤工にやって欲しいことを詰め込んだ仕上がりだ。


「三匹のおっさん」テレビ東京

有川浩原作で、北大路欣也、泉谷しげる、志賀廉太郎の三人が繰り広げる痛快コメディーの続編。

「テレ東の独自路線は素晴らしい。ありそうだが実は作られていない作品で、中高年に愛好されたために、続編に繋がった。今回も新たな“奇跡”が期待できそうです」(碓井教授)

(週刊朝日 2015.05.01号)

【気まぐれ写真館】 札幌の朝 2015.04.25

【気まぐれ写真館】 HTB「イチオシ!モーニング」 2015.04.25

$
0
0


MCの木村愛里さん、依田英将アナ

五十幡祐介アナ、野球解説の岩本勉さん

【気まぐれ写真館】 北海道千歳市「柳ばし」、いつもの席で

週刊新潮で、仏「痩せすぎモデル禁止法」をめぐってコメント

$
0
0


フランス「痩せすぎモデル禁止法」! 
日本でアウトはこの有名モデル
フランスで「痩せすぎモデル禁止法」が可決された。美のお手本が不健康に痩せていてはダメだというのだが、翻ってニッポン。フランス式に取り締まれば、このモデルも、あのモデルも引っかかるようで――。

美しくなりたい。それは古今東西変わらぬ女性の願いだろう。若い女性がきれいなモデルに憧れるのは、もっともな話だが、そこに待ったをかけたのがフランスだった。

「この国では痩身のモデルに憧れた若い女性が拒食症になるケースが多い。そこで、BMI18未満の痩せすぎモデルを雇用した事務所に、7万5000ユーロ(980万円)以下の罰金か、6カ月以下の禁固刑を科すという法案が、下院社会問題委員会で可決。今月中に下院を通過しそうです」(パリ在住ジャーナリスト)

ちなみにBMIとは、体重を身長の2乗で割って算出する体格指数で、日本人の平均は22。18未満云々なんて、メタボに苦しんでいる諸兄には縁遠い話に聞こえるかもしれないが、そんなことはないという。

「日本人の摂取カロリー量は近ごろ、戦後間もなくの水準にまで戻ってきています。ダイエットブームが背景にあると思われ、女性はBMI18・5以下の“痩せ”に分類される人が全体の20%にのぼるとも言われる。日本女性は過度に痩せているのです」

医師で医療ジャーナリストの森田豊氏はそう語るが、では、痩せすぎるとどんな影響が生じるのか。

「特に女性は、カルシウム不足で骨粗鬆症になったり、鉄分が足りずに貧血になったりする。視床下部に悪影響をおよぼし、生理が止り、不妊症になってしまうこともある。若い女性たちが痩せすぎの危険性を認識しないのは非常に問題です。40代でBMIが18以下の人は一番寿命が短い、というデータもあるのです」

■痩せた体型の“一神教”

若い女性が危険な「痩せすぎ」を志す背景に、「“痩せ”が美と同義とされる現状がある」と森田氏は指摘するが、芸能ジャーナリストの平林雄一氏も言う。

「痩せ=キレイでかわいい、という考え方は、日本の芸能界にも浸透し、一般女性の痩せ志向にも影響を与えています。現に、女性が選ぶ“なりたい顔”ナンバーワンの北川景子もすごく細身。今や女性の間で“巨乳”や“グラマー”はデブと同義。昔はグラマラスな体型で売っていた優香にしても、今じゃスタイルの良さをウリにしています」

そこで、メディアに頻出するモデルや女優のBMIを計算してみると、いやはや、若い女性が真似しては危険な数値がズラリ並ぶのだ。一例を挙げれば、15未満が河北麻友子(23)、桐谷美玲(25)、あびる優(28)。16未満が鈴木えみ(29)、坂口杏里(24)、菜々緒(26)、17未満が戸田恵梨香(26)、高橋みなみ(24)。そして18未満が蛯原友里(35)、水原希子(24)、道端アンジェリカ(29)、藤井リナ(30)……。

「美しさにはいろんな形があっていいし、多様性があってしかるべきなのに、メディアの影響によって、痩せた体型こそ美しいという“一神教”のような状態になってしまっているのが問題だと思います」

そう語るのは、上智大学の碓井広義教授(メディア論)。

上に挙げたような女性たちを若い女性が教祖のように仰ぐかぎり、日本女性の罹患率は上がり、少子化もさらに進むってこと?

(週刊新潮 2015.04.23号)

日刊ゲンダイで、フジテレビ「グッディ!」についてコメント

$
0
0



フジ「グッディ!」惨敗は
安藤優子の“昼の場違い感”が原因か
情報番組の改編で注目はフジだ。夕方の顔だった安藤優子キャスターを昼に回して裏番組の宮根誠司にぶつける一方で、夕方のメーンに伊藤利尋アナウンサーを起用。背水の陣で臨んだ。

もっともアテは完全に外れた。宮根の「情報ライブ ミヤネ屋」は2ケタの視聴率を記録するなど相変わらず好調だが、安藤の「直撃LIVE グッディ!」は視聴率1%(!)台も記録。似ているのは、番組のタイトルだけである。

上智大教授の碓井広義氏(メディア論)は、「宮根に負けないぐらい名前があってメーンを張れるキャスターということで、安藤を持ってきたのでしょうが、完全に場違い。主婦たちの午後に付き合うつもりはみじんもなく、“私は私、ついてきたいならどうぞ”という態度が透けて見えます。高橋克実の役割も曖昧」と言う。

放送ジャーナリストの小田桐誠氏も、「高橋は慣れない仕事への不安が画面からにじみ出ています。1週目の金曜日に、『1週間経ちましたが僕はどうだったんでしょう』と自虐的なコメントをしていましたが、これに安藤が『よく出来ました』と返していた。まるで先生と生徒。見ていて気持ちいいものではなかった」とバッサリだ。

「上西小百合議員を直撃し、『なんじゃ、こらー』と因縁をつけるガラの悪い秘書の映像を放送していたので、“さすが直撃LIVE”と思ったら、関西テレビのニュース映像を使い回しているだけだった。がっかりです」(放送ライター・堀江南氏)

昼の数字が悪ければ、次にバトンを受け取る「みんなのニュース」もつらい。

前出の碓井広義氏は、「カジュアルな報道番組を目指しながら、津田大介や江上剛など、話を聞く価値のありそうなコメンテーターをそろえて好印象」と言うが、ほかにいっている視聴者をグイッと引っ張れるほどの力を発揮できてはいない。

また、「伊藤アナは現場経験がないため、コメントに説得力がない」(小田桐誠氏=前出)との指摘もある。苦戦は続きそうだ。

(日刊ゲンダイ 2015.04.26)


日刊ゲンダイで、TBS「ビビット」&「ゴゴスマ」についてコメント

$
0
0



TBSも迷走中…
生活者目線で語れない国分太一に厳しい声
春の新番組はフジテレビの惨敗ばかりが注目されているが、TBSも迷走している。TOKIOの国分太一(40)と女優の真矢ミキ(51)がMCを務める情報バラエティー番組「白熱ライブ ビビット」は、2週目で早くもテコ入れ。インデックスを分かりやすくしたりするなど、ドタバタと修正し始めている。

視聴率低迷の理由について、上智大教授の碓井広義氏(メディア論)はこう指摘する。

「おそらくTBSは『あさイチ』(NHK総合)の路線を狙っているのでしょうが、同じジャニーズでも、井ノ原快彦と国分太一では全然違う。井ノ原は結婚し子供もいます。夫であり父でもあり、視聴者と同じ生活者という素顔も持っている。国分にはそれがありません。生活者目線で語れないし、中年のアイドルがいるというだけ。あさイチの有働アナのような役割をこなす人もいません。宝塚出身女優の真矢ミキに、情報番組でしっかり者のお姉さんをやらせるのは気の毒」

昼の時間帯になると、さらにわけが分からなくなる。宮根、安藤にぶつけているのは、名古屋のCBCが制作する情報ワイド「ゴゴスマ」だ。

碓井広義氏は、「ただただ驚きました。MBS(大阪)の『ちちんぷいぷい』をぶつけるというのなら、まだ分かります。あの番組は社会全般のことを取り上げている。なぜ、名古屋の番組なのか。地方出張でテレビをつけたときのような感覚にさせられます。つまり、全国放送のレベルに達していないのです。いっそ日替わりで、月曜日は大阪、火曜日は福岡……と地方局をぐるぐる回してはどうか」と手厳しい。

いずれも、さっそく打ち切り説がささやかれている。TBSの悩みも深い。

(日刊ゲンダイ 2015.04.27)


日刊ゲンダイで、各局の「春ドラマ」についてコメント

$
0
0



春ドラマ辛口採点
キムタク「アイムホーム」に識者の評価二分
4月スタートの春のドラマは、元祖視聴率男・木村拓哉(42)と旬の演技派俳優・堺雅人(41)の同世代対決が話題だ。識者の評価は――?

「Dr倫太郎」(日本テレビ系)は、「半沢直樹」でブレークした堺雅人(41)が精神科医を演じる異色の医療ドラマ。 医者モノは腐るほどあるが、心の病をモチーフにするのは珍しい。

作家の吉川潮氏は、「堺雅人の包み込むような雰囲気やしゃべり方は、心が病んでいたらこういう医者に診てもらいたいと思わせる。 ドラマは社会の理想像を求めるものだが、それを表現できるのが堺雅人という俳優の実力」とベタ褒め。

作家の麻生千晶氏も、「心の病を通して時代の不安な空気感を描こうというスタッフの意欲は評価したい」と合格点を与える。

一方、木村拓哉が記憶を失ったエリートサラリーマンを演じる「アイムホーム」(テレビ朝日系)はどうか。

石坂啓の同名マンガが原作で、上戸彩演じる妻と子の顔が仮面に見えるというサスペンス的な物語。

キムタクは初の父親役を演じているが、「キムタク自身がその役柄に戸惑っているように見える」と言うのは、 TVウオッチャーの石橋さや夏氏だ。

「エリート社員なのに朝ごはんをしっかり作るなんて、ちょっとあり得ない。昔のキムタクならそういう不自然な役でも力業でやってのけたが、もうマジックはきかなくなったのかも。実生活では父親なんだから演技の引き出しはあるはず。ちまたの“キムタク像”に自身も振り回されているのかもしれませんね」

しかし、初回の視聴率は平均16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、倫太郎の13.9%に差をつけた。麻生千晶氏が「きっちり数字をとれるのは彼のオーラのたまもの」と言えば、上智大教授の碓井広義氏(メディア論)も、「いい意味で裏切られた。いつものキムタクではなく、ちゃんと家路久という役を演じている。ドラマの出来も倫太郎といい勝負」と絶賛。見てみる価値はありそうだ。

両雄に割り込まんとするのが元AKB48のセンター大島優子。「ヤメゴク」(TBS系)で、暴力団をやめたいヤクザからの電話、通称“足抜けコール”を受ける女刑事を演じているが、これがすこぶる好評なのだ。

「エキセントリックな女刑事という役柄がハマっている」(吉川潮氏)

「普通の顔ではあるが、それがかえって刑事という役柄にリアリティーを与えている」(麻生千晶氏)

演出は「SPEC」など独特の世界観で知られる堤幸彦。このドラマをきっかけに、元アイドルから一皮むけるか?


■フジ「心がポキッとね」の山口智子に酷評

ドラマでも迷走しているのがフジだ。

自ら“男壇蜜”と自嘲気味に名乗る斎藤工主演の「医師たちの恋愛事情」は、「熱血で一本気に正義を振り回す絵に描いたようなチープな役柄。裏があって、ちょっとずる賢い彼の持ち味が全く出ていない」(石橋さや夏氏)、「女子の妄想を実現するためのドラマ」(放送ライターの堀江南氏)とケチョンケチョン。

意外なのは、小泉今日子主演でヒットした「最後から二番目の恋」の脚本家・演出家のコンビで挑んだ「心がポキッとね」の不調。阿部サダヲ、藤木直人、山口智子、水原希子らが演じる“ちょっと病んだ男女4人”が織り成すラブコメディーという触れ込みだが、「山口智子が悪い意味で目立ってる。制作側の意図かもしれないが、ロンバケの頃とまったく演技が変わっていない」(石橋さや夏氏)、「いい年してチャラチャラした演技でみっともない。そういう使われ方を恥ずかしいと思わないところが致命的」(麻生千晶氏)。

同じフジテレビでも「ようこそ、わが家へ」は評価が高い。

「池井戸潤原作。家族を舞台にしたサスペンスをしっかり描いている。主演の嵐・相葉雅紀のとぼけた男の役がはまっているし、共演の沢尻エリカも悪くない」(碓井広義氏)

「今春のドラマの共通テーマである“社会不安”を描いている。父親役の寺尾聰、妹役の有村架純もいい」(麻生千晶氏)

ジャニーズの山下智久主演の「アルジャーノンに花束を」は、「脚本監修が野島伸司で、いしだ壱成や河相我聞など野島作品の常連だった俳優もキャスティング。お得意の暗さ、人間関係の陰湿さが盛り込まれているが、ストーリーがご都合主義」(堀江南氏)。

オヤジ世代におすすめは、横山秀夫原作の刑事ドラマ「64(ロクヨン)」(NHK総合)。

「今クールでナンバーワンの作品。原作は横山秀夫で、演出はハゲタカやあまちゃんの井上剛、音楽もあまちゃんの大友良英。軍人のような独特の存在感を持つピエール瀧も持ち味を出している。NHKが本気になるとここまでやれるんだという本格的な映像で、ぐいぐい引き込まれる」(放送ライターの八雲翠氏)

せっかくの貴重な時間。くだらないドラマでロスしたくないものだ。

(日刊ゲンダイ 2015.04.27)

堺雅人の座長芝居を楽しむ「Dr.倫太郎」

$
0
0



日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、堺雅人主演「Dr.倫太郎」について書きました。


日本テレビ系「Dr.倫太郎」
「半沢直樹」とも「リーガルハイ」とも違う
堺雅人の座長芝居
日野倫太郎(堺雅人)は優秀な精神科医だ。社内いじめに遭っていたOLを救い、秘書を愛したことで悩んでいた小説家を再起させ、政権を仕切る官房長官を陰で支えていたりする。

それでいて、自らの恋愛となると不器用だ。売れっ子芸者の夢乃(蒼井優)に魅かれるが、自分の心も相手の気持ちも簡単には分析できない。

また、毎回さまざまな患者を相手に治療を行う倫太郎だが、自身も先輩精神科医(遠藤憲一)のカウンセリングを受けている。普段は押し隠している不満や不安を、大声で叫ぶ主人公も珍しい。

このドラマは良くも悪くも “堺雅人劇場”だ。お目当ては、「半沢直樹」とも「リーガルハイ」とも違う座長芝居である。堺はその期待によく応えている。

何しろスーパー外科医の手術シーンのような見せ場は作れない。患者と向き合い、じっくりと話を聞き、心の重荷を取り除いていくのが精神科医だからだ。治療の効果もすぐ現れるとは限らない。そんな一見地味な役柄を、堺は飄々と、また軽妙に演じている。家庭の事情を抱えた芸者、蒼井優もハマリ役だ。

かつて岸田秀さんの「きまぐれ精神分析」が出版された70年代末から80年代初めにかけて、ちょっとした精神分析ブームがあった。果たして、このドラマはそんな社会現象を起こせるのか。物語の推移と共に注目したい。

(日刊ゲンダイ 2015.04.29)

東京新聞で、NHK「クロ現」調査報告書について解説

$
0
0



東京新聞で、28日に公表された、NHK「クローズアップ現代」やらせ疑惑に関する調査報告書について解説しました。


テレビ朝日 報ステ関係者を処分 
古賀氏「自民圧力に屈した」
「報道ステーション」で元経済産業省官僚の古賀茂明氏が「官邸からバッシングを受けてきた」などと発言したことについて、テレビ朝日は二十八日、報道局の担当部長ら三人を戒告処分とし、早河洋会長ら三人が役員報酬を自主返上する、と発表した。

NHKも同日、報道番組「クローズアップ現代」でやらせがあったと指摘されている問題で、「過剰な演出や誤解を与える編集があった」などとする調査報告書を公表。番組を担当した大阪放送局記者を停職三カ月とするなど関係者十五人の懲戒処分を明らかにした。

古賀氏は三月二十七日の放送で、テレ朝の早河会長らの意向で「今日が最後(の出演)」と発言。安倍政権に批判的だとして官邸からバッシングがあったと述べて、古舘伊知郎キャスターと口論になった。

会見した吉田慎一社長は「番組進行上、不適切な事態に至ったことを深く反省している。混乱を防げなかった責任は当社にある」と謝罪。これに対し古賀氏は、本紙の取材に「今回の処分は、自民党に対する単なるアリバイ作り」と述べ、「放送法に言及されて、テレ朝は自民党の圧力に屈した。言論機関として恥ずべきことだ」と話した。

立教大の砂川浩慶准教授(メディア論)は「放送現場が萎縮する恐れがある。古賀さんのように自由に発言するコメンテーターを採用せず、当たり障りのないコメントをする人を使うようになれば、多様な論点が失われる。生放送は避けて不適切な発言は編集でカットするということにもつながりかねない」と指摘。「せめてコメンテーターの発言の自由は担保すると明言するなど、プラスの姿勢を示すべきだ」と語った。

一方、NHKの調査委は、事実の捏造(ねつぞう)につながるやらせはないとしたが、記者が部屋にいた中で取材相手を隠し撮りふうに撮影したことなどを、過剰な演出と判断。二十八日放送の「クローズアップ現代」で検証報道をして謝罪した。

これに対し、上智大の碓井広義教授(メディア論)は「伝えようとしたことと事実にズレが出てきたときに、記者が構成したいストーリーに映像を当てはめていったように見える。何がどう過剰なのかは報告書を読んだ限りでははっきりしない。『やらせ』という言葉を外したいから『過剰な演出』という言葉になったのか」と話している。

(東京新聞 2015.04.29)


・・・・知り合いの人間に直撃取材する場面一つとっても、視聴者が見た通りの事実ではありませんでした。

全体として、テレビ報道に対する視聴者の信頼を大きく損なう、非常に危うい番組作りを行っていたと言えます。

NHKは重い処分としているようですが、視聴者からすれば「それで幕引きなんだ」という印象。

今回の報告で、すべてクリアになったとは思えません。

週刊新潮で、フジ「心がポキッとね」の山口智子についてコメント

$
0
0



思えば、「心がポキッとね」とは、なかなか大胆なタイトルを付けたものです。

主演は阿部サダヲ。

実にユニークな役者さんであり、びっくりするようなお芝居を見せてくれる人ですが、それは映画やドラマの企画内容がうまくハマった時です。

果たして、今回のドラマは、阿部さんにとって良かったのか、どうか。

何しろ、どう見ても、山口智子が悪目立ちしています。

暴走気味で、しかも誰も止められないみたい。

主演は阿部サダヲなんだけどなあ。


というわけで、週刊新潮の「春ドラマ特集」の記事で、「心がポキッとね」の山口智子について、以下のようにコメントしました・・・・

上智大学の碓井広義教授(メディア論)は、

「山口智子に関しては、人によって評価が全く違うと思います。甘えたような、ヘラヘラした喋り方の往年の山口節は、中高年層へのサービスのつもりでしょう。

でも、画面の中の彼女は、役柄というより、良くも悪くも山口智子そのものに見えてしまう。『だよねえ~』という喋り方を聞くと、『アナタもう50だろう。ちゃんと喋ろうよ』と突っ込みを入れたくなります。このドラマでは邪魔になっている気がします」

(週刊新潮 2015.04.30)

Viewing all 5565 articles
Browse latest View live